グロリオサとは?その特徴・種類や花言葉から育て方まで詳しくご紹介!

グロリオサとは?その特徴・種類や花言葉から育て方まで詳しくご紹介!

花束やアレンジメントによく使われるグロリオサ(キツネユリ)は、場を華やかにしてくれる花ですね。赤と黄の花色で知られていますが白やピンク色の品種もあり、庭や鉢植えで栽培することもできます。グロリオサの特徴や種類、育て方や花言葉をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.グロリオサ(グロリオーサ)とは?
  2. 2.グロリオサの特徴
  3. 3.グロリオサの品種・種類
  4. 4.グロリオサの育て方
  5. 5.グロリオサの増やし方
  6. 6.グロリオサの花言葉
  7. 7.まとめ

グロリオサ(グロリオーサ)とは?

Photo by Dinesh Valke

慶事を彩る熱帯の花

グロリオサは、かがり火のような独特な形の花を咲かせる熱帯の花です。日本には明治時代に渡来し、昭和の中頃から市場に出回るようになりました。華やかな花は、生け花やアレンジメントの花材として好まれ、花束や祝いの席によく使われています。キツネユリなどの和名があり、以前はユリ科に分類されていたので、ユリ科の花と紹介されることもあります。

グロリオサの基本情報

出典:写真AC

名前 グロリオサ、グロリオーサ、キツネユリ、
ユリグルマ、グローリー・リリー
学名 Gloriosa
科/属名 イヌサフラン科グロリオサ属(キツネユリ属)
分布 アフリカ、熱帯アジア
開花時期 6月~9月
花色 赤、黄色、白、ピンク、オレンジ色
形態 多年草
草丈 1m~2m
耐寒性 やや弱い

名前の意味・由来

出典:写真AC

栄光・輝かしい

グロリオサは、ラテン語のgloriosus(栄光、輝かしい、見事な)から来ています。グロリオーサと呼ばれることもあります。英語圏でも「グローリー・リリー:Glory lily」と呼ばれていて「輝かしい・栄光のユリ」の意味ですね。英語名には他に、「フレイム(炎の)・リリー:Flame Lily」、「ファイアー・リリー:Fire lily」もあります。炎のような花の形からきた名前です。

さまざまな和名

グロリオサには、「キツネユリ」「ユリグルマ」「炎の花」の和名や愛称があります。反り返った花びらがキツネの顔のように見えることから「キツネユリ」と名付けられました。「ユリグルマ(百合車)」は、輪のように葉を付けることから来ていると言われています。「炎の花」は、花の色と形からきた愛称です。

グロリオサの特徴

花の特徴

出典:写真AC​​​

反り返るフリルのような花びら

情熱的な赤と黄色の花びらが、波打つように縮れていて、咲き方にも特徴があります。上の写真をご覧ください。蕾の時ははうつむいていますが、開花すると次第に花びらが上向きに反り返ります。この形から「炎の花」と呼ばれることもあります。

雄しべと雌しべの形

6本の雄しべも放射状に反り上がり、雌しべは直角に曲がります。雌しべの柱頭は3つに裂けています。

茎と葉っぱの特徴

葉の先が蔓状に延びる

出典:筆者撮影

葉の付き方は、対性または3輪生(輪のように葉を付ける)です。葉の先は巻きひげになっていて蔓状に延び、近くのものに絡みつきます。草丈は1m少しですが、環境によっては2m以上に伸びることもあります。茎は40cmほど伸びてくると枝分かれするようになり、それぞれの枝の先に花を咲かせます。株もとの10枚ほどの葉には巻きひげはできません。

山イモに似た球根

食べると猛毒

グロリオサは地下茎が肥大し、分球して増えていきます。球根は棒状で、山イモなどに少し似ています。(上の写真がグロリオサの球根です。)食用のイモ類と異なり、 コルヒチンという毒性の強い成分が含まれているので、誤って食べると危険です。実際に死亡例も報告されていますので、扱いには気を配りましょう。

グロリオサの球根と山イモ・長イモの見分け方

出典:写真AC

  グロリオサの球根 山イモ
表面 すべすべしている ざらざらしている
折った時 糸を引かない 糸を引く
すり下ろした時 粘りがない ネバネバする
(地上部の葉の形) 細長い ハート形

グロリオサの品種・種類

グロリオサの品種①赤系

グロリオサ・ロスチャイルディアナ

出典:写真AC

グロリオサ・ロスチャイルディアナ(Gloriosa rothschildiana)は、原種の1つでジンバブエの国花になっています。赤と黄色の花びらが情熱的で、切り花としてよく出回っている種類です。茎が太く直立しやすいのが特徴で、もう1つの原種「グロリオサ・スペルバ」と共に様々な品種の親となっています。

グロリオサ・ミサトレッド

出典:写真AC

グロリオサ・ミサトレッド(Gloriosa 'misato red')は、日本でいち早くグロリオサ栽培を始めた高知県の三里(みさと)で開発され、国際的な評価を受けた品種です。赤と黄色のコントラストが際立つ大輪の花を咲かせます。草丈は2mほどですが、折れにくいしなやかな茎です。ミサトレッドを親として、草丈を抑えた品種に「グロリオサ・サザンウインド」があります。

グロリオサの品種②黄色系

グロリオサ・ルテア

出典:写真AC

グロリオサ・ルテア(Gloriosa superba 'Lutea')は、グロリオサ・スペルバを改良した黄色い花です。草丈は80cmほどで、茎や葉がやや細く直立は難しい品種です。黄色系には、「グロリオサ・サンシャイン」「グロリオサ・マスコットイエロー」などがあります。

グロリオサの品種③白系

グロリオサ・パールホワイト

グロリオサ・パールホワイト(Gloriosa pearl white)は、白い花びらに、ピンク色の筋がほんのり入る品種です。清楚な色合いは和の風情にも合い、ウエディングブーケなどにも使われます。白とピンクの品種には、「グロリオサ・カプリスロゼ」があります。

グロリオサの品種④ピンク系

グロリオサ・ピンク

出典:写真AC

グロリオサ・ピンク(Gloriosa 'pink')は、ロスチャイルディアナの交配品種で、きれいなピンク色です。ピンク系には、「グロリオサ・ピンクレティ」「グロリオサ・ピンクバード」などがあります。

グロリオサの品種⑤オレンジ系

グロリオサ・ヴィレッセンス

グロリオサ・ヴィレッセンス(Gloriosa 'virescens')は、草丈60cmほどで、オレンジシャーベットのような花色のやや小輪の花を咲かせます。オレンジ色系には他に、「グロリオサ・オレンジハート」「グロリオサ・アフリカーナ」などがあります。

グロリオサの品種⑥その他

グロリオサ・ジパングササヨ

グロリオサ・ジパングササヨ(Gloriosa 'zipang sasayo')は、赤とクリーム色のグラデーションの違いを花の表と裏で楽しめる品種です。

その他の色の品種

  • グロリオサ・ツーインワン:クリーム色の花びらがだんだん赤くなっていく
  • グロリオサ・カルソニー:赤紫の花
  • グロリオサ・シキブ:紫の花

ボタニ子

ボタニ子

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グロリオサの育て方

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