生垣のプリペットの剪定の時期とやり方
プリペットは生長が早いため、放任するとあっと言う間にボサボサになってしまいます。生垣を美しく保つには、年に2回くらいこまめに剪定を行いましょう。木の内部にも光があたるようにすると、風通しも良くなり病害虫予防になります。
生垣の剪定の時期(初夏)
初夏の剪定は、花後の6月〜7月に強めに刈り込みます。生垣の場合、好みの高さを決めたら同じ高さになるように上部を揃えます。上部を刈ると、下葉が生え揃ってきます。プリペットは勢いよく横にも枝葉を出すので、隣の横幅と揃えて刈りましょう。
生垣の剪定の時期(秋)
秋の剪定は9月ごろ行います。不要枝を取り除く程度に軽く切り詰めます。翌年に花を楽しむ場合は、花芽がつく秋~次年の開花までの剪定は控えます。
迷ったらこの枝を剪定しよう
- 真上に向かって伸びる枝
- クロスしていたり、変な方向に曲がっている枝
地植えのプリペットが大きく育ち過ぎたら
内部も密になって、枝がクロスしていたり、幹吹き枝でいっぱいになっていると蒸れて病気の元になります。そんなときは内側の込んでいる部分の枝を間引くように剪定を行い、幹まで日光が行き届くようにすると、新芽が幹から芽吹いてきます。
プリペットの仕立てアレンジ
旺盛な萌芽力を生かして好きな形に剪定してみましょう。こちらのシルバープリペットは、放任していたために大きくなりすぎました。思い切って下枝を切り払い、トピアリーに仕立てたらとても素敵になり大満足です。このように、お庭のプロじゃなくても簡単に剪定できて、好きな形を作れるのはうれしいですね。
プリペットが枯れる理由
強健なプリペットも、病気や害虫の大きな被害で枯れることもあります。春先の害虫が増える頃は、よくよくプリペットを観察しましょう。イモムシなどがつくと、光合成ができないほどに葉を食べつくされて、プリペットが丸裸になる場合もあります。また、幹に穴をあけて中に入り込む「テッポウムシ」の被害にあうと、植物が水を吸い上げられなくなり、手遅れになると枯れてしまいます。次は害虫の対策を一緒に見ていきましょう。
プリペットの害虫駆除の方法
プリペットによくつく害虫
害虫はあまり気にしなくてよいプリペットですが、カイガラムシ、ミノムシ、イモムシ、コガネムシ、テッポウムシ、スズメガ幼虫を確認しています。黒い小さな糞とクモの糸状のものが葉にある場合は、ハマキムシやイモムシがついています!一度害虫が付くと、次の年も高確率で同じ害虫がやってくるので、見つけ次第対策が必要です。
葉を食害する害虫対策
葉を食べる害虫には、薬剤浸透移行性殺虫剤を株元にまくと効果的です。根から薬剤を吸い上げ、植物自体が毒の葉となりイモムシやハマキムシの数は徐々に減ってきます。すでにハマキムシがついている場合や、薬剤が効かないようなスズメガのような大きなイモムシは捕殺します。薬剤散布の際には注意書きをよく読み、手袋とマスクも必須で行いましょう。
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幹に潜む害虫対策
幹の下の方をよく観察して穴があいていたら、「テッポウムシ虫」が潜んでいるかもしれません。こちらの画像では、穴にフタをしているところから「コウモリガの幼虫」を疑います。殺虫スプレーを穴の中に噴霧し様子をみます。新たなおがくずがなければ駆除成功です。穴を切り口保護材で塞ぎ、再侵入を防ぎましょう。
プリペットの増やし方
プリペットの増やし方はとても簡単です。発根率も高く、管理も容易です。以下の手順をみてぜひ挑戦してみてください。剪定枝を利用してもよいですね。
挿し穂作りと水揚げ
6月の梅雨時期に、プリペットの今年出た元気な枝を切り「挿し穂」を作ります。菌がつかないようにきれいなハサミで、切り口を広く取るために斜めにカットします。さらに、蒸散を防ぐため頂点は切り取り、葉を少なくします。水を入れた容器に差し、涼しいところで半日ほど水揚げします。
挿し床にさす
清潔な赤玉土(小粒)、または挿し木専用の土をを育苗ポットなどに入れて湿らせ、挿し床を作ります。水揚げ済みの挿し穂を床に挿していきます。※肥料成分がある培養土や腐葉土は使用しないでくださいね。
挿し木の管理
水を切らさないように涼しい日陰で管理します。蒸れるとカビてしまう場合があるので気をつけましょう。成功すると2〜3週間ほどで発根してきます。根が育苗ポットに回ってきたら培養土に植え替えて育てましょう。
まとめ
剪定のときにちょっと刈り込み過ぎてしまっても、持ち前の萌芽力でどんどん新しい芽を再生してカバーしてくれるプリペットは、生垣にピッタリの植物ですね。その生育旺盛な性質を利用して、いろんな仕立てにもチャレンジしてみてください。お好きな種類を選んだら、元気いっぱいのプリペットを育ててくださいね。
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