柑橘系の種類<ミカン属:小さいもの>
柑橘類には大きいものだけではなく、小さいものもあります。ここでは、果実のサイズが小さいもの3選を紹介します。
①温州みかん
学名 | Citrus unshiu |
分類 | ミカン科ミカン属 |
食べ頃 | 9月~3月(温室栽培は5月~9月) |
原産地 | 日本 |
温州みかんとは、一般的にみかんと呼ばれる柑橘類です。「みかん」とだけ呼ばれたらこの温州みかんのことで、柑橘類の果物の中では生産数が一番多いです。オレンジ色に熟し、果物の重さが80~180gと小さいみかんの品種です。重さに幅がある温州みかんですが、大きいものよりも小さいもののほうが美味しいとされています。
温州みかんは4つの品種がある
温州みかんは、大きく収穫時期や出荷時期によって極早生温州・早生温州・中生温州・普通温州の4つに分類されます。ぞれぞれの品種の出荷時期が違うので、長く楽しめますよ。
品種名 | 収穫・出荷時期 |
極早生温州 | 9月~10月頃に出荷 |
早生温州 | 10月~12月頃に出荷 |
中生温州 | 11月~12月頃に出荷 |
普通温州 | 1月以降に出荷 |
温州みかんの食べ方
温州みかんは皮が薄く、サイズも小さいので簡単に手で剥けます。また、じょうのう膜も薄いので剥かずに一緒に食べられますよ。そのまま食べても美味しいですが、スイーツなどのアレンジもおすすめです。
②イヨカン
学名 | Citrus iyo |
分類 | ミカン科ミカン属 |
食べ頃 | 11月~3月 |
原産地 | 日本 |
イヨカンは、温州みかんに次いで柑橘類の中では生産量が多いです。重さは220~280gと温州みかんより大きいです。イヨカンは、人工的に作られた品種ではなく、みかん類とオレンジ類が偶然にも交配して作られた品種です。
イヨカンの食べ方
イヨカンの皮は温州みかんよりも厚いですが、手で剥くことができます。サイズも小さいのでナイフで剥く必要はありません。しかし、じょうのう膜は食べられないため、剥いてから食べましょう。イヨカンは味わいが濃厚で果汁が多いので、生食にむいていますよ。
③ヒュウガナツ
学名 | Citrus tamurana |
分類 | ミカン科ミカン属 |
食べ頃 | 3月~4月 |
原産地 | 日本 |
ヒュウガナツは、黄色い色の柑橘系の果物です。大きさは200~250gで温州みかんよりも大きいサイズですが、ハッサクや大きな柑橘類に比べると小さな柑橘類です。ヒュウガナツは「ニューサマーオレンジ」や「小夏」という名前でも知られています。味はどちらかというと、レモンに似た酸っぱさが特徴です。
ヒュウガナツの食べ方
ヒュウガナツは、他の柑橘類の果物と違い、果実の表皮にある白い部分も食べられます。白い部分には、甘味があるので果肉だけを食べたときとはまた違った味わいがありますよ。食べるときには黄色い皮だけを薄く剥くのがおすすめです。
柑橘系の種類<ミカン属:形が丸くないもの>
柑橘類は丸い形をしている果実が多いです。しかし、中には大きなサイズや小さなサイズに関わらず形が丸くないものもあります。ここでは、形が丸くない果実を1選紹介します。
①不知火(シラヌヒ)
学名 | (Citrus unshiu × C. sinensis)× C. reticulata |
分類 | ミカン科ミカン属 |
食べ頃 | 4月 |
原産地 | 日本 |
不知火は、へたの部分がボコっとなっている柑橘類の品種で、丸くないのが特徴です。果実の重さは200~280gで、温州みかんよりは大きいサイズで、ハッサクよりは小さいサイズです。不知火は果汁が多く、とても糖度が高いみかんとしても知られています。産地は九州の熊本県ですが、原産地は同じ九州の長崎県です。
デコポンとの違い
不知火によく似た姿でデコポンという品種のみかんがあります。デコポンは、糖度13以上・酸度1以下で、九州の熊本県のJAから出荷された不知火がデコポンの名前で流通します。デコポンという名前は商標登録されているため、たとえ基準が満たされていてもJAから出荷しなかったものはデコポンの名前では出荷できません。
不知火の食べ方
皮は、温州みかんよりも厚いですが、簡単に手で剥けます。サイズが大きいのでナイフがないと剥きにくいかと思われがちですが、ナイフも不要で、じょうのう膜も食べられます。とても果汁が多い品種なのでジュースにしても美味しいです。
次のページは、原産地が海外のもとを酢ミカン系を紹介します!
温州みかんは、温室でも栽培されているので長い期間楽しめますが、収穫・出荷のピークは12月~2月です。