フジアザミの育て方
フジアザミは、種や苗が販売されているため自宅で育てることが可能です。ただし広く一般的に流通しているわけではないため、ホームセンターなどには置いていないことがあります。種苗店に相談するか、インターネットで購入するのがおすすめです。
育て方①種まき
フジアザミは2月~3月ごろが種まきの適期です。育苗ポットや植木鉢に園芸用の培土をいれ、種をまきます。上からかぶせる土は、種と同じ程度の厚みにしてください。あまり深すぎると発芽を阻害してしまう恐れがあります。
育て方②植え付け
葉が4枚ほど展開したら、苗を植え付けます。鉢植えの場合、根が深く張れるよう深めのものを用意するとよいでしょう。フジアザミは比較的標高の高い地域に生育する植物のため、使用する培土は高山植物用のものが理想的です。地植えの場合は日当たりのよい場所に植えてください。
育て方③水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いていたら水をあげるようにしてください。地植えの場合は降雨のみで生育できるので、水やりはしなくても構いません。水をあげすぎると病気や根腐れの原因になるので気を付けましょう。
育て方④肥料
肥料は花が咲き終わったあと、年に一度緩効性の固形肥料を与えるとよいでしょう。鉢植えの場合、液体肥料を適宜与えることもおすすめです。それほどたくさんの肥料を必要とする植物ではないため、様子を見ながら施してください。
育て方④植え替え
地植えであれば必要ありませんが、鉢植えで育てるときは毎年2月~3月に植え替えをすると健全に生育しやすいでしょう。
フジアザミの食べ方
クセがないフジアザミの葉は、あく抜きせずにおひたしや天ぷらなど手軽に調理して食べられます。ただし棘があるため、扱いには十分注意が必要です。茎や根は筋取りやあく抜きが必要ですが、煮物や漬物に活用できます。フジアザミが手に入ったら、ぜひさまざまな食べ方を試してみてください。おすすめのレシピをご紹介します。
おすすめレシピ①天ぷら
山菜料理の定番ともいえるのが天ぷらです。フジアザミの若葉も天ぷらにして美味しく食べられます。葉についている棘が鋭いため、気を付けて調理しましょう。
材料
- フジアザミの葉
- 下処理用のお湯
- 天ぷら粉
- 油
作り方
- 若くきれいな葉を選んで摘み取り、流水できれいに洗う
- 熱湯にくぐらせ、冷水にさらす
- 好みの大きさに切り、水でといた天ぷら粉をからめて揚げる
おすすめレシピ②あざみ汁
みそ汁にフジアザミの葉をちぎっていれるだけの簡単レシピです。いつも食べているものでも、少し山菜が加わるだけで非常に季節感のある料理になります。他の具材はお好みでアレンジしてみてください。
材料(4人分)
- フジアザミの葉:200g
- 豚肉:80g
- うち豆:大さじ2
- 味噌:24g
- だし汁(または水):2~3カップ
作り方
- 鍋にだし汁もしくは水を沸かし、豚肉やうち豆、フジアザミの葉など具材を入れて火を通す
- 火が通ったら味噌を溶き入れる
おすすめレシピ③漬物
道の駅などでよく売られている「山ゴボウの漬物」を自宅でも作ってみませんか。完成まで時間はかかるものの、漬け込むだけでとても簡単に作れます。
材料
- 山ゴボウ(フジアザミの根):1~2パック分
- 酒:200cc
- みりん:200cc
- 醤油:400cc
- 砂糖:大さじ3~5
- 漬けるための容器(瓶など)
作り方
- フジアザミの根をよく洗い、塩水をはったボウルに一晩つけてあく抜きする
- 鍋に酒、みりん、砂糖を入れて火にかける。沸騰したら火を止め、冷めるまで待つ
- 容器にフジアザミの根と2を入れ、醤油を注ぐ。そのまま冷暗所で1ヶ月保存する
- 味見をしながら、好みの浸かり具合になったら食べる
まとめ
アザミ属の植物のなかでも非常に大きな花を咲かせることから、フジアザミは「アザミの女王」とも呼ばれます。「富士薊」は秋や仲秋を表す季語にもなっており、季節を感じさせてくれる美しい花です。富士山周辺や関東・中部地方の高山地域に分布していますが、種や苗を購入して自宅でも育てられます。美しいだけでなく、美味しく食べられるためぜひ栽培に挑戦してみてください。
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