苗床とは?意味やよい土の作り方をご紹介!容器の選び方についても

苗床とは?意味やよい土の作り方をご紹介!容器の選び方についても

家庭菜園やベランダ菜園、ガーデニングをしていると、いろいろな専門用語を耳にするでしょう。苗床もその一つです。苗床の知識は、植物を育てるうえで知っておきたい大切なことです。この記事では、苗床の基本やおすすめの容器について詳しく解説します。

記事の目次

  1. 1.苗床とは
  2. 2.苗床の必要性
  3. 3.苗床によい土の作り方
  4. 4.おすすめの苗床専用土
  5. 5.苗床の容器の選び方
  6. 6.おすすめの苗床容器
  7. 7.苗床を使って苗を育ててみよう

苗床とは

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苗床の読み方は「なえどこ」です。ほかにもいろいろな読み方があるようですが、「なえどこ」という読み方が一般的です。苗床は種まきして発芽させる場所、という意味で使われます。苗床に種を少量ずつまき、発芽させて丈夫な苗を育てる(育苗)意味もあります。苗床はビニールポットや小さい部屋に分かれているトレーなど、種類が豊富です。

ボタニ子

ボタニ子

「なえどこ」のほかに時代や地方によっては「なへどこ」「びょうしょう」なんて読み方もあるわ。

苗床の必要性

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畑やプランターに直接種まきする場合もありますが、発芽までの管理がたいへんです。雨で種が流れてしまったり、害虫や鳥に種を食べられてしまったりします。その点で苗床は基本的に容器を持ち運びでき、温度管理や水分調整なども可能なため安心でしょう。発芽して十分な大きさになるまで、苗を栽培できます。とくにガーデニング初心者の方は、苗床を使った育て方がおすすめです。

ボタニ子

ボタニ子

発芽まで室内で育てられるから、害虫や鳥の心配もいらないわね。

苗は新しい環境になれるまで時間がかかる

種まきから栽培すると、時間がかかるように思えるかもしれません。苗を購入して、直接プランターや家庭菜園で栽培すれば簡単です。しかし、苗が育った環境と異なる環境になるため、新しい環境になれるまでに時間がかかったり、弱ったりします。その間に病害虫の被害にあうと、復活するのは難しいでしょう。苗床は苗を丈夫に作る意味があるため、遠回りのようですが育て方としては安心です。

ボタニ子

ボタニ子

とくに高価な種や、発芽しにくい種類の種を扱うときは苗床から育てるとよいわね。

苗床によい土の作り方

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苗床に使用する用土は、専門の用土と自作するものがあります。種まき専門の用土は、植物の種類にあったものが複数市販されています。自作したい場合は、配合する用土の量や種類に気をつけましょう。よい苗床用の用土は保水力があり排水性に優れ、蒸れにくいものです。種まきするタイミングや植物にもよりますが、種は発芽して葉が出るまでは保水が大切です。

自作する

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ベランダの家庭菜園やガーデニングで苗床から育苗する場合は、市販の苗床用の用土を使うのが手軽です。しかし、本格的な畑や農園などで大量に栽培する場合は、用土の量も多くなります。その場合は自作したほうが経済的です。どのような作物や草花を栽培するのかにもよりますが、おおまかな苗床用の用土の作り方を見てみましょう。保水力があり排水性に優れた、軽くて小粒の土が向いています。

材料①

  • 小粒の赤玉土6(以下、数字は配合する割合です)
  • 腐葉土3
  • バーミキュライト1
  • 石灰
  • 簡易土壌酸度計

材料②

  • 小粒の赤玉土5
  • ピートモス2~3
  • バーミキュライト2~3
  • 石灰
  • 簡易土壌酸度計

手順

  1. 用土の比率をはかりよく混ぜる
  2. 簡易土壌酸度計でpH値をはかる
  3. 5.5~7.0に足りない場合は石灰を少しずつ混ぜようすを見る(育てる植物によって異なる)
  4. 数値が届かなければ再度石灰を少量まぜて適性値にする

ボタニ子

ボタニ子

育てる植物によって、用土の内容が変わってくるわ。ホームセンターや園芸店で専門の土の内容を見て、参考にしてね。

ボタ爺

ボタ爺

pH値をはかるのに、リトマス試験紙も使えるぞ。できあがった用土を水に溶いてしばらく置き、うわずみの水に浸けてみよう。

畑の土を使いたい場合はどうしたらよいか

畑の土には病害虫の菌や卵、雑草の種や胞子が含まれている可能性があります。そのまま使用すると、病害虫がいっきに広がったり、草取りの手間がかかったりします。まずは消毒が大切です。太陽の熱でよく乾かして消毒するか、窯(かま)や大鍋で蒸し、高熱消毒してから使いましょう。

専用土を使う

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ホームセンターや園芸店などで、発芽専用の用土を購入しましょう。培養土や床土(とこつち)などと呼ばれとくに種類を特定していないものと、草花用や野菜用など専用になっているものもあります。苗床用の土は挿し芽用と兼用されているものが多く、ガーデニング用として量が多かった場合は、ハーブや観葉植物の挿し芽用にも使えます。軽いものがおすすめです。

ボタニ子

ボタニ子

市販されている用土はしっかり殺菌消毒してあるから、安心して使えるわ。

ボタ爺

ボタ爺

市販されている土を使うときは、よくかき混ぜるとよいぞ。運搬の途中で、内容物がかたよってるかもしれないからね。

苗床の土の選び方

  • 苗を育てる時期にあったものを選ぶ(春夏用~秋冬用)
  • 植えるものの種類にあった土を選ぶ(根菜類・果実類・葉物類)
  • 育苗ポットに向いているものか、トレイ型に向いているか選ぶ

おすすめの苗床専用土

おすすめ①かんたんタネまき・さし芽の土 ジフィーミックス(サカタのタネ)

かんたんタネまき・さし芽の土 ジフィーミックス

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サカタのタネの「かんたんタネまき・さし芽の土ジフィーミックス」は、ピートモスと石灰がおもな原料です。窒素、リン、カリを少しずつバランスよく配合してあり、土質がやわらかいため発芽率も高くなります。排水性や通気性にもすぐれ、元肥が入っており、発芽したあとの苗もよく育ちます。4L入りと12L入りがあります。

おすすめ②さし芽・種まきの土(プロトリーフ)

栄養分なしで室内でも扱いやすいプロトリーフの用土

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プロトリーフの[「さし芽・種まきの土」は鹿沼土、軽石、赤玉土などから作られており、栄養分はふくまれていません。そのため室内で扱っても虫がわきにくく、清潔が保たれます。発芽に必要な保水力を重視した作りで、水分が必要な挿し芽にも向いています。容量は、2L、3L、5L、15Lです。

おすすめ③さし芽種まきの土(花ごころ)

さし芽種まきの土

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花ごころの「さし芽種まきの土」には、活力剤入りです。発芽したあとの育苗にも向いている土で、初心者でも安心して使用できるでしょう。特別なパーライト、鹿沼土、バーミキュライト、ピートモスがおもな原料です。吸水性がよく軽いため、苗床の移動も楽にできます。さし芽種まきの土のサイズは2L、5L、12Lの3種類です。

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苗床の容器の選び方

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