8月に咲く花その⑨:ジニア
ジニアは丈夫で育てやすく、しかも花色が豊富で開花時間が長いことから、「百日草」とも呼ばれています。その性質からガーデニングやお盆花、仏花用の花として栽培されてきました。品種改良技術の進んだ最近では、花束やフラワーアレンジメント用の切り花、寄せ植え用の花としても利用されています。夏のガーデニングフラワーとして人気ですが、気温が下がり、花色が鮮やかになる秋の花も見事です。
ジニアの基本データ
別名 | ヒャクニチソウ(百日草)、ウラシマソウ(浦島草)チョウキュウソウ(長久草)、シャッポバナ |
学名 | Zinnia elegans |
科名 | キク科 |
属名 | ヒャクニチソウ属 |
開花時期 | 5月~11月上旬 |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、複色 |
誕生花 | 8/6 |
ジニアの花言葉
ジニアの花言葉は「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への想い」「絆」「古き良き時代」「いつまでも変わらぬ心」「注意を怠るな」です。いずれもジニアの開花時期の長さに由来しています。「不在の友を思う」や「いつまでも変わらぬ心」などは、どれほど時間が経過しても色あせぬ想いを花言葉にしました。「注意を怠るな」は、時間の経過で注意力が散漫になることへの戒めの言葉です。
ジニアの花言葉まとめ
- ジニアの花言葉:「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への想い」「絆」「古き良き時代」「いつまでも変わらぬ心」「注意を怠るな」
- 色別の花言葉はなし。
8月に咲く花その⑩:ポーチュラカ
多肉質の葉と茎が特徴の多年草であるポーチュラカは、暑さと乾燥に非常に強く、花色もカラフルであることから、夏のガーデニングフラワーとして人気の植物です。一重咲き品種が一般的ですが、八重咲き品種もあります。ハイビスカスと同じく、一日で花がしぼんでしまいますが、すぐに新しい花を咲かせるので開花期間は長いです。耐暑性が高い分、耐寒性は低いので注意しましょう。
ポーチュラカの基本データ
別名 | ハナスベリヒユ、パースレイン |
学名 | Portulaca oleracea |
科名 | スベリヒユ科 |
属名 | スベリヒユ属(ポーチュラカ属) |
開花時期 | 6月~10月 |
花色 | 赤、白、ピンク、オレンジ、黄、紫、複色 |
誕生花 | 7/16、9/26、9/29 |
ポーチュラカの花言葉
ポーチュラカの花言葉は「いつも元気」「無邪気」「自然を愛する」です。どんなに暑い日でも、カラフルで可愛らしい花をつける強さに由来しています。花色がとても豊富なポーチュラカですが、色別の花言葉はありません。
ポーチュラカの花言葉まとめ
- ポーチュラカ全般の花言葉:「いつも元気」「無邪気」「自然を愛する」
- 色別の花言葉はなし。
ボタニ子
次は、百合だよ!
8月に咲く花その⑪:百合(ユリ)
百合は豪華な花と素晴らしい芳香で人気が高い植物です。誕生日などの祝い事に贈る花束、花嫁のウェディングブーケなどによく利用されています。特に白い百合は仏花としてもよく利用されていますが、キリスト教でも葬儀の献花とされました。非常に品種が多く、野生種だけでも100種類もあると言われています。ちなみにその野生種のうち、15種類が日本の自生種です。
百合の花束の注意点
贈り物の花束や仏花によく用いられている百合ですが、その際に注意点があります。それは花粉です。百合の花粉は衣服などに付着してしまうと、なかなか取れません。特に墓石に付着すると、シミになってしまう恐れがあります。花束にしたり、仏花として墓前や仏壇にお供えしたりする前に、必ず花粉をしっかり落としておきましょう。
百合の基本データ
別名 | リリー(Lily) |
学名 | Lilium |
科名 | ユリ科 |
属名 | ユリ属 |
開花時期 | 5月~8月 |
花色 | 白、赤、ピンク、黄、オレンジ、茶、緑、複色 |
誕生花 | 7/13(テッポウユリ)、7/15(ササユリ)、7/19(黄)、7/24、7/31(ル・レーブ)、8/2(カノコユリ)、9/1(オニユリ)、11/18(ヤマユリ、テッポウユリ) |
百合の花言葉
