バンレイシとは?
バンレイシは、熱帯・亜熱帯地方で栽培されている南国フルーツです。ぼこぼこし突起のある果実がお釈迦様の頭のように見えるため、日本では「釈迦頭(しゃかとう)」と呼ばれています。台湾やタイでは人気のあるフルーツですが、日本では流通が難しい貴重な果実です。そこで、バンレイシとはどのような果実なのか、果実の概要や特徴と育て方や食べ方について詳しく解説します。
基本情報
学名 | Annona squamosa L. |
科名・属名 | バンレイシ科・バンレイシ属 |
和名 | バンレイシ |
別名 | 釈迦頭(しゃかとう) |
英名 | sugar apple(シュガーアップル) |
原産地 | 西インド諸島、中南米 |
分布 | 台湾、中南米、東南アジア |
樹高 | 6~8m |
花期 | 4~6月 |
収穫期 | 7月~翌年2月 |
分布と栽培
バンレイシの原産地はペルーなどの中南米と西インド諸島です。雨季と乾季がある地域でうまく育つことから亜熱帯地域や熱帯地域で広く栽培されいます。特に台湾やタイ、ベトナムでは市場の店頭にずらりと並ぶほど身近な果物として親しまれています。日本では沖縄の一部で栽培されていて9~10月頃に収穫されますが、流通量が少なく手に入りにくい果物です。
バンレイシの特徴
バンレイシは台湾やタイなど熱帯地域で栽培されている南国フルーツです。熟すと短期間で果肉が脆くなり崩れてしまうため、日本への輸入が難しく店頭で見かけることがありません。しかし、バンレイシには、ほかの果物にはない魅力があります。そこで、バンレイシの果実の特徴と魅力をご紹介します。
果実
果皮
バンレイシの最大の特徴は、果実の表面がぼこぼこしたお釈迦様の頭のような形をしていることです。ふっくらした黄緑色の果実は、熟すと表面が黒っぽく変色し柔らかくなります。重さ200~400gほどで直径10cm前後、手のひらに乗る大きさです。完熟して甘い香りを漂わせるようになったときが食べごろです。
ボタニ子
バナナとパイナップルを合わせたような甘い香りを放つよ!
果肉
クリーム状の白い果肉は少し酸味がありますが甘味が強く、ねっとりとした濃厚な味がします。食べていると砂糖を噛むようなジャリジャリした食感がありますが、これは皮の近くに梨と同じ石細胞(せきさいぼう)が多く含まれているためです。この食感から英名「シュガーアップル」と名付けられました。また、果肉の中には大豆ほどの大きさの黒い種がたくさん入っています。
栄養
バンレイシには食物繊維やビタミンC、マグネシウムやミネラルなどが豊富に含まれたフルーツです。特に食物繊維はさつまいもの2倍、ビタミンCもリンゴの40倍も含まています。お腹の中から身体をきれいにしてくれる栄養がたっぷり詰まっています。
旬
バンレイシは4~6月ごろ薄い緑色の花を咲かせ、約6~8mの木に成長します。7月~翌年2月までが旬の時期になり、11月から本格的な最盛期を迎えます。果物が少なくなる冬に食べられるのがうれしいポイントです。
バンレイシの魅力
- 日本では手に入れることが難しい貴重な果物である
- ねっとりしたクリーム状の果肉を味わえる
- じゃりじゃりした食感が楽しい
- 食物繊維など栄養が豊富に含まれている
ボタニ子
次のページで、バンレイシの育て方と食べ方を紹介します。
出典:写真AC