ツユクサの育て方
ほとんど手入れをしていない道ばたでも、きれいな花を元気に咲かせるツユクサは、育て方もそれほど難しくありません。用土や水やり、肥料などのポイントを押さえて栽培し、愛らしい姿を楽しみましょう。
ツユクサの育て方①日当たり
ツユクサが好んで自生するのは、日当たりがよくて湿りけのある場所です。鉢植えでも、地植えでも、植え付けには日当たりがよく湿っている場所を選ぶのがよいでしょう。
ツユクサの育て方②用土
基本的には用土を選びません。栽培に適している用土は水持ちと水はけがよいものですが、丈夫な植物なのでそこまで神経質に考えなくても大丈夫です。水はけに不安がある場合は、腐葉土や堆肥で調整してください。ただしツユクサはもともと野草なので、とても生命力の強い植物です。一度植えたら完全に除草するのは難しいので、植えても問題ない場所であることをよく確認してから植え付けてくださいね。
ツユクサの育て方③植え付け
ツユクサの植え付けは暑くなる前の4月~6月が適しています。鉢植えの場合は通気性のよい、大きめの鉢に植え付けを行いましょう。地植えの場合も、水はけと通気性をポイントに選んでくださいね。植え付けの場所はツユクサが好む配合の用土するか、ツユクサが咲いていた場所の土を持ってくるとよいでしょう。
ツユクサの育て方④水やり
水やりにおいて注意が必要なのは、植え付けを行った直後や、鉢植えで育てる場合です。用土が十分に湿り気を帯び、水はけのよい状態になるまでは、ややしっかり目に水やりを行ってくださいね。鉢植えの場合は土の表面が乾いたときが水やりのタイミングです。地植えの場合は、水やりはほとんど必要ありません。日照りが続く季節以外は、放っておいても元気に育つでしょう。
ツユクサの育て方⑤肥料
生命力旺盛なツユクサには、基本的には肥料は不要です。ただ、咲く花の数や花色のあざやかさの面から考えると、多少の肥料は与えたほうがよいといえます。鉢植えで栽培している場合は、肥料切れになると葉の色が薄くなってきますので、そこが肥料を与えるのに適したタイミングです。水で薄めた液体肥料を施すとよいでしょう。
ツユクサの育て方⑥病気
注意するべき病気としては、「モザイク病」があります。アブラムシやコナジラミが媒介となって発生するウイルス性の病気で、葉に濃淡のあるモザイク模様が出るのが特徴です。感染してしまうと発生した部位を剪定するほか対処法がありません。肥料のやりすぎが原因になるので、必要以上に肥料を与えないように注意しましょう。
ボタニ子
続いて、ツユクサの増やし方をご紹介!
ツユクサの増やし方
ツユクサの基本的な栽培方法に続いては、増やし方について見ていきましょう。こぼれ種だけでもどんどん株を増やしていけるほど繁殖力の強い植物ですから、増やすのもとても簡単です。主な増やし方である「種まき」と「挿し木」、それにともなう「剪定」の方法についてご紹介します。ちなみに苗を買って栽培することも可能ですが、取り扱っている店舗はあまり多くありません。斑入りやめずらしい色などの一部の品種は園芸用に栽培されていますので、専門店を探してみるとよいでしょう。
ツユクサの増やし方①種まき
ツユクサの増やし方としては、種まきが一般的な方法です。花がらを摘まないで放置しておけば、秋ごろにはツユクサの種が収穫できます。風当たりのよい場所で保管しましょう。冬場は冷蔵庫に入れておくと安心です。翌年の4月~5月ごろ、暖かくなってから種まきを行います。ツユクサは種まきの際、上から土をかぶせないことがポイントです。ふんわりと盛った土の上に、パラパラと浅くまきましょう。
ツユクサの増やし方②挿し木
種まきのほかに、挿し木による増やし方もあります。時期は4月の上旬~6月ごろが最適です。健康に育っている茎を選んで、4節分ほど切ります。その茎の先を水挿しにしておきましょう。水は毎日取り換えて、明るい屋内で管理します。しばらくすると根が出てきますので、整えておいた用土に植え付けましょう。水に発根促進剤を混ぜておくと、より早く根が出ますよ。
成長しすぎた場合は剪定を
繁殖力が強く育てやすいのがツユクサの魅力ですが、あっという間に成長し、増えすぎて困ってしまうこともあるようです。あまりにも大きくなった場合は剪定を行いましょう。適切な剪定はほかの植物への影響も押さえられ、見た目も整いますので一石二鳥ですよ。
思い切って剪定して大丈夫
ツユクサはそのはかなげな見かけによらず、生命力の強い野草です。株の根元から2cm程度残しておけば、思い切って短く剪定してしまっても大丈夫です。特段問題なく、またすくすくと成長するでしょう。
まとめ
美しい色の花でじめじめとした季節に癒しを与えてくれるツユクサは、丈夫で繁殖力にも長けているため、簡単に栽培ができます。ぜひ夏場の庭の彩りに、しっとりとしたツユクサのブルーを加えてみてはいかがでしょうか。
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出典:BOTANICA