水菜の栽培方法
種まきをしてから約40日ほどで収穫ができる水菜は、水切れに注意して育てれば初心者でも簡単に栽培できるのが魅力です。地植えだけでなく、プランターを使って気軽にベランダ栽培もできるので、家庭菜園の入門にも利用されています。水菜を上手に栽培するための間引きの仕方や、夏の管理方法、家庭菜園で上手に収穫するコツなどを詳しくご紹介します。
栽培方法①環境
水菜は、日当たりがよく涼しい場所で育てましょう。耐暑性や耐寒性は強いですが乾燥に弱く、水切れを起こしやすい環境では上手に育ちません。また、高温状態が長く続くと根腐れを起こしてしまうので、初心者はプランターで育てて、置き場所を移動できるようにするのがおすすめです。地植えの場合、夏の日差しが強い日には寒冷紗などを使って遮光しましょう。
栽培方法②用土
排水性が高く、適度な栄養分を含んでいる用土を使用して育てると、水菜がよく育ちます。園芸店やホームセンターなどで市販されている「野菜用培養土」でも、栽培可能です。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と腐葉土をよく混ぜ込んでから、少量のバーミキュライトを加えた用土を使用してください。
地植えの場合は用土を中和する
酸性の土を嫌うため、地植えにする場合は種まきをする2週間ほど前から土を耕して、土を中和しておく必要があります。地面の土に、苦土石灰と化学肥料を加えてよく混ぜ込んでおきましょう。根が長く伸びるので、20cm〜30cmの深さまで耕しておくと安心です。さらに、水はけをよくするために、土を細長く盛って「畝(うね)」を作っておいても構いません。
栽培方法③種まき
水菜は4月〜10月の間に種まきができ、梅雨時期を避けた前半が「春まき」、後半が「秋まき」に分類されます。用土に深さ1cmほどの穴をあけ、種をまいてから土を5mm程度かぶせて、浅植えにしていきましょう。プランターの場合は、3cmほど間隔をあけて種まきをしてください。地植えの場合は、15cmほど間隔をあけて種まきをすると、葉が大きく育ちます。
栽培方法④水やり
水菜は乾燥に弱いので、水切れに注意しながら育てましょう。地植えの場合でも、雨水だけでなく毎日しっかりと水やりをしてください。プランターで栽培している場合は、土の表面が乾きはじめたらたっぷりと水を与えます。昼間に水やりをすると、土が蒸されて高温になってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをするのがポイントです。
栽培方法⑤肥料
種まきをしてから40日ほどで収穫できるため、肥料はあまり必要としません。水だけ与えていれば育つのが特徴ですが、成長が滞っているようならば、様子を見ながら液体肥料を施しましょう。大株に育てたい場合は、種まきをする用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおくのがおすすめです。肥料を与えすぎると、肥料やけを起こしてしまうので避けてください。
栽培方法⑥間引き
適度に間引きを行いながら育てると、立派でおいしい水菜が収穫できます。まずは、本葉が1枚〜2枚になったら、株間を2cm〜3cmほどあけて間引きしてください。次に、本葉が3枚〜4枚に成長したら、株間が5cm程度になるように間引きしていきます。大株にしたい場合は、思い切って15cmほどの株間をあけて間引きしていきましょう。
栽培方法⑦収穫
水菜の収穫は5月〜11月頃までで、種まきをしてから約40日で収穫できます。収穫する目安として、草丈が子株なら20cm、大株の場合は30cmほどまで成長したタイミングで収穫していきましょう。土の上の部分だけを切り取るのではなく、根からまるごと抜き取ってください。また、間引きで抜き取った若い水菜も食べられますよ。
水菜を家庭菜園で上手に収穫するコツ
- 日当たりのよい涼しい場所で育てる
- 用土を中和してから種まきをする
- 種は浅植えにする
- 水切れに注意する
- 本葉の数をみながら適度に間引きを行う
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