おいしい京菜の食べ方
食べ方①海鮮ハリハリ鍋
ハリハリ鍋は、本来、京菜と鯨の肉を使った鍋料理の名前です。京菜のなかでも、一般的な水菜を用いることが多いでしょう。水菜のギザギザとした見た目、シャキシャキとした食感から「ハリハリ」とつけられました。水菜の鍋料理が一般的になった今では、水菜を使った鍋料理全般を「ハリハリ鍋」と呼ぶこともあります。
材料(3~4人分)
- タラやアンコウなどの白身魚:200~300g
- 薄揚げ:1枚
- 白ネギ:1本
- 生姜:1欠片
- 水菜:1パック
- にんじん:1本
- お好みのキノコ:1パック
- 豆腐:1パック
- カツオと昆布の合わせだし:1.5~2.0L
- しょう油:小さじ2
- みりん:小さじ1~2
- 酒:小さじ1~2
- 塩:適量
作り方
- 白身魚に塩を軽く振り、キッチンペーパーで出てきた水気をしっかり拭き取る
- 白ネギは斜め切りに、水菜は5cm幅に、人参は薄切りに切り分ける
- 薄揚げは2cm幅に、豆腐は5cm角に切り分ける
- お好みのキノコを適度な大きさに手で割く
- 鍋にカツオと昆布の合わせだしを入れ、しょう油、みりん、酒を加えて煮立たせる
- 煮立ったら人参、薄揚げ、白ネギ、水菜を鍋に加える
- 再び煮立ったところで白身魚、キノコ、豆腐を入れる
- 白身魚に火が通れば完成
ボタニ子
食べ方②京菜と油揚げのおひたし
京菜のおひたしはシャキシャキとした歯ごたえと、ほんのり残る辛味が魅力です。使用する京菜はどのような品種でも構いませんが、赤水菜などを使えば色合いも美しく仕上がりますよ。おひたしにしたときのごわごわした食感が苦手な人はサラダ水菜を使ってみましょう。
材料(2~3人分)
- 京菜:1パック
- 油揚げ:1枚
- めんつゆ(3倍濃縮):大さじ2
作り方
- 京菜をよく洗い、根を落として5cm幅に切り分ける
- 油揚げを油通しし、1cm幅に切り分ける
- 沸騰したお湯で、1の水菜を30秒ほど茹でる
- 3の京菜をザルにあけ、水でよく冷やす
- 水気をしっかり切った4の京菜、2の油揚げをボウルに混ぜ、めんつゆとあわせる
ボタニ子
冬は野菜が不足しがちな季節です。旬の水菜は価格も安く手に入るので、おひたしを常備菜にすれば野菜を手軽にとれますよ。
食べ方③京菜の漬物
京菜の浅漬けは、本場京都で古くから愛されてきた食べ方です。スーパーで手にいれやすい水菜を使ってもおいしく作れます。壬生菜が手に入ったときはぜひ浅漬けに挑戦してみてくださいね。シャキシャキした歯ごたえが残るように、生食には硬い茎の部分を使うのもよいでしょう。
材料(3~4人分)
- 京菜:1パック(200g)
- 塩:京菜に対して3%(200gの京菜であれば6g)
- 昆布:3cm角1枚
- 鷹の爪:1本
- 水:大さじ1
作り方
- 京菜をよく洗い、根を落としてから4cm幅に切り分ける
- 昆布を5mm幅の細切りにする
- 鷹の爪のへたを取り、中の種を取り除いた後、輪切りにする
- 食品用ビニール袋に京菜、塩、昆布、鷹の爪、水をいれてよくもみ込む
- ビニール袋の空気を押し出して密閉し、冷蔵庫で一晩寝かせる
- 翌日、袋にたまった空気をもう1回押し出し、中の調味液を京菜全体に馴染ませる
- さらに半日ほど冷蔵庫で寝かせれば完成
ボタニ子
シンプルなレシピが京菜の特徴を引き出してくれます。京菜のほかに、カブや大根をあわせて浅漬けにするのもおいしいですよ。
食べ方④京菜と豚しゃぶのサラダ
京菜と豚しゃぶのサラダは、ほんのりと辛味のある京菜が豚肉の脂っこさをさっぱりさせる相性抜群の食べ方です。細い京菜を何本か束ねて、豚肉でくるりと巻きながら食べると食感も豊かになりますよ。
材料(2人分)
- 豚ロース薄切り:300g
- 京菜:3束
- 塩:小さじ1
- 酒:大さじ1
- 酢:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- 白練りごま:大さじ1~2
- しょうがすりおろし:小さじ2
- 砂糖:小さじ1
作り方
- 京菜をよく水で洗い、沸騰したお湯で30秒ほど茹でる
- 1の京菜を水で冷やし、水気をよく切ってから根を落とし、4~5cm幅に切り分ける
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩小さじ1、酒大さじ1を入れる
- 2の鍋で、豚ロース薄切りを1枚ずつ広げながら茹でる
- 3の茹でた肉を、冷水を張ったボウルにとって冷やす
- 4の冷やした肉をザルにあけ、水気を切っておく
- ボウルに酢、しょう油、白練りごま、しょうがのすりおろし、砂糖をあわせてよく混ぜる
- 皿に水気を切った水菜を並べ、上に豚肉をのせ、上から7のタレをかけて完成
ボタニ子
京菜と豚しゃぶのサラダは、野菜もバランスよくとれて見栄えもするレシピです。ミョウガやにんにくなどを別にトッピングしてもいいでしょう。
食べ方⑤京菜とツナの和風パスタ
シャキシャキした京菜と、もちもちしたパスタといったような組み合わせは食感の違いが楽しめ、飽きずに最後まで食べられるでしょう。手早く作れるため、サッと作りたいときのお昼ごはんにもおすすめです。
材料(3人分)
- パスタ:200g
- 京菜:1/2パック
- ツナ缶:1缶
- オリーブオイル:大さじ1/2
- 水:100mL
- 和風だしの素顆粒:小さじ1
- しょう油:小さじ1/2
- 塩:小さじ1/4
- にんにくすりおろし:小さじ1/4
- こしょう:少々
作り方
- 京菜を水でよく洗い、根を落とした後4cm幅に切り分ける
- ボウルに水、和風だしの素顆粒、しょう油、塩、にんにくすりおろし、こしょうをあわせて混ぜ合わせる
- 鍋にお湯を沸かし、パスタを茹でる
- パスタを茹でている間に、フライパンを熱し、ツナ缶と京菜を軽く炒める
- 茹で上がったパスタのお湯を切り、4のフライパンに入れる
- オリーブオイルを回しかけ、2の合わせ調味料を加える
- パスタと具材、調味料が混ぜあわさったところで火を止め、皿に盛りつける
ボタニ子
同じ京菜を食べるなら、おいしく栄養を効率的にとりたいですね。京菜の保存方法や栄養に関する記事はこちらからどうぞ。
冬が旬の野菜「京菜」を味わおう
京菜は、今や見慣れた野菜ですが、食感や味わいなどほかの野菜にはない魅力が詰まっています。「京菜」「水菜」という名前の変遷を知ると当時の人々の生活、物流や交易の様子が目に浮かんでくるかもしれません。そんな京菜は、さまざまな品種改良を経て、日本人の食生活に溶け込んでいる歴史のある野菜です。冬の訪れを感じながら、京菜の魅力を味わってみませんか。
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アンコウは水菜と同じく冬の季節に旬を迎える食べ物です。旬のものの組み合わせを楽しめるのもお鍋のよさかもしれませんね。