ブプレウルムの育て方
鮮やかでみずみずしい葉が魅力的なブプレウルムは、育て方も簡単で花壇の寄せ植えにしても他の花との相性抜群です。自分で育てたブプレウルムを使って、花束やフラワーアレンジメントも楽しめます。地植えでも鉢植えでも育てられますが、耐寒性がやや弱いため冬越しさせる場合は対策が必要です。そんなブプレウルムの育て方をご紹介します。
育て方①置き場所
日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。日当たりの悪い場所で育てると、葉の色が悪くなりツヤも出なくなってしまいます。午前中はたっぷりと太陽の光が当たり、午後は半日陰になるような場所が最適です。室内で育てる場合も日当たりのよい窓辺がおすすめです。レースのカーテン越しのような場所で育ててください。
冬は「霜対策」をする
耐寒性がやや弱く、冬越しさせるには寒さ対策や霜対策を行う必要があります。鉢植えで育てている場合は室内に取り込んだり、軒下に移動させたりしましょう。地植えの場合はビニールやバーグチップなどを利用してマルチングを行い冬越しさせます。霜に当たってしまうと葉が傷んで枯れてしまう恐れがあるため注意してください。
育て方②用土
栄養分が豊富で肥沃(ひよく)な土壌を好みます。市販されている草花用の培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合には、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだものに少量の鹿沼土粒状を混ぜ込んだ用土を使用してください。
育て方③種まき
種まきは9月下旬〜10月中旬に行いましょう。育苗ポットに2粒〜4粒ほど種をまいたら土を5mmほどかぶせます。「嫌光性種子(けんこうせいしゅし)」という種類に分類されるため、土はしっかりとかぶせ、発芽するまでは水切れにも注意しましょう。発芽温度は15℃〜20℃で、約3週間ほどで発芽するのが特徴です。
「嫌光性種子」とは
嫌光性種子は、種をまいてから発芽するまでに光を必要としない品種をさし、種まきをしたあとに土を深くかぶせる必要があります。土をかぶせる量は種の約2倍〜3倍といわれ、やや細かい土を使用して日当たりを遮るのも重要です。反対語として「好光性種子(こうこうせいしゅし)」があり、発芽に光が必要なため薄く土をかぶせたり、覆土をしなかったりする品種を意味します。
育て方④水やり
地植えの場合は雨水のみで十分なため、水やりの必要はありません。しかし雨が全く降らずに地面が乾燥しすぎているようならば、土の様子をみながら水を与えてください。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出る程度に水やりをします。夏の昼間など気温が高すぎる時間に水やりをすると根が蒸れてしまう恐れがあるため注意しましょう。
育て方⑤肥料
肥料は与えすぎると葉が大きく成長しすぎてしまい、せっかくの美しい見た目が台無しになってしまいます。地植えにする場合は、種まきをするときの用土に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおくだけで追肥の必要はありません。鉢植えにする場合は3月〜4月にかけて、液体肥料を薄めたものを株元に適量与えましょう。
ブプレウルムの増やし方
「挿し木」と「種まき」で増やせます。どちらの方法もとても簡単なので、ぜひ美しいブプレウルムを増やしてみてくださいね。それぞれの増やし方に適した時期や方法をご紹介します。
増やし方①挿し木
挿し木は4月〜5月に行いましょう。健康で丈夫な茎を選び、消毒したナイフなどを使って先から15cmほどの長さで切り取ります。下のほうについている余分な葉を取り除いたら、赤玉土などの挿し木用の用土に挿してください。たっぷりと水やりをして、日当たりのよい場所で発根を待ちます。
増やし方②種まき
開花時期が終わると花後に種子をつけるのが特徴です。放っておくとこぼれ種でどんどんと増えていきますが、自分の思い描く場所に植えたい場合は花後に種子を採取しておきましょう。種まきに適した時期は9月下旬〜10月中旬のため、それまで風通しのよい日陰で保管しておいてください。
次のページでは、利用方法をご紹介します。