似た植物との違いと見分け方
ヒヨドリバナには非常によく似た種類の仲間が多く存在します。ヒヨドリバナは無性生殖で増えるため変異が起こりやすく、ほかのよく似た種類の植物と見分けるのは難しいです。ここでは、似た種類の植物と、ヒヨドリバナとの違いについて紹介します。
ヨツバヒヨドリとの見分け方
ヨツバヒヨドリはヒヨドリバナの変種です。花の形や明るいところを好んで咲く点は、ヒヨドリバナとよく似ています。見た目が非常に似ているため、よく注意して観察しないと見分けるのは難しいです。ヨツバヒヨドリとの違いは葉のつき方にあり、ヒヨドリバナが対生なのに対し、ヨツバヒヨドリは3~5枚の葉が輪生でつきます。
フジバカマとの見分け方
フジバカマは秋の七草のひとつで、中国からきた帰化植物です。現在は国の準絶滅危惧種に認定されています。フジバカマも、見た目が非常によく似ており簡単に見分けるのは困難です。違いとしては、フジバカマの葉は厚く光沢があります。また、葉に深く3つの切れ込みが入ることが最大の特徴です。
サワヒヨドリとの見分け方
サワヒヨドリは、その名の通り、沢や湿地でよく育ちます。ヒヨドリバナとは育っている環境によって見分けられるかもしれません。特徴の違いとしては、サワヒヨドリは茎が分岐せず1本の茎だけが伸びます。葉はかなり細くて厚みがあり、葉柄はありません。大きく異なる点は、サワヒヨドリの花の色は薄いピンク色であることです。
オオヒヨドリバナとの見分け方
ヒヨドリバナは有性生殖型と無性生殖型があり、無性生殖を行う三倍数体と呼ばれる種類の総称を、オオヒヨドリバナと呼びます。日本に自生しているヒヨドリバナの多くはこの無性生殖型の三倍数体です。そのため、ヒヨドリバナの別名がオオヒヨドリバナとする場合もあります。無性生殖型は特に変異が多いのが特徴です。
キクバヒヨドリとの見分け方
無性生殖型の三倍数体の総称をオオヒヨドリバナと呼びますが、有性生殖を行う二倍体と呼ばれる種類の総称を、キクバヒヨドリと呼びます。キクバヒヨドリは全体的に草丈が小さく、葉が分裂しやすいのが特徴です。日本に自生するヒヨドリバナのうち有性生殖型は少なく、西日本以西にのみ分布します。
まとめ
ヒヨドリバナの特徴や名前の由来、花言葉、薬効さらに似た植物との見分け方についてご紹介しました。ヒヨドリバナは日本全国に分布しています。似た花を見かけた際には、どの種類の植物なのか見分けてみるのも面白いでしょう。
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出典:写真AC