カナムグラとは?茎や葉の特徴や駆除方法をご紹介!花粉症の原因にもなる?

カナムグラとは?茎や葉の特徴や駆除方法をご紹介!花粉症の原因にもなる?

カナムグラとはアサ科カラハナソウ属の一年草のつる性植物です。空き地や道端に群生して、他の植物やフェンスなどに巻き付いて生えていることが多いです。そして、秋の花粉症の原因の一つとして知られています。そんなカナムグラの特徴と駆除方法を紹介します。

記事の目次

  1. 1.カナムグラはどんな植物?
  2. 2.名前・花言葉の由来
  3. 3.増えたカナムグラの駆除方法
  4. 4.カナムグラは花粉症の原因?
  5. 5.カナムグラの花粉対策
  6. 6.まとめ

カナムグラはどんな植物?

カナムグラは、雌雄異株のアサ科カラハナソウ属のつる性の一年草の植物です。どこにでも見られる植物であり、日本全国に分布しています。つる性植物なのでフェンスや他の植物に巻き付いていることもあります。

基本情報

学名 Humulus japonicus」「Humulus scandens
分類 アサ科カハラナソウ属のつる性一年草
別名 ヤエムグラ
分布 中国、日本、アメリカ
花期 8月~10月

以前はクワ科

カナムグラの属名であるカナラナソウ属は、以前はクワ科に分類されていました。そのため、現在もアサ科ではなくクワ科の分類で紹介されていることもあります。

アメリカのカナムグラ

カナムグラは、以前はアメリカには分布していませんでした。アメリカでは、園芸用に輸入したものが野生化し、現在は外来種として生息・分布しています。

カナムグラはつる性植物

つる性植物というのは、自分の茎で自立せずに、他の植物などに巻き付いて成長する植物のことです。カナムグラもつる性植物の一種です。

つる性植物は成長が早い

つる性植物は、茎をまっすぐ自立させる必要がないので、その分のエネルギーを他で利用することができます。そのため、つる植物は、巻き付くことや地面をはうことで使わなくなったエネルギーを自分の成長に使っています。そのため、他の植物よりも成長が早くあっという間に増えてしまいます。

葉の特徴

葉は、茎に対して同じ位置につく対生です。葉のかたちは、モミジに似た掌のような形をしていて、3個~7個ほどの深い切れ込みが入ります。大きさは5cm~12cmほどで、まるで子供の掌のようです。葉の表面には粗い毛がはえているため、触るとざらざらしています。葉の縁には、鋸歯があります。この鋸歯の先端はとげ状になっています。

モミジのような葉に、鋸歯(ギザギサ)が多いです。

葉の裏面は葉脈がはっきりとわかります。

葉の表面に、粗い細かい毛が生えています。

この葉の付き方が対生です。

葉の色

カナムグラの葉の色は、濃い緑色をしています。若葉のころは、この緑が薄く黄緑色に近い緑色です。

若葉です。色は黄緑色に近いですが、葉柄にはしっかりと下向きのとげが生えています。

葉柄

葉柄は長く、12cmにもなります。葉柄にも茎と同じような下向きのとげがあります。

長い葉柄に、下向きのとげが生えているのがわかりますね。

茎の特徴

茎には、葉柄同様下向きの鋭いとげがあります。この茎は、周囲にあるフェンスや他の植物などに巻き付いていきます。この茎に生えているとげは小さいですが、とても丈夫なとげで、知らずにカナムグラの大群の中に入ると素肌が傷つくことがあります。

カナムグラの茎はとても丈夫です。また、葉柄が生えるところが赤く染まることがあります。

茎のアップです。細かい下向きのとげが確認できます。

花の特徴

雌雄異株の植物です。そのため、雌株には雌花を、雄株には雄花をつけます。花期は8月~10月で、雌花と雄花では姿形もまったく異なります。

雌花

雌花は、雌株の葉腋から花茎をのばし、下向きの穂状の花をつけます。色は緑色で、小さな花序に数個が集まってつきます。重なり合った苞の間には雄花があります。花が終わると大きくなり、果実ができるころには緑色をしていたものが紫褐色を帯び、苞の先がそりかえります。

雌花です。下向きに生えています。

花茎にも、下向きのとげのようなものがあります。披針形の托葉も確認できます。

果実ができてきた雌花です。紫褐色を帯び、反り返っています。

雄花

雄花は、先が分かれた花茎にたくさんの淡緑色の花をつけます。一つ一つの花の大きさは、雌花よりも小さいです。短くて細い花糸の先にはやくが垂れ下がり、花被片の外側には毛が密集して生えています。雄花序は長い円錐状であることも特徴のひとつです。

雄花をゆすると花粉が飛びます。

雌花とは形も全然違いますね。

果実の特徴

果実はそう果です。果実は苞に包まれているため、苞をめくらなければ確認することができません。果実には斑紋があり、毛がはえています。先端にはでっぱっている部分があるのも特徴です。この果実の中には種子が一つだけ入っています。

種子

カナムグラの種子は、白色の胚を持っています。この胚が、巻貝のようにぐるぐると巻いているのが特徴です。

名前・花言葉の由来

カナムグラの名前にはどのような意味があるのでしょうか。名前の由来と花言葉を紹介します。

和名の由来

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カナムグラは漢字で書くと「鉄葎」です。鉄は、そのままの意味で「鉄」です。「葎」というのは、ムグラと読み「雑草が絡まった状態」「つる植物」という意味があります。つまり、カナムグラは「鉄のようなつる植物」という意味です。「鉄」はどこからきたのかというと、カナムグラのつるが固いことが由来しています。

別名の由来

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カナムグラの別名である「ヤエムグラ」は別の植物の名前でもあります。ヤエムグラはアカネ科の草本であり、雌雄異株でもなく、つる植物でもありません。それでも、カナムグラが「ヤエムグラ」の別名を持っているのは、カナムグラが「八重葎(やえむぐら)」の名前で万葉集や百人一首でうたわているからです。

ヤエムグラとは?

アカネ科ヤエムグラ属の越年草草本です。花期は5月~6月で、小さな黄色い花をつけます。つる植物ではなく、ひっつき虫の一種として知られています。

カナムグラの学名

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カナムグラは学名が2つあります。「Humulus japonicus」と「Humulus scandens」です。属名はカラハナソウ属なので同じですが、種小名は「japonicus」は日本のという意味があります。もう一つの種小名はよじ登るという意味の「scandens」です。なぜ学名が2つあるのかは不明ですが、学名はどちらかか、または両方で紹介されています。

花言葉

フリー写真素材ぱくたそ

花言葉は「力強い人」です。由来は、カナムグラのつるが鉄のように固いということに由来しています。つるが固い、なかなか切ることが出来ないため、「力強い人」となりました。

カナムグラの英語名

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カナムグラは英訳すると「Japanese hop」です。「hop」というのは、「麦とホップ」のビールの原材料に使われる植物のことです。カナムグラは、ホップである「セイヨウカラハナソウ」と同じアサ科カラハナソウ属の近縁種です。ちなみに「ホップ」というのは英訳ではなく、オランダ語です。

ホップとは?

アサ科カラハナソウ属のつる性多年草です。雌雄異株の植物で、ビールの原材料として知られています。日本では、セイヨウカラハナソウと呼ばれていて北海道の一部でしか分布していません。カナムグラとは雌花がよく似ています。

ボタニ子

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続いて、増えたカナムグラの駆除方法をご紹介

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増えたカナムグラの駆除方法

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