バジルとは
基本情報
学名 | Ocimum basilicum |
英名 | Basil |
科名 | シソ科 |
属名 | メボウキ属 |
原産地 | 熱帯アジア |
草丈・樹高 | 20~60cm |
花の色 | 白 |
開花時期 | 6~9月 |
収穫時期 | 5~10月 |
特徴
バジルは料理によく使われる熱帯アジア原産のハーブの一種です。さわやかな香りが特徴で、トマトや魚介類との相性がよいため、イタリア料理には欠かせない食材といえます。近年バジルはスーパーなどでも販売され、気軽に購入できるようになりました。バジルは耐暑性に強く生命力があるので、栽培難易度はあまり高くありません。初心者におすすめのハーブです。
バジルの種まきのやり方
バジルを種から育てるやり方は、手順を覚えれば初心者でも簡単にできますよ。バジルを種から育てると、苗よりもたくさんの量を収穫できます。料理などに大量に使いたい場合は種から育てるとよいでしょう。種から育てれば、元気な株だけを残せるので失敗しにくいのも嬉しいポイントです。
やり方①種を入手する
バジルの種はホームセンターや園芸店で購入可能です。百円均一ショップでも販売していることがあります。種の出回る季節は春3~4月が最も多いですが、大手通信販売サイトなどのネットを利用すればいつでも購入できます。すでにバジルを育てている場合は花が咲き終わった秋以降に種が採取できるので、その種を利用する方法もおすすめです。
すでに育てているバジルから種を収穫する方法
バジルは成長すると花穂を出し、6~9月に白い花を咲かせます。食用で育てている場合は、花穂をつけたままにしておくと葉や茎が固くなってしまうため、見つけ次第刈り取るのが通常です。刈り取らずにそのまま放置すると鞘ができ、種が取れます。この種を利用すれば、翌年以降もバジルを育てられますよ。たくさんバジルを育てている場合は、一部を種採取用として花穂をつけたままにしておくとよいでしょう。
やり方②用土を用意する
バジルは保水力と栄養価の高い土を好みます。バジルを地植えにする場合は、たい肥と腐葉土を土にすき込みましょう。プランターで育てる場合は、市販のハーブ用の土や培養土を使用します。
やり方③プランターを用意する
バジルは成長が速いので、プランターは10~12号ほどの大きめのサイズがおすすめです。種まきで育てる場合は間引きをして元気な株だけを残すので、ある程度成長するまで育苗ポットを利用するという方法もあります。育てる環境や場所、数に応じて好みで使い分けましょう。
やり方④種をまく
バジルの種まきの適期は、暖かくなり始めた4~5月頃です。育苗ポットやプランターに用土を8分目まで入れ、ごく浅く土に穴を開けて種をまきます。バジルは気温が高いほうがよく育つので、日当たりのよい場所で管理しましょう。
バジルの種は何粒ずつ植える?
バジルの種はおおよそ4~5粒ずつ植えましょう。粒が小さいので取り扱いには気をつけてください。
バジルは何日くらいで発芽する?
バジルは、温度が20℃以上の場所で管理した場合、おおよそ1週間~10日で発芽します。
やり方⑤水やりをする
バジルの発芽には十分な水分が必要なので、土は保湿気味で管理しましょう。種まき直後の水やりは、種が浮き上がりやすいので注意してください。水の勢いをあまりつけずに、ゆっくりと丁寧に注ぐことが種まき直後の水やりのコツです。
やり方⑥間引きする
バジルは発芽したもの同士の間隔がある程度あいていないと成長できません。双葉が生えてきたタイミングで元気な芽を残し、間引きをします。残す芽を巻き込まないようにそっと根元から引き抜くか、ハサミで根元を切り落としましょう。
やり方⑦植え替える
バジルを育苗ポットや小さいプランターで育てている場合は、成長度合いに応じて植え替えを行います。バジルは大きく育つので、葉が茂ったときに日当たりを維持できる間隔で植えましょう。60cmほどのプランターであれば2~3株が限度です。
バジルの種まきのコツ
バジルの種まきには時期と種をまく量、植え付けの深さにコツがあります。ポイントを押さえて上手に発芽させましょう。
コツ①バジルの種まきに適した時期
バジルの種そのものは3月頃に多く出回っています。しかし、バジルは温度が20℃以下では芽が出ないため、3月に種まきをしても発芽しにくいでしょう。種まきの適期は4月下旬~5月を目安にしてください。また、適期を過ぎた夏でも発芽そのものは可能ですが、バジルは日が当たりすぎると葉が硬くなってしまいます。食用として利用する場合は本格的な夏が始まる前に種まきをしましょう。
コツ②バジルの種まきに必要な粒の量
バジルはひとつの穴に4~5粒ほどの数の種をまきましょう。成長したあとに元気な芽だけを残し間引きます。あまりたくさんの数をまきすぎると、互いの成長を阻害してしまうので注意してください。
コツ③バジルの種まきに必要な植え付けの深さ
バジルは太陽の光がないと発芽しない植物です。そのため、種を植える穴は浅めに開けましょう。約4~5mmの深さが目安です。覆土はほとんど必要ありません。種の乾燥を防ぐ程度で、ごく軽くパラパラとかぶせておきましょう。穴と穴との間隔は2cmほど離しておき、それぞれの穴に日光が十分に当たるようにするのがコツです。
バジルの種まきの注意点
バジルがなかなか発芽しない場合は、いくつかの原因があります。チェックするポイントは、種の生育環境と鮮度、土の衛生管理です。
注意点①温度に注意
バジルの発芽に必要な温度は20℃以上で、10℃以下になると枯れてしまいます。栽培適期の4月以降でも、気温が安定していない場合や梅雨時期の冷え込みには注意が必要です。極端に気温が低い場合は、室内の暖かい場所で管理しましょう。
注意点②日光の当てすぎに注意
バジルは太陽の光が好きな植物です。しかし、発芽させることだけにポイントを絞ると日光はそこまで必要なく、温度管理のほうが重要といえます。日光を当てすぎて土が乾燥してしまうと発芽に必要な水分も奪われてしまうので、芽が出るまでは直射日光を避けたほうが無難です。
注意点③保湿しすぎに注意
種をまいたあとの土は保湿が大切です。しかし、保湿のし過ぎでカビやコケが生えてしまうことがあります。プランターや育苗ポットの密閉は避け、ある程度風をとおすように心がけましょう。使いまわしの土には雑菌が多く含まれているので、なるべく新しい土で種をまくことが大切です。
注意点④種の鮮度に注意
手順どおりに種まきをしているのに芽が出ない場合は、バジルの種自体が古くなっている可能性があります。古い種は適切な管理がされていない場合、それだけ発芽率が低くなります。ホームセンターや園芸店などで種を購入する場合は、いつ頃入荷されたものなのかを確認し、なるべく新しいものを買いましょう。また、自分で採取した種を使う場合は必ず次の種まきで使い切り、翌年まで持ち越さないようにしてください。
バジルの種を植えてみよう
バジルの種まきのコツは、温度を20℃以上に保つことと、植え付けを浅めにし、光が種に届くようにすることです。また、土は保湿気味に管理することも重要なポイントといえます。一度バジルを育ててしまえば、次の年からは採取した種で増やすことも可能です。バジルは生命力が強く初心者でも育てやすいハーブなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。