イワタバコとは?
イワタバコは、シソ類にふくまれる山草です。1年だけでなく何年も咲き続ける多年草の一種でもあり、日本の本州に主に分布しています。日本では古くから「タケヂシャ」や「岩煙草」とも呼ばれ、薬効のある山草として使われることのある植物です。
基本情報
名前 | ミントブッシュ |
別名 | イワヂシャ |
学名 | Conandron ramondioides |
分類 | シソ科イワタバコ属 |
原産 | 台湾 |
タケニグサは日本の本州、四国、九州、沖縄に分布しています。海外では台湾やベトナムにも分布しており、世界でも幅広く知られている植物です。特に原産地の台湾では有名な植物であり、山に生えている薬草として重宝されています。また、食用としても使用されています。
イワタバコの品種
多くの植物には交配種などが存在しますが、めずらしいことにイワタバコには交配種がありません。原産地でもある台湾でもイワタバコ科の交配種はなく、原種のイワタバコがそのまま自生しています。日本にもわずかな亜種が分布しているのみです。
花言葉
イワタバコの花言葉は、「愛らしい心」「涼しげ」です。「涼しげ」は谷底のひんやりとした場所で咲いているからだといわれています。「愛らしい心」は小さな紫の花が集まっているのを表現しています。
名前の由来
イワタバコという名前の通り、イワタバコの葉はタバコに似た形をしています。しかしタバコの葉よりも硬く尖っているので、「イワ」が名前についたとされています。また、チシャという植物に似ていることから古くからタケヂシャとも呼ばれていました。
イワタバコの特徴
花の特徴
イワタバコの花は、7〜8月ごろに高さ10cmほどの花茎を出します。独特な色の紫なので、愛好家が山草として育てることもあります。直径1.5cmほどの小さな花は、一株に平均で13個の花がついていることが多いです。花は冬には枯れてしまい、葉が栄養をたくわえて冬を越します。
ナスの花と似ている
イワタバコの花は、ナスの花と構造がよく似ています。並べると区別がつかないほどで、雌しべの数も1本しか変わりません。イワタバコが紅紫なのに対してナスは鮮やかな若藤色です。最初はナスの仲間だと考えられていましたが、実際はシソの仲間だったことがわかっています。
葉の特徴
名前の通り、イワタバコの葉はタバコの葉に似ています。いくつもシワのついた葉の表面や大きさもよく似ており、禁煙をしている方が口に入れていたという話もあります。葉は大きいもので20cm、横幅は10cmにも成長する大型の植物です。
葉の薬効
イワタバコの若葉は食用、また薬草として使われています。ほろ苦い味のする若葉は主に天ぷらやおひたしにされ、苦味を楽しむ山菜料理として楽しまれています。また、薬効としては「食欲増進」や「胃を健康にする」などです。これまで葉の成分が調べられたことはありませんが、イワタバコの苦味が胃を刺激していると考えられています。
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