草焼きバーナーとは何か?
農地や庭の手入れで、最も手間が掛かるのは雑草の除草作業です。青く生えたての頃は、カマや鍬などで刈り取る事も可能ですが、冬から春に掛けて枯れのこった草木を除草するのは非常に困難ですね。こうした枯草木を燃やして除草する方法は古くからありますが、ガスや灯油を燃料としてより安全・手軽に出来るよう開発されたのが草焼きバーナーです。
灯油式・ガス式・ハイブリッド式の3種類がある
草焼きバーナーには、主に3つの種類があります。携帯用本体に灯油を入れて使う灯油式、携帯コンロなどに使うカセットボンベに接続して使うガス式、そして燃料は灯油を使いますが、燃焼効率を上げるためバーナー部にカセットボンベからガスを噴射させるハイブリッド式の3種類があります。使い方によって、家庭での園芸用にはガス式、農家などでは灯油式やハイブリッド式が効果的です。
除草や芽吹きを促す野焼きに欠かせない
農村では、秋から春にかけて田畑の角で雑草の枯草や藁などを焼く、野焼きの光景を見掛けます。雑草や枯草を焼くことで出来る灰が、田畑の肥料に利用出来るからです。また内容は違いますが、秋吉台カルスト高地の芝や琵琶湖沿岸の葦原を焼く山焼き&葦野焼きと呼ばれるものがあります。内容は同じで、燃やすことで灰を肥料とし、芽吹きを良くする効果があります。
草焼きバーナーが生まれた背景
現在はホームセンターの園芸コーナーだけでなく、通販でも手軽に買うことが出来る草焼きバーナー。扱いやすさや価格が安いことが、口コミサイトで紹介されるようになって、さらに広まったも言われますが、では草焼きバーナーはどういう経緯で誕生したのでしょうか。
元々は工業用バーナーだった
国内で草焼きバーナーを手掛ける各メーカーのサイトをのぞくと、どのメーカーも元々は工業用バーナーを手掛けていたことがわかります。工業用バーナーは、主に原料などの溶解や製品切断、身近なところでは、道路工事でのアスファルト舗装材修正に使われています。
もっと手軽に使いたい!の声に答えて
市場に流通した工業用バーナーの一部はは、主に農家などで野焼き用に使われることになります。しかし工業用バーナーは、プロパンガスボンベや、10L以上の燃料タンクに直結した形で使われるケースが多く、屋外作業に不向きなものばかりでした。加えて、屋外使用を前提とした安全装置もなかったため「屋外作業にマッチした草焼きバーナーが欲しい」という声から、メーカーが開発を進め1980年代後半から市場へ送り出しました。
草焼きバーナーの使い方と注意点
現在、数多くの種類の草焼きバーナーが発売されています。どれも改良が重ねられ、持ち運びに便利で値段的に手頃な草焼きバーナーが出回っています。では、具体的な草焼きバーナーの使い方と注意点についてご紹介しましょう。
ボタニ子
次ページからはさっそくガス式の草焼きバーナーの使い方を紹介します。