記事の目次
- 1.落葉樹とは
- 2.落葉樹の魅力
- 3.庭木の高さによる分類
- 4.庭木として人気の落葉樹・低木①【セイヨウニンジンボク】
- 5.庭木として人気の落葉樹・低木②【カシワバアジサイ】
- 6.庭木として人気の落葉樹・低木③【ヤマブキ】
- 7.カラーリーフとしての落葉樹・低木①【メギ】
- 8.カラーリーフとしての落葉樹・低木②【アメリカシモツケ】
- 9.カラーリーフとしての落葉樹・低木③【ドウダンツツジ】
- 10.シンボルツリーにもなる落葉樹・中木①【ヤマボウシ】
- 11.シンボルツリーにもなる落葉樹・中木②【ライラック】
- 12.シンボルツリーにもなる落葉樹・中木③【マルバノキ】
- 13.シンボルツリーにもなる落葉樹・中木④【モクレン】
- 14.シンボルツリーにもなる落葉樹・高木①【ナナカマド】
- 15.シンボルツリーにもなる落葉樹・高木②【エゴノキ】
- 16.シンボルツリーにもなる落葉樹・高木③【イロハカエデ】
- 17.シンボルツリーにもなる落葉樹・高木④【カツラ】
- 18.シンボルツリーにもなる落葉樹・高木⑤【キンモクセイ】
- 19.まとめ
落葉樹とは
葉の落ちる樹・落葉樹
落葉樹。文字通りなのですが、なぜ葉が落ちるのでしょうか?実は、葉が落ちるのは冬の期間の水分の拡散を防ぐためなのです。光合成の役目を終えた葉は、養分を幹に移した後に葉を落とします。葉の落ちるメリットはそれだけでなく、冬期の霜や雪による枝の損傷や葉の凍結を防ぎながら、幹を休息させることにあります。
常緑樹と落葉樹の違い
常緑樹の場合も、一度に葉が落ちるわけではないので気付かれていないだけで葉は落ちています。見た目には大きな違いがあるように見える常緑樹と落葉樹ですが、植物として葉や花を定期的に更新する意味では同じであるといえます。落葉する条件には気温が関わってくるので、暖地に常緑樹が多い理由には必然的に納得できますね。
落葉樹の魅力
紅葉の時期があるということ
落葉樹と常緑樹のもう一つの大きな違いは、一年中緑を保つ常緑樹に対し、落葉樹は気温が下がると紅葉するということです。これは葉の葉緑素を分解して栄養として幹に取り込んだ結果、起こる現象といわれています。紅葉が木にとって何をもたらしているという定説はなく、残念ながら今のところ解明されていません。
フォーカルポイントとしての庭木に
落葉樹は寒暖の差がはっきりしてくる頃になると紅葉が始まります。ですので落葉樹の紅葉の時期に合わせた庭造りを意識してみてはどうでしょうか。常緑樹と並べて対比させてもも映えますし、落葉樹同士、色合いの違ったものを組み合わせるのもよいでしょう。
庭木の高さによる分類
ここでは、次項でご紹介する落葉樹の樹高と、そのメリットについてご説明いたします。
低木 | 0.5~2m | セイヨウニンジンボク・アジサイ・ヤマブキ・メギ・シモツケ・ドウダンツツジ |
中木 | 1.5~3m | ヤマボウシ・ライラック・マルバノキ・モクレン |
高木 | 3m以上 | ナナカマド・エゴノキ・イロハカエデ・カツラ・キンモクセイ |
庭木として使い勝手のよい低木
ここでは樹高0.5~2mぐらいになる種類を低木として取り上げています。低木のメリットとしていえるのは、草花の背景としてもちょうどよく馴染み、シンボルツリーの足元を飾るのにも最適な高さだということです。
剪定の仕方によって用途が変わる中木
ここでは樹高1.5m~3mぐらいになる種類を中木として取り上げています(個体差もあります)中木のメリットは、樹高を押さえて低木として扱うこともできる反面、大きく育てて高木の代わりにシンボルツリーとすることもできるところです。
シンボルツリーとして存在感のある高木
ここでは樹高3m以上になる種類を高木として取り上げています。高木には高さ5mのものから20m以上に成長するものまで種類はいろいろです。庭木としての高木のメリットは、存在感のあるシンボルツリーにふさわしいところ。家庭用には成長の遅い高木を選ぶのも一つの手です。
庭木として人気の落葉樹・低木①【セイヨウニンジンボク】
爽やかな印象のセイヨウニンジンボクはハーブとして扱われることもあり、木に香りがあります。花のない時期でも形のよい葉を観賞して楽しむことができます。和風、洋風どちらの庭にもおすすめできる木です。
おすすめの理由
- 樹高:2m 耐暑性:強い 耐寒性:強い
- 栽培が容易
- 目立った病害虫はない
庭木として人気の落葉樹・低木②【カシワバアジサイ】
定番のアジサイにはさまざまな種類があります。その中でもおすすめしたいのがカシワバアジサイです。名前の由来はその名の通り、柏の葉のような形状の葉からきています。大きな葉と繊細な白花の取り合わせが美しい逸品です。
おすすめの理由
- 樹高:1.5~2m 耐暑性:強い 耐寒性:強い
- ユニークな葉の形と繊細な白花の取り合わせ
- 自然に樹形が纏まるので剪定不要
庭木として人気の落葉樹・低木③【ヤマブキ】
暗くなりがちなシェードガーデンを、明るい山吹色が華やかに照らします。弧を描いて垂れ下がるように花をつけるヤマブキは、野趣あふれる樹形に可愛らしい花という二面性をもっています。斑入りの品種などの種類も豊富です。
おすすめの理由
- 樹高:1.5m 耐暑性:強い 耐寒性:強い 適性地域:北海道~九州に自生
- 日照乾燥による適応力が高い
- 丈夫で育てやすい
カラーリーフとしての落葉樹・低木①【メギ】
カラーリーフとしての美しさに思わずため息が出るようです。メギにはさまざまな種類があり、どれも美しい葉色なのですが、唯一の難点として鋭いトゲがあります。刈り込みに強く剪定はいつでも可能です。鮮やかな葉色が庭のアクセントとなる植物です。
おすすめの理由
- 樹高:1~2m 耐暑性:強い 耐寒性:強い
- トゲがあるのは難点だが、防犯用の生垣にもなる
- 葉色の美しい観葉種が人気
カラーリーフとしての落葉樹・低木②【アメリカシモツケ】
種類の豊富なシモツケのなかでも、銅葉の美しい色が目を引くアメリカシモツケですが、特に栽培場所を選ばず耐寒暑性も強い植物です。樹形は大きくなるにしたがって丸くまとまってきますので扱いやすいでしょう。上の画像はディアボロと呼ばれる人気の品種です。
おすすめの理由
- 樹高:0.5~1.5m 耐暑性:強い 耐寒性:強い
- 目立った病害虫はない
- 銅葉のカラーリーフ
カラーリーフとしての落葉樹・低木③【ドウダンツツジ】
ドウダンツツジは新緑の柔らかな緑もさることながら、紅葉の色が見事です。春の花の時期には小さなすずらんのような花を大量に咲かせます。強剪定にも耐えられることから、落葉樹でありながらも生垣に使われることも多いです。耐寒暑性に優れ、病害虫、日陰にも耐える丈夫な植物です。
おすすめの理由
- 樹高:1~2m 耐暑性:強い 耐寒性:強い
- 目立った病害虫はない
- 成長がゆっくり
ボタニ子
続いて、シンボルツリーにもなる落葉樹(中木)を紹介