目隠し用の庭木の選び方!植える前に必ず把握しておくべき9つのこと

目隠し用の庭木の選び方!植える前に必ず把握しておくべき9つのこと

家のシンボルツリーにもなる目隠し用の庭木を植える前に、把握しておかなくてはならないことを9つの側面から取り上げてみました。気候や立地といった物理的な環境からご近所への配慮まで、さまさまな条件を満たした、最適な目隠し用の庭木を選ぶお手伝いになればと思います。

記事の目次

  1. 1.目隠し用の庭木を植えるその前に
  2. 2.目隠し用に最適な庭木を植えるために① 暖地?寒冷地?お住まいはどちらですか?
  3. 3.目隠し用に最適な庭木を植えるために② 一戸建てですか集合住宅ですか?
  4. 4.目隠し用に最適な庭木を植えるために③ お隣のお家とはどのくらいの距離ですか?
  5. 5.目隠し用に最適な庭木を植えるために④ お庭の広さはどのくらいですか?
  6. 6.目隠し用に最適な庭木を植えるために⑤ 西日対策は考えていますか?
  7. 7.目隠し用に最適な庭木を植えるために⑥ 庭のイメージはできていますか?
  8. 8.目隠し用に最適な庭木を植えるために⑦ 常緑樹にしますか?落葉樹にしますか?
  9. 9.目隠し用に最適な庭木を植えるために⑧ 低木にしますか?高木にしますか?
  10. 10.目隠し用に最適な庭木を植えるために⑨ 病害虫への耐性はありますか?
  11. 11.それでは目隠し用の庭木を選びましょう!
  12. 12.まとめ

目隠し用の庭木を植えるその前に

Photo by rizauddin

庭木は生きています

家が完成すれば一日も早く庭づくりを始めたいですよね。すぐにでもシンボルツリーにもなる目隠し用の庭木を選びたいところですが、計画性がなければ失敗してしまいます。庭木は生物です。環境が合わなければ弱り、枯れてしまうこともあるでしょう。選び方を失敗して取り返しのつかないことにならないように、現状の環境をしっかりと把握しましょう。その条件に合わせて最適な庭木を選ぶことが大切です。

失敗のない選び方

Photo bygeralt

さて家の目隠し用となる庭木の選び方ですが、お聞きしたいことがあります。家のある場所はどちらですか?一軒家でしたらお隣との距離は?お庭の広さは?常緑樹、落葉樹、低木、高木、どれを選びますか?庭木に西日が当たっても大丈夫ですか?和風?洋風?どちらの庭にするご予定ですか?庭木の選び方に失敗することのないよう、そんな疑問点をこれから一つずつ解決していきます。

目隠し用に最適な庭木を植えるために① 暖地?寒冷地?お住まいはどちらですか?

暖地に適した庭木

Photo by x70tjw

暖地の利点は豊富な選択肢

暖地での庭木の選び方としてのメリットは、適性品種が多いということです。関東以南で冬場に数回雪が積もるかどうか、といった程度でしたら、園芸屋さんにあるほとんどの植物が植えられる対象となることでしょう。ただ選択肢が多すぎるのも考えものですね。庭木の持つ特性とイメージを明確にして選ぶことが大切です。

オーストラリア原産の樹木に着目

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オーストラリア原産の植物というと真っ先にあげられるのは常緑高木のユーカリでしょうか。それだけでなく常緑低木の品種においても、メラレウカ(ティーツリー)、ウエストリンギア、ダーヴィニア、ドドナエア、ブラシノキなど、最近の市場での傾向もあるのでしょうが、オーストラリア原産の植物が増えているようです。共通しているのは病害虫があまりみられないということ。気温も高く降水量の少ない原産地を考えると必然的に乾燥気味に育てるのが好ましいでしょう。

寒冷地に適した庭木

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寒冷地の利点は冷涼な気候

寒冷地での庭木の選び方で優先すべきなのは、やはり耐寒温度でしょう。そこから考えられる庭木というとイチイ、ヒバ、マツ、モミノキといった常緑針葉樹や、広葉樹ではサツキ、ツツジ、サザンカ、ツバキといった和風のイメージが強い植物がメインとなります。どうしても洋風にまとめたいのであれば、イヌツゲやコニファー類をトピアリー仕立てにしてみてはいかがでしょうか。

イングリッシュガーデンに最適な環境

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暖地と比較した際、植えることのできる木が制限される傾向はありますが、寒冷地ならではの利点もあります。それはイングリッシュガーデン。北海道、富良野のラベンダー畑でもお分かりのように、冷涼な気候はハーブ類の生育に適しています。常緑針葉樹のコニファー類と常緑低木のハーブやカラーリーフを組み合わせてイングリッシュガーデンに挑戦してみてはいかがでしょうか?

