フジアザミとは
フジアザミは、アザミ属の植物のなかでもひときわ大きな花を咲かせることで有名です。食用にできる山野草としても知られています。
基本情報
目 | キク目 |
科 | キク科 |
属 | アザミ属 |
種 | フジアザミ |
学名 | Cirsium purpuratum |
和名 | 富士薊 |
植生 | 多年生草本 |
草丈 | 20~100cm |
花期 | 8月~10月 |
分布
フジアザミは、関東地方や中部地方に分布する植物です。特に富士山周辺に多く分布し、そのことが「富士薊」という名前の由来にもなっています。
フジアザミの仲間
フジアザミが属するアザミ属には、非常にたくさんの種類があります。日本では80種類以上の種が見られるといわれており、とても身近な植物です。
フジアザミの特徴
花の特徴
紫色の大きな花が印象的なフジアザミですが、実は、この大きな花は小花の集合体です。筒状の小花がたくさん集まり、直径5cm~10cmほどの大きな頭花を形成しています。頭花が重たいため、首を垂れるようにして咲く姿が特徴的です。
花言葉
アザミ全体の花言葉は「独立」「触れないで」「復讐」などが挙げられますが、フジアザミのみの花言葉は「おしゃべり」です。全体の花言葉とはだいぶ印象が異なりますが、大きく鮮やかな紫色の頭花を垂れて群生する様子からは、「おしゃべり」という花言葉がしっくりくるような賑やかさが感じられるでしょう。
葉の特徴
フジアザミの葉は、長い楕円形で大きさは1枚50cm~70cmにも及びます。大きく切れ込みの入った形状が特徴的です。縁には棘があるため触れる際には注意しましょう。「ロゼット葉」と呼ばれる生え方で、地表に広がるように葉をつけます。
根の特徴
フジアザミの根は太く真っ直ぐに伸び、自生しているもののなかには長さ1.5mほどになるものもあります。ゴボウによく似ており食用にもできるため、「山ゴボウ」や「富士ゴボウ」「須走ゴボウ」などといった名前で販売されていることもあります。
「ヨウシュヤマゴボウ」に注意
道の駅などで売られている「山ゴボウ」は、フジアザミなどアザミ属の植物の根や、細いゴボウのことですが、これとは別に「ヨウシュヤマゴボウ」という植物が存在します。同じ名前で紛らわしいですが、この「ヨウシュヤマゴボウ」は毒性があり食用にはできないため、覚えておきましょう。
出典:写真AC