3月4日の誕生花は?
3月4日の誕生花は「ヤマブキ」
「万葉集」の時代から愛される日本原産の花木「ヤマブキ」が、3月4日(3/4)の誕生花です。あざやかな黄色がこの花にちなんで「山吹色」と名付けられていることからも、日本の歴史との関わりの深さをうかがわせます。山の中でも目立つ明るい花色は、庭や玄関を華やかに彩ってくれますよ。花は一重咲きと八重咲きのものがあり、特に八重咲き品種が人気です。
名前 | ヤマブキ(山吹) |
別名 | オモカゲグサ(面影草) |
園芸分類・形態 | 花木・低木 |
原産地 | 日本、中国 |
開花の時期 | 4月~5月 |
花の色 | 黄色 |
暑さ / 寒さ | 強い / 強い |
特徴 | 落葉性、耐寒性・耐暑性がある |
ヤマブキの特徴2選
特徴①花のようすにちなんだ名前
ヤマブキ(山吹)という名前は、花のようすが由来です。細くしなやかな枝が風に揺れている姿を表した「山振り(やまぶり)」が転訛(てんか)したものという説と、山を埋めつくすように花を咲かせる「山春黄」が変化したものという説が伝えられています。いずれにしても開花期の美しさにちなんだ、とても風流な花名ですね。オモカゲグサ(面影草)という別名もあります。
特徴②上品な印象の花言葉
ヤマブキの花言葉は「気品」「崇高」です。上品で控えめな印象のフレーズは、古くより貴族との関りが深く、和歌にも多く詠まれてきたことにちなみます。また、枝に葉が生え揃ってから花が咲く性質から、「待ちわびる」「ずっと待っていました」という花言葉もつけられていますよ。ちなみに同じ春の花であるウメやサクラは、葉よりも先に花が咲きます。なかなか開花しないヤマブキに、待ち遠しさを感じるのも納得ですね。
ヤマブキの育て方
ヤマブキは日本を原産とする植物なので、日本の環境に非常に適応しています。極端な乾燥にさえ注意すれば、国内の広い地域で容易に栽培が可能です。「栽培環境」や「水やり」「植え付け」など、育て方のポイントを確認しましょう。初夏にヤマブキの花が咲くと、庭がぱっと明るくなりますよ。
育て方①栽培環境
ヤマブキは庭植えで育てるのが一般的です。水はけがよく、腐植質に富んだ土壌を好みます。少なくとも午前中は日の当たる、明るい場所で育てましょう。一枝の寿命はおおよそ3年~4年です。地際から新しい枝が次々に伸びてくるため、植え場所は広めに取るのがポイントですよ。
育て方②水やり・肥料
ヤマブキがしっかりと根付いたあとは、ほとんど水やりの必要がありません。ただし乾燥には弱いので、夏の高温期には水やりをしましょう。朝か夕方の涼しい時間帯を選び、しっかりと水を与えてください。肥料は2月上旬~3月下旬と、開花後に施します。緩効性化成肥料か、固形の油かすがおすすめです。
育て方③植え付け・植え替え
ヤマブキは成長が止まった10月上旬~11月下旬、もしくは2月下旬~3月下旬に植え付けが可能です。根が粗いので、植え替えの場合は慎重に掘り上げてくださいね。植え付けは根鉢の2倍の深さ・幅の植え穴が必要です。掘り上げた土に腐葉土や完熟堆肥を混ぜ込んで、水はけがよくなるようにしましょう。ぐらつく場合は支柱をします。
育て方④剪定
ヤマブキは枝ごとの寿命が短いため、新しい枝に更新しながら株を大きくしていきましょう。また樹高が低いので、枝の途中で剪定するとそこから枯れてしまうこともあります。枯れ枝を基部から切り除くのが、正しい剪定方法です。適期は11月~3月、落葉中に行いましょう。
3月4日の誕生花(ヤマブキ以外)
ヤマブキ以外にも、3月4日の誕生花は複数存在します。ここではその中から、清楚な花姿が美しいツツジの仲間「アザレア」と、パステルカラーのころんとした花がかわいらしい「カンパニュラ」について、特徴や花言葉を見ていきましょう。どちらもギフト向けの花言葉を持つ、色あざやかな花ですよ。
3月4日の誕生花①アザレア
アザレアはタイワンツツジを改良したものです。川崎市の市花にもなっている、華やかで美しい花ですよ。花言葉は色ごとに定められていて、「節度の愛(赤)」「あなたに愛されてしあわせ(白)」「青春の喜び(ピンク)」など、明るい愛のメッセージが揃っています。花の形状から、切り花としての流通は多くありません。ギフトとして贈るのであれば、小ぶりの鉢植えがおすすめですよ。
3月4日の誕生花②カンパニュラ
カンパニュラはその名前のとおり、鐘(Campanella:イタリア語で「鐘」)のような形の花を咲かせる植物です。やわらかなパステルカラーの花色で、開花期である初夏~夏の花壇を彩ります。栽培方法も簡単で、ガーデニングシーンにも人気が高い花ですよ。花言葉は「感謝」「誠実」「友情」「真剣な恋」。恋人へのギフトはもちろん、友人や家族にも贈りたくなるフレーズが並びました。
3月4日にゆかりのあるもの
最後は誕生石や記念日など、3月4日にゆかりのあるものを見ていきましょう。今日が誕生日のアントニオ・ヴィヴァルディは、イタリアの作曲家・ヴァイオリニストです。CMやドラマなどでもよく使われる、ヴァイオリン協奏曲「四季」が特に有名ですね。そのほかにもオペラや室内楽、宗教音楽など、さまざまな分野の楽曲を数多く手がけました。
3月4日の誕生石
3月4日の誕生石は「シルバー」です。銀白色の光沢でおなじみの素材で、非常に高い硬度でも知られます。丈夫で扱いやすいため、古来より銀貨として世界中で利用されてきました。ルビーやサファイア、エメラルドなどのカラーストーンとの相性もよく、アクセサリーの流通も多い素材です。シンプルにもゴージャスにも仕立てられるので、女性はもちろん、男性へのギフトにも人気がありますよ。
3月4日生まれの有名人
3月4日生まれ(星座はうお座)には、以下のような人々がいます。江戸時代中期の歌人である賀茂真淵(かもの まぶち)は、「万葉考」「国意考」などの著書で知られる人物です。万葉集をはじめとした古典の研究を通じて、和歌の革新に貢献しました。
- アントニオ・ヴィヴァルディ(イタリアの作曲家)
- 賀茂真淵(国学者、歌人)
- 有島武郎(小説家)
3月4日の出来事・記念日
ミシンの日
3月4日は「ミシンの日」です。ミシン発明200年を記念して、日本縫製機械工業会が1990年に制定しました。ミ(3)シ(4)ンで「ミシン」の語呂合わせです。世界で初めてミシンの特許が取得されたのは1790年のことで、イギリスのトーマス・セントが発明しました。「sewing machine:裁縫機械」のマシン(machine)が転訛して、日本では「ミシン」と呼ばれていますよ。
ヤマブキはシンボルツリーにもおすすめ
春の季語として昔から和歌に多く読まれてきたヤマブキは、奥ゆかしさを感じさせる花木です。あざやかな黄色は遠目でも目を引く美しさで、春~初夏の庭を彩ります。暑さや寒さにも強く育てやすいため、シンボルツリーにもおすすめです。また登山道沿いに自生していることも多く、春の登山家にはおなじみの花のひとつですよ。「気品」「待ちわびる」といったドラマティックな花言葉も、大切な人に教えたくなりますね。
出典:写真AC