自家製あんず酒を作ろう
あんず(杏子、杏)はバラ科サクラ属の落葉小高木です。あんずは世界中で古くから親しまれてきました。あんずの旬は短いため、たくさんの実を持て余したり、酸味が強くて生食しにくかったりするかもしれません。しかし自家製リキュールに加工すると長く楽しめるばかりでなく、効能も期待でき、漬けた実も利用できます。早速レシピをご紹介しましょう。
作り方①材料
あんずの自家製リキュールのレシピで、基本の材料は次の通りです。
- あんず 500g
- ホワイトリカー35度 900cc
- 氷砂糖 100~200g(お好みで増減)
お酒はアルコール度35度以上
お酒としては、無味無臭で果実の風味を生かせるホワイトリカーが一般的ですが、ブランデーベースリキュールやウイスキー、ウォッカやジンなどを使う方もいます。果実のエキスを十分引き出し、カビや雑菌が繁殖しにくくするために、アルコール度数が35度以上のものを選ぶことがポイントです。2年以上保存する場合は、お酒の量を増やして保存性を高めます。
砂糖の代わりに蜂蜜でも
砂糖は純度が高く、ゆっくり溶ける氷砂糖が最適ですが、蜂蜜も使えます。初心者は砂糖の量を多めにするとカビが生えにくいです。慣れてきたら甘さは控えめにし、果実の風味を生かしてみましょう。料理やお菓子の隠し味としても使いやすくなり、飲むときに甘さが足りなければ蜂蜜などを加えられます。レモン(1~2個)を加えてさっぱりとアレンジするのもおすすめです。
作り方②用意するもの
自家製のリキュールを作る場合に用意するものは次の通りです。
- ガラスの保存瓶:お酒の量の2倍(上記レシピなら2L)以上で広口のもの。
- はかり:材料を量る。
- 竹串:ヘタを取るときに用いる。
- じょうご:完成したリキュールをろ過するときに用いる。
- ガーゼかクッキングペーパー:水気を拭いたり、完成したリキュールをろ過するときに用いる。
- ふた付きガラス瓶:完成したあんず酒を入れる。使いやすい大きさの瓶がおすすめ。
保存瓶は清潔なものを
ガラスの保存瓶はよく洗浄し、煮沸消毒してよく乾燥させて用います。保存瓶が大きくて煮沸消毒できない場合は、60℃くらいのお湯で瓶全体を温めてから、熱湯を回しかけて消毒するとよいでしょう。漬け込み用のアルコールで消毒する方法もあります。ガス抜き調整弁がついているタイプを選ぶと、発酵してガスが発生したときに割れる心配がありません。
作り方③あんずの下処理
あんずはよく水で洗います。若干青みが残っている場合は、一晩水につけてあく抜きをしましょう。キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取るのがレシピで最も大切になります。水分が残っているとアルコールが薄まってカビが生えやすくなるからです。次に竹串であんずのへたを丁寧に取り除きます。実に包丁で切れ目を入れるかフォークで穴を開けておくと、エキスが出やすいです。
作り方④あんずを漬け込む
進化してる♪
— とあるreiko (@satosatoatushi) June 15, 2019
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保存瓶にあんずと氷砂糖を交互に入れます。入れ終わったら、ホワイトリカーを注いでください。漬け込んだ年月日と果実名を書いたラベルを保存瓶に貼っておきましょう。レシピにアレンジを加えた場合もラベルに記載しておくと便利です。ちなみに、お酒を使わずあんずと氷砂糖だけで漬け込めばあんずシロップができ、子供やアルコールが苦手な方でも楽しめます。
作り方⑤冷暗所で保管
厨房の隅で漬けられている杏たち。美味しい杏酒が飲める日が待ち遠しいです…♡#八千穂山荘 #長野県 #佐久穂町 #杏 #杏酒 #果実酒作り #果実酒 pic.twitter.com/tJWoWAYsNQ
— 八千穂山荘 (@sansou_yachiho) July 10, 2019
保存瓶の保管場所としては、直射日光が当たらず温度変化の少ない冷暗所が最適です。氷砂糖が溶けるまでは、1日1回程度びんをゆすって混ぜます。発酵してガスが発生することがあるので、ゆすったついでにガス抜きをすると破裂の心配が減って安心です。時間が経つにつれて浸透圧の働きであんずの実からエキスが出て、皮がしわしわになっていきます。
3か月後くらいから飲める
あんず酒を漬けて3か月後くらいから飲めますが、1年ほどおくと味がまろやかになります。保存瓶のままでは、リキュールを飲んだり料理に使ったりしにくいです。果実を取り出してガーゼやキッチンペーパーで濾し、別のふた付きガラス瓶に移しましょう。
あんず酒のレシピって意外に簡単なのね!美味しい割り方や飲み方も知りたいわ。
出典:写真AC