プルーンとは
日本では「セイヨウスモモ」とも呼ばれるプルーンは、ドライフルーツやペースト状のシロップに加工されたものを、季節にかかわらず一年中購入できます。生のプルーンの果実は、一口かじると果肉はとてもみずみずしく、甘酸っぱい味が口の中いっぱいに感じられます。
基本情報
園芸部類 | 果樹 |
形態 | 中高木 |
樹高 | 2m以上 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
プルーンの種類
プルーンは、雨にあたると果実が裂ける「実割れ」をおこしてしまいます。そのため、日本では比較的雨が少ない、北海道、青森県、長野県でプルーンは多く栽培されます。プルーンの種類は数多くありますが、その中でもよく見かけるサンプルーン・スタンレイ・シュガー・フレンチの4種類を、見た目、味、収穫時期などで比べてみましょう。
種類①サンプルーン
果実の大きさ | 30gくらい |
皮の色 | 濃い紫色 |
特徴 | 完熟するとシワができる |
味 | 甘みがとても強い |
収穫時期(食べごろ) | 9月中旬~10月上旬 |
種類②スタンレイ
果実の大きさ | 40g~50gくらい |
皮の色 | 赤みがかった紫色 |
特徴 | 完熟すると黒みがかった紫色になる |
味 | 甘みもあるが、ほどよい酸味もある |
収穫時期(食べごろ) | 9月上旬~10月上旬 |
種類③シュガー
果実の大きさ | 30gくらい |
皮の色 | 赤みがかった紫色 |
特徴 | 完熟すると濃い紫色になる |
味 | 甘みがとても濃厚 |
収穫時期(食べごろ) | 9月~10月上旬 |
種類④フレンチ
果実の大きさ | 30gくらい |
皮の色 | 赤みがかった紫色 |
特徴 | ドライプルーンに加工されている |
味 | ほどよい甘みと酸味がある |
収穫時期(食べごろ) | 9月上旬 |
プルーンのおいしい食べ方<生>
生プルーンのおいしい食べ方は、洗ってから皮をむかずにそのまま食べることです。プルーンの紫色の皮にはポリフェノールが含まれているので、皮をむかずに食べた方が栄養の面でもよいのでおすすめします。「皮が気になる」という方は、もちろん皮をむいて食べてもよいですよ。
食べ方①ジャム
プルーンのジャムは、皮から出た色でイチゴジャムのような赤い色にできあがります。種を一緒に煮詰めると、とろりとしたジャムになりますよ。お好みのとろみ加減になるまで煮詰めてみましょう。
材料
- プルーン 40〜50個
- タネ あるだけ
- 砂糖 40%
作り方
- プルーンの果実から種を取り除く
- 種はだしパックの袋に入れ、果実と一緒に鍋に入れる
- 砂糖とレモン汁を加え、水が出てくるまで置いておく
- 水が出たら、15分~25分くらい煮詰める
- 好みのとろみになったら火を止める
- 熱いうちに消毒した瓶に入れ、蓋をしたら逆さにして真空にする
食べ方②チキン煮込み
生プルーンの食べ方はジャムやお菓子などの甘いもだけではありません。煮込み料理に使うと実がやわらかくなり、溶けてとろりとしたソースになります。味もプルーンの甘みと酸味が引き立ち、とてもおいしい料理ができあがります。
材料(4人分)
- 鶏もも肉(むねでも) 500~600g
- 塩コショウ 適量
- (小麦粉)肉に付ける分 適量
- ◉水 200cc
- ◉赤ワイン 100cc
- ◉トマト缶 1缶
- ◉ケチャップ 大さじ3
- ◉砂糖 大さじ1
- にんにく 1かけ
- オリーブオイル 大さじ1
- 玉ねぎ 1〜2個
- 生プルーン 10〜15
- バター 大さじ1
作り方
- プルーンの皮を剥き、種は取り除く
- 水・赤ワイン・トマト缶・ケチャップ・砂糖を混ぜておく
- にんにくはみじん切り、玉ねぎは食べやすい大きさに切る
- 鶏肉に塩コショウをして小麦粉をまぶし、余分な粉は落とす
- 両面焼き色がつくまで焼き、出てきた油はペーパーで取る
- オリーブオイルでにんにくを炒め、香りが出たら玉ねぎを加える
