シャインマスカットとは
シャインマスカットは、黄緑色をしたぶどうです。日本の気候に適さないマスカット・オブ・アレキサンドリアというぶどうと、日本の気候には強くても食感や食味が悪いアメリカぶどうをかけ合わせて、さらに大粒のヨーロッパぶどうをも交配させ、誕生した品種です。
シャインマスカットの特徴
色は黄緑色で、粒の大きさは巨峰と同じくらいのぶどうです。糖度が高く、酸味は少なく、皮ごと食べられるのが特徴の品種です。貯蔵性や輸送性には優れていますが、病気に弱く、裂果が多いのが欠点です。
シャインマスカットの栽培方法
シャインマスカットの栽培はハウス栽培と露地栽培があります。ハウス栽培と露地栽培はそれぞれにメリットとデメリットがあります。どちらがいいと一概に言うことはできませんが、どちらかといえば、一般家庭で育てる場合には、露地栽培の方が向いています。
シャインマスカットの露地栽培
シャインマスカットは病気に対する耐性が弱いため、露地栽培は不向きと言われています。とはいえ、数あるぶどうの品種の中では病気に耐性があり育てやすい品種にはなりますし、一般家庭で栽培するならば、ハウス栽培はやはり資金の問題で難しく、売り物ではなく、家で食べる分には露地栽培でも十分ではないでしょうか。
露地栽培のメリット、デメリット
露地栽培のメリットは、ぶどう棚を作る以外にそれほど投資が必要ないことです。デメリットについては、種をなくす薬液の処理が大変であるとか、風が吹いて実が傷つくことがあるとか、病気への耐性が弱く、病気にかかりやすいとかありますが、売り物にするわけではないのであれば、露地栽培でも十分においしいマスカットが作れるでしょう。
鉢植えの栽培もできる
シャインマスカットを含めたぶどうなどは、棚が必要だから鉢植えでは栽培できない、と思われがちですが、実は鉢植えも可能です。室内に移動できたりと、気温や気候の影響をあまり受けない分育てやすいのです。しかし、実は少なく、2~4房程度しか収穫できないところが欠点です。
ハウス栽培は一般家庭向きではない
ハウス栽培が最も作りやすいのは間違いないですが、ハウスで栽培するには資金がかかります。そして維持費もかなり高いです。家庭で食べる分だけを栽培したい場合は、ハウスは不向きと言えます。
シャインマスカットの育て方マニュアル
1年目 | ・場所を選ぶ ・棚などを用意する ・苗を植える ・発芽前に黒とう病予防の薬剤散布 |
2年目 | ・追肥 ・剪定 |
3年目 | ・実を収穫できる ・追肥 ・剪定 |
シャインマスカットは1年生苗を植え、だいたい2~3年もすると収穫できるようになります。病気がつかずにうまく育てると3年目には8房~10房つくこともある果樹です。ただし、病気がつくと株自体が枯れてしまうこともあるので注意しましょう。特に苗木の時点で発芽前に黒とう病になってしまうと発育も遅れてしまうので気を付けます。
シャインマスカットの育て方マニュアル(場所選び)
シャインマスカットを植え付ける場所は非常に重要です。地植えの場合は後から移動するというわけにはいかないので、慎重に選びましょう。地盤がしっかりしていて保水性があり、排水性にも優れている場所が望ましいでしょう。
広めで日当たりの良い場所
シャインマスカットは、日当たりが良く、水はけのよい場所に植えるようにしましょう。安定したほどよい収穫量を得るには、ぶどう棚を作るのがおすすめのため広さもある程度必要です。そのほか、強い風が吹くと、せっかく作った果樹棚が倒れたり、実がちぎれたり、傷ついたりするので、なるべく強風の吹かない場所が望ましいです。
植えつける時期はいつ頃が適当か
植えつけるのは、11月~3月にかけてが適しています。ただし、真冬の寒すぎる時期は避け、雪のない時期に植え付けるようにしましょう。適切でない時期に植えるとぶどうの株が弱ってしまい定着が難しくなることもあるので気を付けましょう。
シャインマスカットの育て方マニュアル(苗選び)
シャインマスカットの栽培において最も重要なのは、苗選びです。植えつける予定の前年から専門の業者に依頼し、なるべく優良な苗を手に入れるようにしましょう。苗の段階で弱っていたり病気がついていたりすると大きく育てることができません。特に病気や虫がついていないかどうかは気を付けてみるようにしましょう。
苗は1年生苗が望ましい
中にはすでに実がなっているものや、2年生苗、3年生苗として売っているものもありますが、1年生苗で元気のいいものが望ましいでしょう。1年生苗でも2~3年もすれば実がなるため、焦る必要はありません。特に地植えの場合は定着させ、環境にならす必要もあるため、1年生苗の方が望ましいです。
続いて、シャインマスカットの育て方マニュアル(苗の植え付け)
出典:写真AC