山菜「たらの芽」の見分け方と採取方法!採取するにあたっての注意点も解説!

山菜「たらの芽」の見分け方と採取方法!採取するにあたっての注意点も解説!

たらの芽(タラノメ)は、天ぷらにするとおいしい春の山菜です。旬の時期には多くの人が山へ採りに出かけますが、採取するときは見分け方やトゲに注意が必要です。そこで、山菜「たらの芽」の特徴と見分け方、採取方法と採取するにあたっての注意点をしっかり見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.たらの芽とはどのような山菜?
  2. 2.おいしいたらの芽の見分け方
  3. 3.たらの芽に似た植物の見分け方
  4. 4.たらの芽の採取方法
  5. 5.たらの芽を採取するときの注意点
  6. 6.たらの芽のおいしい食べ方
  7. 7.まとめ

たらの芽に似た植物の見分け方

ボタニ子

ボタニ子

上の画像は3種類ともウコギ科の仲間で、春の人気食材です。左から「ハリギリの芽、コシアブラの芽、たらの芽」です。

春になると、たらの芽によく似た植物がいくつも芽吹きます。旬の時期が同じで山の中では見分けがつきにくいため、それぞれの特徴よく知ってから山菜採りに出かけましょう。

見分け方①ヤマウルシ(山漆)

たらの芽と間違われる植物に「ヤマウルシの芽」があります。ヤマウルシの芽は、赤みがかかっていて芽元に硬いハカマがありません。またタラノキよりも細くトゲがないため、幹や枝で見分けましょう。漆の木は肌に触れるとかぶれる植物です。触らないように目で見て判断しましょう。

見分け方②ハリギリ(針桐)

ハリギリの芽は、緑色で芽元に長いハカマがあります。筆先のような形と幹に生えている大きなトゲで見分けましょう。たらの芽は、芽にもトゲがありますが、ハリギリの芽にはトゲがありません。ハリギリの芽は、やや風味が弱く、苦みやエグミが苦手な人におすすめです。

見分け方③コシアブラ(濾油)

コシアブラは成長すると5~10m以上になる植物です。枝が太くトゲがないため樹皮がすべすべしており、幹を見てタラノキと見分けられます。コシアブラの芽は「山菜の女王」と呼ばれ、たらの芽と同様に人気のある山菜です。

たらの芽の採取方法

タラノキは、林道脇や山の斜面、里山の日当たりのよい場所に生えていることが多いです。生育力が強く日陰では育ちにくいため、自ら周囲の植物よりも上に伸びようとする性質があります。山は危険が伴う場所です。長袖長ズボンなど身体を守る服装で出かけましょう。

たらの芽の採り方

タラノキは林道や山の道路脇のほか、人工的に伐採され日が当たりやすくなっている場所に多く生えています。手が届かないほど背が高いため、鎌や棒など道具を木にひっかけて手繰り寄せて先端の芽を採ります。たらの芽は、横にひねると手で簡単に採れます。幹や枝にたくさんトゲがあるため、素手で触れずに必ず作業用の皮手袋をはめて採りましょう。

ボタニ子

ボタニ子

素手や軍手で触れると手に穴が開くほど鋭いトゲが生えています。作業用皮手袋が必須です!

たらの芽を採取するときの注意点

たらの芽を採取するときは、ヤマウルシに触れてかぶれないように気をつけましょう。身体を守る服装と必ず皮手袋をはめて採ります。ほかにも、たらの芽を採取するときに注意する点が2つあります。どちらも、山の恵みを守るための大切なマナーです。

注意点①タラノキを切らない

タラノキは真っすぐ高く伸びる性質のため、たらの芽を採る際に手が届かないことがあります。しかし、枝を切って傷つけてしまうと木が枯れてしまうため、切らないようにしましょう。枝を手繰り寄せる棒や鎌などがあると傷つけずに採取できます。

注意点②側芽は残す

たらの芽は、頂芽優勢の育ち方をします。枝の先端の頂芽を採ったら側芽は残すようにしましょう。同じシーズンに繰り返し芽を摘み採ってしまうと、タラノキが成長できずに枯れしてしまいます。側芽は残して翌年へ備えるようにします。

たらの芽のおいしい食べ方

出典:写真AC

たらの芽は「山のバター」とも賞される、味わいのある食材です。おすすめの食べ方は「天ぷら」です。揚げると芽のトゲが柔らかくなり、アクが旨みに変わり食べやすくなります。付け根の黒い部分(ハカマ)を取り除き、衣をつけて揚げましょう。

アク抜きの方法

たらの芽を天ぷらにするときは、アク抜きは必要ありません。しかし、おひたしやゴマ和えにするときはアク抜きが必要です。アク抜きは、沸騰した湯で2~3分塩ゆでするだけです。茹でたら2~3時間ほど冷水に浸けて引き締めましょう。

まとめ

たらの芽の天ぷらを食べると、故郷を思い出す方も多いのではないでしょうか?たらの芽は、独特な香りと苦みで春を告げる山菜です。ハウス栽培のものが多く出回るようになりましたが、天然のたらの芽ほどの旨みはありません。また山菜採りは、服装や採り方に注意が必要です。次のシーズンのことも考えて、貴重な山の恵みを採りましょう。

sacchi
ライター

sacchi

子育てと介護に励む主婦ライターです。信州の豊かな自然の中で、たくさんの植物に囲まれて育ちました。娘のアトピー改善のために、薬膳料理に奮闘中です。

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