- 2のあわせた調味料と焼いた鶏肉・プルーンを加える
- あればローリエを加え、20分~30分煮込み、最後にバターを加える
食べ方③クラフティ
クラフティとは、フランスのリムーザン地方の伝統的なお菓子です。リムーザン地方では、ブラックチェリーを入れたものをクラフティ、そのほかの果物を入れたものはコロニャルドと呼んでいます。
材料(20×30cm 厚さ5cmの型)
- 薄力粉 75g
- 砂糖 75g
- 卵 4個(Lサイズ)
- 牛乳 350ml
- プルーン 好きなだけ
- バター(常温) 適量
作り方
- オーブンを240℃に予熱しておく
- 常温に戻したバターを型に塗る
- プルーンは適当な大きさにカットしておく
- ボウルに薄力粉と砂糖を入れ、ダマがなくくなるまで混ぜる
- 別のボウルに卵を溶き、牛乳を100mLほど入れ混ぜる
- 4の粉のボウルに、5の卵と牛乳を少しずつ加え、よく混ぜる
- よく混ざったら、残りの牛乳を加えて混ぜる
- 型に生地を流し入れ、プルーンを散らし入れる
- 240℃のオーブンで約40分焼く
プルーンのおいしい食べ方<ドライ>
ドライプルーンはそのままでももちろんおいしいですが、ヨーグルトのトッピングにするとより甘さが引き立ちます。ヨーグルトのトッピングにするなら、少し刻むと食べやすいです。荒く刻めばドライプルーンの食感が楽しめますし、細かく刻めばお子さまでも食べやすくなります。ほかにもおすすめの食べ方がありますよ。
食べ方①ビスケット
サクサクとした食感のビスケットは、ドライプルーンを入れることでしっとり感も味わえます。甘さの中にほんのりと酸味も感じられ、とてもおいしいビスケットができあがりますよ。
材料(天板1枚分)
- マーガリン 20g
- 砂糖 20g
- たまご 1個
- ホットケーキミックス 50g
- 小麦粉 100g
- 牛乳 100cc
- ドライプルーン 小10〜12個(お好みで)
作り方
- ドライプルーンは細かく刻む
- オーブンを170℃に温めておく
- 常温に戻したマーガリンと砂糖をボールに入れ、混ぜあわせる
- 3の中にたまごを入れ、よく混ぜる
- ホットケーキミックスと小麦粉を加えて混ぜる
- 牛乳も加えて、さらに混ぜる
- ドライプルーンを入れて混ぜる
- オーブンの天板にオーブンシートを敷き、生地を流し入れる
- 25分~30分、焼き色がつくまで焼く
- 粗熱がとれたら、完全に冷める前に切り分ける
食べ方②シロップ煮
プルーンのシロップ煮は、作り方がとても簡単です。材料に赤ワインを入れるととてもおいしいのですが、アルコールが弱い方やお子さまには、赤ワインのかわりに水を使って作ってみましょう。
材料(350g分)
- プルーン 200g
- レーズン 50g
- ●オレンジの皮 1/3個
- ●レモンの皮 1/3個
- ●シナモンスティック 1/3個
- ●赤ワイン(水) 300ml
- ●砂糖 70g
作り方
- プルーンとレーズン以外の材料を鍋に入れ、沸騰させる
- プルーンとレーズンを入れ、10分煮込む
- ザルでこす
食べ方③蒸しパン
蒸しパンの作り方での注意点は、生地を混ぜすぎないことです。混ぜすぎてしまうと、ふんわりとした蒸しパンにはなりません。また、野菜ジュースも甘さ控えめのものがいいですね。「少し甘いな」と感じる野菜ジュースでしたら、砂糖の量を調整しましょう。
材料(6個分)
- ★薄力粉 130g
- ★砂糖 50g
- ★ベーキングパウダー 小さじ1と1/2
- 野菜ジュース(甘さ控えめのもの) 130cc
- ドライプルーン 50g
作り方
- ドライプルーンは細かくきざむ
- 薄力粉・砂糖・ベーキングパウダーをよく混ぜ合わせる
- 2に野菜ジュースを入れ、よく混ぜたら1のドライプルーンも混ぜる
- 型に紙カップを敷き、生地を8分目まで流し込む
- 12分~15分蒸す
- 竹串をさして、生地がつかなければ完成
出典:写真AC