ゴーラムの育て方①用土と植え替え
用土は市販品と一言でいってもさまざまな特徴や種類があり、慣れないうちは決めるのも大変です。ここでは初心者向けの選び方と、一手間加えて植物を大きく育てるコツ、植え替え方まで解説します。
用土の選び方
市販の培養土がおすすめ
夏に勢いを増すゴーラムには弱点もあり、それは多湿に弱く、根腐れしやすい点です。そのため、排水性の高い用土が必要になってきます。お店で売っている培養土は、排水性も高いため、扱いやすいのが魅力です。花の土のようなものや粒状のものと複数ありますが、どちらかといえばおすすめは水はけのよい粒状タイプです。
ボタニ子
大きくしたいときは赤玉土をプラス
お店で購入できる多肉植物用培養土は、初心者でも育てやすいよう排水性の高い比率に作られていることが多いです。そのため、大きく育てたいときには向いていません。別で赤玉土を用意して、培養土の全体に2割ほどの量で混ぜると改善します。粒の大きさは苗の大きさにあわせて、小粒、もしくは中粒を選びましょう。
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赤玉土を選ぶなら「硬質」タイプが崩れにくくて使いやすいですよ!
肥料と殺虫剤
肥料の有無のチェックをする
すでに用土がブレンドされてある培養土は、肥料(元肥)入りの商品もありますが、入っていないものも存在します。肥料が含まれているかどうかは商品パッケージに記載されているので、購入時にチェックするといいでしょう。肥料は植え替えするときと追肥で与えます。
殺虫剤は病害予防のために入れる
殺虫剤も忘れずに加えておきましょう。使うべき殺虫剤は「オルトランDX」がおすすめです。オルトランは数種類ありますが、この「DX」とついている商品は対応している病害虫数がほかの商品よりも多くなっています。殺虫剤を使用するタイミングは植え替え時、月1回ペースが望ましいです。
植え替え
用意するもの
- 苗より一回り大きい鉢
- スコップ
- 用土や肥料
- 植え替えたい苗
- ハサミやピンセット
植え替えのやり方
- 用土、肥料、殺虫剤を入れた鉢を用意する(量は鉢の2割程度まで)。
- 苗を鉢から抜き、根を整理する。
- 苗と1の鉢のフチの高さをあわせながら、残りの用土をスコップで入れる。
- 入れ終えたら、片手で鉢のフチを掴んで「トントン」と用土を落ち着かせる。
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土を入れたら株元を土で押さえつけないようにしましょう。根付けばグラグラしなくなりますよ。
ゴーラムの育て方②水やり
水やりは生長期と環境にあわせて、量やペースを変えていきます。花のように毎日欠かさず行う必要はありませんが、多肉植物全体に共通する内容なので、ぜひマスターしましょう。
量とペース
土が乾いてから水やりする
水をかけるときは、用土が湿っていないかチェックしてから行います。目安として週1回が理想ですが、冬は月1回程度に減らしましょう。水不足で葉にシワができても問題ありません。冬が近づくにつれて、少しずつペースを下げるといいでしょう。
各季節の目安
- 春秋は週1ペースで土が乾いたのをチェックしてから与える
- 夏は気温が下がってきてから、週1、もしくは2週間に1回のペースで与える
- 冬は月1ペースで暖かい午前中に軽く与える
気をつけること
夏は蒸らして根腐れさせないようにする
夏は葉の裏などに水滴が残っていると、そこが蒸れてしまいます。多肉植物は蒸れに弱いので気をつけてください。また、水の量がたくさんあると根腐れに繋がるので、こちらも気をつけなければいけません。根腐れすると葉がポロポロ取れて枯れてしまいます。症状に気づいたら、健康的なところをカットするなり早めの対処が必要です。
冬は凍らせないよう時間帯に気をつける
冬は寒くなる夕方や夜ではなく、なるべく暖かい午前中に行います。気温が低い時間帯に与えてしまうと、水分が凍るリスクもあるからです。比較的気温も高く、晴れが数日続くようなときに行いましょう。
ゴーラムの育て方③置き場所
置く位置は季節によって変えるのがおすすめです。生育適温や耐寒温度にあわせて置くところを決めるようにしましょう。この項目では、各季節と梅雨の時期の置き場所について解説します。
春夏秋冬
春秋はよく日が当たる屋外で育成
生育適温は20~30℃なので、春から秋までは屋外で、よく日が当たるところに置きます。風通しも大事なので通気性もよいところがいいでしょう。日光を十分に受けられ、風通しのいい位置なら、多少の雨ざらしでも問題ありません。
夏は遮光するか半日陰へ移動
夏場は直射日光で葉焼けさせないようにします。葉焼けした葉は、跡が残ったままになるので気をつけましょう。遮光するときは、寒冷紗を使うのがおすすめです。遮光率がそれぞれ違うので、置き場所にあわせて調節してください。遮光しない場合は、午前中のみ日が当たる場所など比較的涼しいところへ移動します。
冬は霜が当たらない軒下や室内へ移動
ゴーラムの耐寒温度は3℃と耐寒性は弱いので、霜が当たらない軒下や室内でお世話します。屋外に簡易ビニールハウスを設置して、軒下以外にスペースを作っても大丈夫です。しかし簡易ビニールハウスは無加温なので、そのままだと夜は冷えます。冬越し対策をしたほうがいいでしょう。
ボタニ子
冬越し対策については、のちほど解説します!
梅雨の時期
軒下で雨に当てないようにする
梅雨の時期は雨ざらしにはせず、軒下などで雨除けします。多湿で蒸れてしまうと、葉に黒い点ができたり葉がブヨブヨしたり、トラブルに繋がる元です。葉にできる黒い点はカビ病のサインなので、見つけ次第薬剤をかけるようにしましょう。
ボタニ子
次のページでも、育て方をまだまだ解説していくよ!
土が乾いたら色でお知らせしてくれる培養土もありますよ!