目隠し用に最適な庭木を植えるために② 一戸建てですか集合住宅ですか?

一戸建ての場合

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庭地の特徴を知る

一戸建ての場合、庭の面積は勿論ですが、風向きや日陰、水捌けのよい場所とそうでない場所などを把握しておくことが大切です。ある場所ではなかなか成長が思わしくなく、選び方を失敗したと思った庭木でも、場所を変えて植え直したところ、見違えるように成長したということもあります。庭木の特性を知ることも大切ですが、庭の特徴ともいうべき癖を知っておくことも必要です。

庭木以外のレイアウト

フェンスの取り付けや、ウッドデッキをつくるといったエクステリアの計画も庭木を選ぶ前に決めておきたいところですね。家の色や材質と統一感を持たせたり、生垣とフェンスの併用を考えるのもよいでしょう。

集合住宅の場合

Photo by La Citta Vita

二階から上はよそのお宅だということ

庭木を植えるにあたって、一戸建てであれば二階に届くまでの木を植えてもさしつかえないのですが、マンションやアパートといった集合住宅では、階上から苦情がくることもあります。これには枝が洗濯物にぶつかる、風の強い日や夜に葉や枝がぶつかり合う音がうるさい、などがあげられます。そこまで成長しきる前に対処できればよいのですが、うっかり剪定の時期を逃してしまう場合もあります。丈の高くなる木には普段から十分な配慮が必要といえるでしょう。

マンションやアパートの専用庭

マンションやアパートの専用庭で知っておきたいのは、今、目に見えている土の部分の深さがどれだけあるかということです。芝生が植えられ、その下は当然土の層が続いていると思われがちですが、整地の際にコンクリートなどで土台をつくられている場合が多く、思ったよりも土の部分が少ないことがあります。これに関しては絶対に取り返しのつかないことですので、植える場所を選ぶ際にはある程度土を掘って確認することをおすすめします。

目隠し用に最適な庭木を植えるために③ お隣のお家とはどのくらいの距離ですか?

地上の問題

Photo by Tobyotter

葉と花の落ちる場所

たとえ常緑樹だったとしても、生物である以上、葉や花、そして実が落ちることは必須です。問題はそこがお隣の駐車場の近くだったり出入り口に当たる場所だったりする場合です。花粉の出る木や花であれば、当然近所迷惑になります。これに関しては、そうならないようにあらかじめ庭木のリストから外しておいた方がよさそうですね。ほかにもこぼれダネでお隣の庭に自分の家の木と同じものが育ってしまう場合があります。そうした苗は早急に抜き取るよう注意してください。

洗濯物は乾く?

日照権というほどの問題ではないのですが、大きな木が枝を伸ばし過ぎた結果、日当たりが悪くなり、隣家の洗濯物が乾かなくなってしまったという事例もあります。結果、高さを詰めたり枝をすいたりといったことになるのですが、理想的な樹形と高さであった場合、残念な気持ちになることでしょう。そういった失敗をしないよう、あらかじめ周囲の環境を把握しておくことが大切です。

地下の問題

Photo by future_crazy_cat_lady

適正の深さになっているか

地下茎で増える木をごぞんじでしょうか? 竹や笹が代表的ですが、そのほかにニセアカシアといった木も地下茎で増えることで有名です。こういった植物を植えれば、必ずご近所の庭にも顔を出すことになるでしょう。どうしても竹や笹で和風の庭をつくりたい場合は、ある程度の深さまでコンクリートで地中を取り囲むように仕切りをつくり、絶対に敷地外に出さないように気をつけましょう。

浅いと盛り上がってくることも

前の項で、マンションなどの土台としてコンクリートが地中に埋まっている話をしましたが、その結果、成長したくても行き場所のなくなった根が地面から浮き出てくるということが起こります。極端な話、庭に敷き詰めていたタイルや飛び石が地中の根から押し上げられ、部分的に盛り上がってしまうという事態が発生するのです。これはやり直しのきく失敗ではないですよね。どうか事前調査はしっかりと行ってください。

目隠し用に最適な庭木を植えるために④ お庭の広さはどのくらいですか?