百合全般の花言葉は「純潔」「無垢」「威厳」です。「威厳」は百合の凛然とした花姿に由来しています。「純潔」「無垢」の由来は、ギリシャ神話とキリスト教の教義からです。百合はギリシャ神話では、婚姻と貞節の女神ヘラの母乳から誕生した花とされ、純潔と母性の象徴とされてきた歴史があります。キリスト教においても、聖母マリアの処女性の象徴花として大切に扱われました。
色別の百合の花言葉
白い百合は「純潔」「威厳」、赤とピンクは「虚栄心」、黄色い百合は「偽り」「陽気」、オレンジの百合は「華麗」「愉快」「軽率」です。また、有名な品種を多く持つ百合には種類別の花言葉もあり、カサブランカは「威厳」「純潔」「高貴」、ヤマユリは「荘厳」、テッポウユリは「純潔」「甘美」「威厳」、ササユリは「清浄」「上品」、オニユリは「賢者」「富と誇り」、カノコユリは「慈悲深さ」「上品」です。
百合の花言葉まとめ
- 百合全般の花言葉:「純潔」「無垢」「威厳」
- 白い百合の花言葉:「純潔」「威厳」
- 赤・ピンクの百合の花言葉:「虚栄心」
- 黄色い百合の花言葉:「偽り」「陽気」
- オレンジの百合の花言葉:「華麗」「愉快」「軽率」
- カサブランカの花言葉:「純潔」「威厳」「高貴」
- ヤマユリの花言葉:「荘厳」
- テッポウユリの花言葉:「純潔」「甘美」「威厳」
- ササユリの花言葉:「清浄」「上品」
- オニユリの花言葉:「賢者」「富と誇り」
- カノコユリの花言葉:「慈悲深さ」「上品」
8月に咲く花その⑫:鬼灯(ホオズキ)
薬として利用された歴史を持つ鬼灯は、開花時期に合わせて「ほおずき市」が各地で開催されることでも有名です。特に7月初旬に行われる東京・浅草寺のほおずき市は有名で、江戸時代から行われてきた歴史を誇ります。鬼灯の開花時期は6月から8月ですが、赤い実のほうが鑑賞価値が高いため、見頃の時期は果実がなる8月から9月とされています。
お盆の仏花の定番
日本では古くから、お盆の仏花として鬼灯を使用していました。鬼灯の果実特有の袋に包まれたような形状を、死者を導く提灯に見立て、枝付きの状態で精霊棚に飾ります。その他、お供えの仏花として、他の花と一緒に飾ることもあります。仏花として飾る場合も、死者の魂を導く提灯の役割を果たしていると言われています。
鬼灯の基本データ
別名 | ヌカヅキ、カガチ(輝血)、サンショウ(酸漿)、アカカガチ(赤輝血)、ホオズキ(鬼燈) |
学名 | Physalis alkekengi var.franchetii |
科名 | ナス科 |
属名 | ホオズキ属(フィサリス属) |
開花時期 | 6月~8月(果実が色づくのは7月~9月) |
花色 | 白、クリーム色 |
誕生花 | 7/8、12/29 |
鬼灯の花言葉
鬼灯の花言葉は「偽り」「ごまかし」「欺瞞」「心の平安」「不思議」「自然美」です。「偽り」「ごまかし」「欺瞞」は、見た目は大きな実なのに、中は空洞で種も小さいことに由来しています。「心の平安」「不思議」「自然美」の由来は、鬼灯の食用種にあります。食用鬼灯は、海外ではフルーツとして食べられているほどおいしい果実です。おいしい物を食べた時の満足感から生まれた花言葉なのでしょう。
鬼灯の花言葉まとめ
- 鬼灯全般の花言葉:「偽り」「ごまかし」「欺瞞」「心の平安」「不思議」「自然美」
- 色別の花言葉はなし。
8月に咲く花その⑬:ミソハギ
お盆に欠かせない花・ミソハギは耐暑性と耐寒性が高く、病害虫にも強くて手間がかからないことから、ガーデニング初心者にうってつけの植物とされています。素朴な花姿も、ナチュラルガーデンによく合うと人気です。ミソハギは漢字表記にすると「禊萩」となりますが、この名前もお盆や祭事によく利用される植物であることに由来しています。
ミソハギの基本データ
別名 | ボンバナ(盆花)、ショウリョウバナ(精霊花)、ミゾハギ、水掛け草 |
学名 | Lythrum anceps |
科名 | ミソハギ科 |
属名 | ミソハギ属 |
開花時期 | 7月~9月 |
花色 | 赤紫色 |
誕生花 | 8/13、9/6、10/11、10/18 |
ミソハギの花言葉
ミソハギの花言葉は「愛の悲しみ」「純真な愛情」「悲哀」「慈悲」です。物悲しい花言葉が多いのは、ミソハギがお盆や墓参りに用いられる花であることに由来しています。
ミソハギの花言葉まとめ
- ミソハギ全般の花言葉:「愛の悲しみ」「純真な愛情」「悲哀」「慈悲」
- 色別の花言葉はなし。
まとめ
8月に咲く花は、夏の暑さに負けず素敵な花を咲かせる、強くて魅力的な植物がそろっています。上手に使って、あなたの庭を美しく演出してくださいね。
出典:写真AC