「ブラムリー」とは調理用のリンゴ
ブラムリーとはリンゴの一種です。学名はMalus domestica 'Bramley's Seedling'と表記され、日本ではなじみはあまりありませんが、原産地であるイギリスなどでは「クッキングアップル(調理用リンゴ)」として古くから家庭料理に使用されてきました。
ブラムリーの特徴
青リンゴのような見た目をしているブラムリーですが、私たちが日ごろ口にしている、津軽やフジなどとはどのように違うのでしょうか?ブラムリーの特徴についてご紹介します。
特徴①生では食べられない
美しい緑色をしているので、思わず青リンゴのようにかぶりつきたくなりますが、生食の味は「渋く」て「酸っぱい」です。とても生では食べられません。
特徴②煮溶ける
通常、日本で口にされているリンゴなどは、煮込んでも多少その形が残ります。しかし、ブラムリーはあっという間に煮溶けます。ジャムなど作ろうとして砂糖と煮ると、あっというまにピューレ状になります。
特徴③加熱調理後も残る酸味と香り
例えば、ブラムリーをたくさんの砂糖と煮込んで作るジャムに加工したとしても、その酸味と香りは失われることはありません。この強い酸味とさわやかな香りが、肉料理との相性のよさの秘密になっています。
特徴④200年変わらない
ブラムリーは約200年ほど前のイギリスにおいて、突然変異的に誕生しました。通常、果物や野菜といったものは人が好む味や性質になるように、近い種や品種と掛け合わせながら品種改良されるものですが、ブラムリーは200年の間、そのような品種改良を行っていません。誕生した時からイギリスの人々に愛される味だったのでしょう。
ブラムリーはどこで手に入る?
イギリスではリンゴの生産量の約半分を占めているブラムリーですが、日本ではまだまだ馴染みがないのが現状です。そんなブラムリーを購入したいと思ったとき、どのようにすれば手に入るのか簡単にご紹介します。
ネットが確実
栗で有名な小布施町は、その高い農業技術と農産物加工技術を生かして、ブラムリーの出荷・加工も行っている日本有数のブラムリー生産県です。シェフたちからじわじわと人気を集めているため、生のブラムリーはネットにて事前予約販売を行っているのみです。その他、ブラムリー加工品はお土産として数多くの商品が販売されています。
有名グルメ番組でも紹介!
特徴的な酸味と香りを持つブラムリーは人気料理番組でも取り上げられました。有名芸能人のみなさんが小布施町を訪れ、その場で即席ブラムリージャムを作り、あっという間に煮溶けるその様子やおいしさに驚いていました。じわじわと日本に広まりつつあるのがよくわかりますね。