ユーカリグニーの育て方【日常管理】
置き場所
ユーカリグニーは、原産地オーストラリアに似た暖かくて乾燥した環境を好みます。根の張りが浅いため、強風に当たらない場所で管理しましょう。日光が当たると成長がよくなることから、日当たりのよい場所が適しています。ただし、真夏の直射日光は苦手なため、注意が必要です。
ボタ爺
水やり
鉢植えの場合
ユーカリグニーは多湿状態が苦手なので、水の与え方には注意が必要です。鉢植えであれば、土表面が乾いた後、2~3日待って水やりしましょう。受け皿に水が溜まっている場合は、その都度捨ててください。
地植えの場合
地植えの場合は基本的に降雨のみで問題ありません。ただし、幼苗期は根がまだしっかりと張っておらず水をうまく吸収できないため、植え付け後1年間ほどは葉がしおれたタイミングで水やりが必要です。また、夏の晴天続きで何日も乾燥状態が続く場合も、水を与えてください。
追肥
ユーカリグニーは肥料を与えると早く大きく成長します。鉢植えの場合、コンパクトに育てるのが一般的で、追肥は必要ありません。庭植えで大きく育てたい場合でも、真夏を避けた4月~10月の間に1回を目安に、緩効性肥料を少量与える程度で十分です。
庭に植えたユーカリグニーが大きく成長しません。肥料が足りないのでしょうか?
ユーカリグニーは肥料がなくてもある程度大きく成長します。大きくならない原因としては、日照不足や水の与えすぎで株が弱っている可能性が考えられます。まずは環境や手入れの方法を見直しましょう。また、耐寒性には優れていますが、幼苗は寒い地域では地植えで冬越しするのは難しいです。住んでいる地域が冷涼であるのなら、植え付け場所にも気をつけてください。
害虫対策
ユーカリグニーにつきやすい害虫は「コガネムシ」です。特にコガネムシの幼虫は、ユーカリグニーの根を食害し枯らしてしまいます。見つけ次第すぐに取り除きましょう。前もって薬剤散布しておくのも効果的です。
【住友化学園芸】オルトランDX粒剤
住友化学園芸 殺虫剤 オルトランDX粒剤
参考価格: 1,433円
オルトランDX粒剤は、葉につく害虫にも土の中にいる害虫にも防除効果のある薬剤です。浸透移行性の殺虫成分が2種類配合されており、土にばらまくだけで植物全体を害虫から守る予防的効果を発揮します。残効性が高いのも嬉しいポイントで、アブラムシなら約1カ月間効果が続きます。
内容量 | 1kg |
---|---|
有効成分 | アセフェート・クロチアニジン |
適応害虫 | コガネムシ類幼虫、アザミウマ、アブラムシなど |
病気対策
ユーカリグニーがかかりやすい病気には、「班点病」や「うどん粉病」などが挙げられます。いずれもカビが原因で起こる病気で、水の与え過ぎに注意し、日頃から通気性の確保に努めましょう。カビが原因の病気は広がりやすいため、早めの対処が重要です。患部は切り取り、ひどいようであれば薬剤を散布もおすすめです。
【住友化学園芸】STダコニール1000
住友化学園芸 殺菌剤 STダコニール1000
参考価格: 777円
STダコニール1000は、野菜や果樹、草花などさまざまな植物に使える総合殺菌剤です。糸状菌(カビ類)によって引き起こされるさまざまな病気に効果を発揮し、家庭菜園やガーデニングの際にとても重宝します。耐光性、耐雨性に優れ、長く植物を病気から守ってくれるのも嬉しいポイントです。
内容量 | 30mL |
---|---|
有効成分 | TPN |
適応病気 | うどん粉病、斑点病、黒星病など |
ユーカリグニーの育て方【特別な手入れ】
夏越し
ユーカリグニーは湿気を嫌うため、梅雨の時期が苦手です。また、耐暑性に優れていますが、真夏の直射日光に当たると弱りやすいのも注意点です。地植えの場合は植え付け時に場所をしっかりと選びましょう。鉢植えの場合は、梅雨の時期は軒下や室内に、真夏は木陰や半日陰の場所に移動させてください。
冬越し
ユーカリグニーは耐寒性に優れ、-15℃まで耐えられます。鉢植えでも地植えでも基本的には冬越し対策の必要はありません。ただし、幼苗時は根の張りが弱く霜に当たると枯れる危険性が高いため注意が必要です。冷涼で冬に霜が降りるような地域の場合は、幼苗をすぐに植え付けずにまずは鉢植えで管理し、ある程度成長してから庭に植え替えましょう。
ボタニ子
幼苗時は室内で冬越ししよう!ある程度大きく育ったユーカリグニーなら、多少霜が降りても地植えで冬越しできるよ!
剪定
剪定の時期
ユーカリグニーは高さ25m以上にも成長する植物で、コンパクトに栽培したい場合は剪定が重要です。剪定は通年できますが、夏の暑い時期は株が弱りやすいため避けたほうが無難です。耐寒性には優れていますが、冬越し時期も株に負担をかける可能性があります。できれば春か秋に済ませましょう。
剪定のやり方
まずは枝先につく芽を切り取りましょう。芽を切ることで上へ伸びるのをストップさせ、コンパクトサイズに育てやすくなります。次に、内側に伸びる枝、伸びすぎている枝、細すぎる枝、枯れている枝を根元からバッサリ切り落とします。ユーカリグニーは丈夫で、バッサリ切り落としても再び伸びるため、強めに剪定しても大丈夫です。
ボタニ子
地植えで樹高を高く育てたいなら、剪定は数年に1回で大丈夫だよ!樹高を低めにしたいときは、毎年剪定して調整してね!
ボタ爺
環境がよい場所に地植えすると、樹高がぐんぐん高くなるんじゃ。庭の広さによっては剪定しながら高さを調節せんと、管理が大変になるぞ!
増やし方
ユーカリグニーの増やし方は挿し木が簡単でおすすめです。挿し木の適期は6月~7月です。その年に伸びた枝を10cm~15cm切り取りましょう。上のほうの葉を3枚ほど残してほかの葉は切り落とし、赤玉土などに挿して完了です。半日陰で管理し、毎日水を与えます。2~3カ月して根と芽が出たタイミングで、小さめの鉢に植え替えてください。
ユーカリグニーは種まきでも増やせますか?
時間がかかるためあまりおすすめしませんが、ユーカリグニーは種まきでも増やせます。種まきで育てる場合はポットまきにして、室内の暖かい明るい場所で発芽させましょう。発芽に適した温度は約20℃です。10cmほどまで育ったら植木鉢に植え替え、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。
ユーカリグニーを育てておしゃれに飾ろう!
ユーカリグニーは、ユーカリの中でも耐暑性や耐寒性に優れた栽培しやすいタイプの植物です。剪定にも強いため樹高や樹形の調整ができ、好みにあわせて育てられる点も魅力です。コロンと丸い葉を楽しみたいならコンパクトにして観葉植物に、銀白色のスラリとした葉を楽しみたいなら樹高を高く庭木として、ぜひ楽しく育ててみてくださいね。
- 1
- 2
室内で観葉植物として育てる場合も、昼間は窓辺やベランダに置いて日光を当ててあげるんじゃよ!