キツネノカミソリの育て方
キツネノカミソリは育てやすい植物です。いざ球根や苗を植えたいとき、どのような購入方法があるのでしょう。キツネノカミソリや変種のオオキツネノカミソリは園芸店やネットショップで手軽に手に入ります。次に詳しい育て方を紹介するので、球根や苗を手に入れて、育ててください。
育て方①環境
キツネノカミソリは、寒さ、暑さに強く育てやすい植物です。日当たりは、半日陰でも育ちますが、日なたのほうがよいでしょう。葉が育つ春から夏までの間に、しっかり栄養を球根に蓄える時期です。しっかり太陽の光を浴びることで、その後の実や種がよいものになります。
育て方②用土
キツネノカミソリの栽培に向いている土は、水はけがよい土です。手に入りやすい市販の培養土でもよく育ちます。地植えの場合は、腐葉土をあらかじめ土に混ぜ込むと、水はけがよくなります。根が深く成長するので、球根のまわりの土は耕して軟らかくしておきましょう。
育て方③水やり
キツネノカミソリは水の管理に注意が必要です。水をあげすぎたり、水はけが悪いと球根が腐る場合があります。鉢植えの場合の水やりは、表面の土が乾いたら水をあげるようにしましょう。地植えの場合の水やりは、基本的に降雨のみで大丈夫です。
育て方④肥料
キツネノカミソリの肥料は、牛糞堆肥や緩効性化成肥料を用いてください。植え付けや植え替え時期に、原肥とし用土へ混ぜておくのがいいでしょう。寒肥を株元へ2月頃に与えると、球根がしっかりし大きく育ちます。ただし肥料の与えすぎに注意してください。
育て方⑤植え付け・植え替え
キツネノカミソリの植え付け時期は7~8月頃の夏がよいでしょう。球根の購入方法には、園芸店やネットショップがあります。手元に届いた球根は早めに植え付けましょう。地植えの株間は20cmほど開けて、鉢植えは5号鉢であれば、球根2球くらいを目安に植えましょう。キツネノカミソリは、基本的に植え替えなくて大丈夫です。ただし球根が込み合ってきた場合には、植え替えましょう。
育て方⑤増やし方
キツネノカミソリの増やし方は2つあります。おすすめの増やし方は分球です。球根は自然に子どもの球根が増えていきます。夏になり葉っぱが枯れ始めたとき、球根を掘り上げて子球を新たに植え付けてください。もう1つの増やし方は種まきです。花後に種を植えることで増やすことも可能ですが、時間もかかるのでおすすめしません。
キツネノカミソリの仲間
キツネノカミソリの仲間には、共通してリコリンなどの毒性があります。オオキツネノカミソリとムジナカミソリは変種です。キツネノカミソリとは違う特徴があるので、ここで紹介します。そのほか育てやすいヒガンバナとナツズイセンも紹介するので、ぜひ手に入れて育ててください。
キツネノカミソリの変種
オオキツネノカミソリ
オオキツネノカミソリは、名前のイメージからわかるように、キツネノカミソリより全体的に大きいです。キツネノカミソリより大きい花弁、それよりも長く飛び出た雄しべが特徴で、開花時期はほぼ同じです。見分けるのは難しいですが、花を確認するのがわかりやすいでしょう。
ムジナノカミソリ
ムジナノカミソリは、キツネノカミソリに見た目がよく似た植物です。そのため名前も、狐と同じように人を化かす妖怪のムジナ(アナグマ)から名付けられました。九州、特に宮崎市日南市に多く自生していましたが、環境省が2007年に野生絶滅種認定しています。他の品種との違いは、葉が出る時期です。冬の12月頃に葉がでて、枯れる時期は同じ6~7月頃になります。
次のページでは、ヒガンバナ属の種類を紹介します。