Photo by Tony Austin

木と木の間のスペースを考える

目隠し用にと植えた庭木が想像以上に育ってしまい困ってしまった、という失敗はよくあることです。庭木は縦だけでなく横にも広がります。そういった特性のある植物を植えた場合、余裕を持ってスペースを確保しておくことが必要です。そういった意味でも木と木の間隔も成長を見越した上で考えましょう。

テーマを決めた庭づくり

フリー写真素材ぱくたそ

庭のスペースに余裕があるようでしたら、北側はシェードガーデン、南側はハーブガーデンといった感じにテーマを決めて庭造りを楽しんでみてはいかがでしょうか。うっかり適性の合わない植物を植えてしまっても、傾向の違う庭があれば移植ということも可能です。

目隠し用に最適な庭木を植えるために⑤ 西日対策は考えていますか?

Photo byMyriams-Fotos

植物にとって西日によるダメージは想像以上にあります。ひどい場合ですと一年もしない内に枯れてしまうこともめずらしくありません。その一方西日に強く、夕陽を浴びて美しく葉色を浮かび上がらせる植物もあります。西日に強い木をあげておきますので、西側に植える予定の庭木を選ぶ際の参考にしていただければと思います。

西日に強い木
オリーブ 常緑高木 乾燥に強い・日当たりの良い場所を好む
キンモクセイ 常緑高木 病害虫に強い・成長は遅い・西日でも育つ
トキワマンサク 常緑低木 病害虫に強い・西日に紅葉した葉が映える
ヒイラギ 常緑低木 成長が遅い・葉に棘があるので防犯に役立つ
イロハカエデ 落葉高木 成長が早い・西日に紅葉した葉が映える
ジューンベリー 落葉高木 シンボルツリーとしても人気・日当たりのよい場所を好む
ムクゲ 落葉低木 強剪定可・病害虫に強い・日当たりさえよければ育つ
スモークツリー 落葉低木 成長が早い・病害虫に強い・日当たりのよい場所を好む

目隠し用に最適な庭木を植えるために⑥ 庭のイメージはできていますか?

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

統一感と意外性

庭の目隠し用となる中心の木が決まれば、自然と庭のイメージもふくらんでくることでしょう。和風、洋風というくくりで考えがちですが、和洋折衷の庭も悪くはありません。それよりも適性環境の似通った植物を集めることで統一感が生まれる場合もあります。結果的に、それが日本庭園だったりハーブ園という形に繋がったのかもしれませんね。

カラーリーフの選び方

植物の主要面積を占める葉の色は重要です。濃淡のある緑の葉と鮮やかな花の組み合わせももよいのですが、目隠し用の木の足元にインパクトのあるカラーリーフを使うのも素敵です。木の高低差を使って奥行きのある庭をつくりましょう。カラーリーフの選び方としては、銅葉、銀葉、といった引き締め役になるものと、ライムグリーンや紅葉の赤など鮮明な色合いのものをうまく組み合わせるとよいでしょう。

目隠し用に最適な庭木を植えるために⑦ 常緑樹にしますか?落葉樹にしますか?

常緑樹の魅力

Photo by Radomir Cernoch

常緑樹の利点と魅力については【自宅や庭の目隠しにおすすめの庭木15選!おしゃれで人気な常緑低木は?】でご紹介した通り、剪定が自分ででき、病害虫が発生した時の管理が楽なこと。狭いスペースでも奥行きのある庭が作れること。年中緑を絶やさないことから目隠しに最適だということなどがあげられます。こちらでおすすめの常緑低木をいくつかご紹介しておりますので、ぜひ合わせてご一読ください。

自宅や庭の目隠しにおすすめの庭木15選!おしゃれで人気な常緑低木は? | BOTANICA
家の目隠しとなる生垣や庭木の植え替えは、頻繁にできることではありません。ですから毎日視界に入り生活の潤いとなる庭木には、満足できるものを吟味して選びたいですよね。今回は生垣として外からの目隠しにも最適な常緑低木を中心に、おすすめの庭木をご紹介します。

落葉樹の魅力

Photo by spiderman (Frank)

