半日陰とは
半日陰(はんびかげ・はんひかげ)は、半陽陰(はんひかげ)ともいいます。よく使われているガーデニング用語ですが、その意味や定義まで正しく理解しているでしょうか。この記事で、日当たりの基本をしっかりとマスターしましょう。
半日陰の半とは
半日陰の定義は、日中の内半分ほどしか日が当たらない場所という意味です。半というのは、日の当たる時間のことを指します。時間帯によって、午前の半日陰と午後の半日陰があります。
半日陰の時間帯の違いは
半日陰なら、午前でも午後でも日が当たれば同じことでしょうか。午前中に日が当たるのは東向きの場所で、午後から日が当たるのは西向きの場所です。特に午前中に日が当たる場所が、植物にとって理想的な環境といえます。
西日の影響は?
植物は日光を受けて光合成し成長していきますが、光合成をする時間帯が午前中だと考えられています。ところが植物が光合成した後に西日を受けると、その熱や土の乾燥で成長を阻害されてしまうのです。西日の当たる庭やベランダ・出窓などは、日差しや熱を遮る工夫が必要ですね。
日当たりにも種類がある?
ガーデニングでは日当たり・温度・湿度など、植物それぞれに適した環境があります。そのなかでも特に気をつけたいポイントが、日当たりです。この記事を読みながら、お庭やベランダ・室内で育てている植物の日当たりについて、もう一度見直してみるのもよいかもしれませんね。
①日当たり良好
植物の成長時期の春〜秋に、日中のほとんどの時間によく日が当たる場所です。屋外なら直射日光が当たる南向きの場所、室内ならレースのカーテン越しに日差しが入る窓辺の明るい場所を指します。植物では特にヒマワリや朝顔などの、夏咲きの品種は太陽の光を好みます。
②半日陰
午前または午後の数時間、日が当たる場所のことを半日陰といいます。屋外なら直射日光や反射光が当たる東向きや西向きの場所、室内なら窓のある明るい部屋の中程の場所を指します。植物の成長を考えると、理想的には3時間以上日が当たり、西日が当たらないことが望ましい条件です。
③明るい日陰
日光が直接当たらない、庭木や果樹から木漏れ日がさす木陰になる場所・建物などの陰で、反射光が当たる場所です。屋外なら建物に囲まれた箱庭や北向きの庭、室内なら小さな窓や曇りガラスの窓から薄日が入る部屋の中を指します。屋外でも日中の直射日光が当たる時間が2時間以下の場所も、半日陰ではなくこの明るい日陰に分類されます。
④日陰(暗い日陰)
直射日光や間接光・反射光の当たらない場所を指します。窓の全くない室内で植物を育てるのは難しいですが、屋外であれば可能性はゼロではありません。ヤブコウジやハラン、リュウノヒゲなど日陰を好む、耐陰性の強い品種がおすすめです。
半日陰を好む植物とは
日当たりの中でも半日陰や明るい日陰を好む植物は、意外にもたくさんあります。日当たりが悪いからとガーデニングを諦めないで、日当たりが悪くても育つ植物を選ぶことで、おしゃれなシェードガーデンが楽しめます。
宿根草や球根などの多年草
半日陰のような、ある程度日当たりが悪くても育つ植物をご紹介します。アジサイやアナベル、山野草、シュウメイギク、クリスマスローズ、フウチソウ、ギボウシ(ホスタ)、ヒューケラ、球根植物の多くが半日陰や明るい日陰を好みます。詳しくは、下の記事もご覧ください。
まとめ
ガーデニング用語の「半日陰」の意味と、日当たりの種類などを解説しました。植物の特徴や性質にあわせて、育てる場所を見直してみると、ガーデニングがもっと気軽に楽しめそうですね。
出典:Unsplash