トベラの害虫
ほとんど栽培にコツがいらないトベラは、害虫にも強いのが特徴です。ただし害虫が大量発生すると、「葉が黒くなる」「枯れる」など見た目に影響します。
害虫①トベラキジラミ
トベラで最も多く見られる害虫がトベラキジラミです。トベラキジラミはすす病の発生につながる厄介な害虫で、糸くずのような白色の分泌物を出します。
害虫②コミカンアブラムシ
アブラムシの仲間であるコミカンアブラムシも、大量発生しやすい害虫です。体の大きさは約1.5mmで、楕円形をしています。なお大量発生するとトベラの新芽や花に被害が出ます。
害虫③ハゼアブラムシ
ハゼアブラムシも子ミカンアブラムシと同じくアブラムシの仲間ですが、コミカンアブラムシよりやや体が大きいのが特徴です。
害虫④ユキヤナギアブラムシ
ユキヤナギアブラムシは、トベラに寄生するアブラムシのなかで最も体の大きな害虫です。体長は約2mmですが、色が黄緑色~緑色(その他のアブラムシは褐色~黒褐色)のため、ほかのアブラムシと見分ける際には色に注目するのがおすすめです。
害虫⑤ミカンワタカイガラムシ
ミカンワタカイガラムシは、トベラの病気であるすす病の原因となる害虫です。大量発生しやすいミカンワタカイガラムシは、その排泄物がすす病菌の繁殖を促します。そのため大量発生しないように環境を整えることが、ミカンワタカイガラムシの対策法です。
害虫⑥イセリヤカイガラムシ
イセリヤカイガラムシは、メスの成虫が厄介です。なんと長さ1cm弱もある卵のうを持っているため、繁殖力が強く一度発生すると駆除が大変です。なおイセリヤカイガラムシが大量発生したトベラは、葉や枝が枯れてしまいます。
トベラの正しい剪定方法
海岸のような厳しい環境でも自生するトベラは、ほかの植物と比べても栽培の手間がかかりません。ただし庭木や観賞用として栽培するのであれば、トベラであってもときには剪定が必要です。問題は剪定をする際のにおいです。そこでトベラの正しい剪定方法と剪定のコツを紹介します。
剪定をしないのが基本
花や実は不快なにおいがしないトベラですが、葉や茎には強烈なにおいを放つ成分が含まれています。そのためトベラの場合は「剪定をしない」のが栽培方法の基本です。
剪定をしないと樹丈が5mになることも
剪定をしなくても形がきれいな状態で成長するトベラですが、剪定をしなければ樹丈が5mまで伸びることもあります。公園や空き地など広い場所であれば問題がないかもしれませんが、庭木として栽培するのであれば、庭の広さにあった高さをキープする必要があります。この場合はトベラであっても剪定しましょう。
剪定方法と剪定の時期
大きくなりすぎてしまったトベラの剪定は、節の上にハサミを入れるのが基本です。なお剪定する前にゴム手袋をつけると、強烈なにおいが手につくのを防げます。剪定の時期はいつでもかまいませんが、こまめに剪定するのは控えたほうがよいです。
刈り込み剪定は春に行う
刈り込み剪定をする場合には、若芽が出る前の春に行うのが基本です。なお作業中はかなり強烈なにおいに襲われるため、におい対策もしっかりしておきましょう。
まとめ
栽培の手間もかからずよい香りの白い花を咲かせるトベラですが、葉や枝には強烈なにおいがあるため、栽培する際には剪定に注意が必要な植物です。なお近年では観賞用トベラの種類が増えていいます。手間をかけずにガーデニングを楽しみたいなら観賞用トベラ栽培にチャレンジしてはいかがですか?