葉の紅葉を楽しみ、葉が落ちたあとの樹形のシルエットを堪能できるのは落葉樹ならではの醍醐味でしょう。残念ながら家の目隠し用としてはあまり向いていないのですが、落葉するのは秋~冬場だけと割り切って、常緑落葉にこだわらずにご自分の憧れの庭木を選ばれるのもよいかもしれませんね。こちらの【落葉樹とは?庭木やシンボルツリーで人気の品種を15種紹介!常緑樹とはどう違う?】で選び方の参考として落葉樹をご紹介しております。常緑樹とはまた一味違った魅力をお楽しみください。

落葉樹とは?庭木やシンボルツリーで人気の品種を15種紹介!常緑樹とはどう違う? | BOTANICA
目隠し用の庭木としてはちょっと不向きな落葉樹ですが、紅葉の時期の落葉樹には常緑樹とはまた違った趣があります。庭木として植えてみたい憧れの落葉樹がある方も多いことでしょう。今回は低木、中木、高木のメリットをご説明しつつ、人気の落葉樹を15種ご紹介いたします。

目隠し用に最適な庭木を植えるために⑧ 低木にしますか?高木にしますか?

Photo by Muffet

低木の利点

低木の利点は圧迫感がないこと。そのほかにも低木は剪定などの手入れのしやすいことが大きなメリットとしてあげられます。そして高木とは違い、万が一植える場所や環境を見直したときに選び方を失敗したと思っても、やり直しがきくことです。低木でも大きく育ちすぎた場合は、造園業者さんの手を借りることになるかもしれませんが、せっかく選んだ木ですから、移植が可能でしたら居心地の良い場所に移してあげましょう。

高木の利点

年々大きく成長する庭木を見るのは楽しみのひとつでもありますが、手に負えなくなるほど大きく成長されても困ります。高木が大きく育ってから失敗したと思っても取り返しがつきません。そこでおすすめしたいのは高木でも成長に時間のかかるものを選ぶということです。低木であっという間に2mになってしまう木よりも、何年もかけて少しずつ成長する高木の方が手入れが楽という場合もあります。成長の遅いソヨゴなどは庭に植えても大丈夫な高木の代表例でしょう。

目隠し用に最適な庭木を植えるために⑨ 病害虫への耐性はありますか?

Photo by Plant pests and diseases

うどんこ病による被害

ある特定の虫が好む植物は、随時狙われているということを頭においてください。うちの庭木は大丈夫だよね?そんなことはありません。園芸書などに記載されていた場合、高確率でやられるものと覚悟していたほうがよいでしょう。それほど頻繁にあるということです。ということで、一般的にいわれている病害虫の被害に遭いやすい庭木をまとめてみました。植えてしまってから失敗した!とならないように気をつけたいものですね。

病害虫の被害に遭いやすい庭木
植物 属性 病害虫 被害/対処法
ローリエ 常緑高木 カイガラムシ 白いかさぶた状のかたまりが木に付着/マシン油と共にこそぎ落とす
クチナシ 常緑低木 オオスカシバ 幼虫が株を軸だけにする勢いで食いつくす/補殺・薬剤散布
ツバキ 常緑低木 チャドクガ 風で飛んできた幼虫の毛に当たっただけでも皮膚炎を起こす/薬剤散布
サルスベリ 落葉低木 うどんこ病 葉や花が白く粉をふいた状態になる/薬剤散布

それでは目隠し用の庭木を選びましょう!

Photo by rabiem22

目隠し用の庭木の選び方のチェックリスト

  • お住まいの気候にあった植物を選べていますか?
  • 庭木を植える場所は、近隣の家との距離や環境に配慮できていますか?
  • 庭木が成長する予定のスペースは地上、地下共に十分足りていますか?
  • 庭木を植える場所は、湿度や日当たりなどの生育条件にあっていますか?
  • 庭のイメージはできあがっていますか?
  • 病害虫の発生の可能性と対処法は確認できていますか?

まとめ

これぞ!と思う最適な目隠し用の庭木を選ぶためのあれこれを説明してきました。そこまで考えなくちゃいけないの?と思われるかもしれませんが、今回あげた失敗例のほとんどは実体験です。みなさまが熟考された末に選ばれる庭木は、きっと惚れ込んだ1本になることでしょう。家のシンボルツリーとして長いお付き合いをしていくわけですから、どうか大切に成長を見守ってあげてくださいね。

藤茶話
ライター

藤茶話

失敗の多い園芸オタク。今年はギボウシの庭をつくります!

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