ヒヨドリジョウゴとは?花や果実の特徴や分布をご紹介!名前の由来は?

ヒヨドリジョウゴとは?花や果実の特徴や分布をご紹介!名前の由来は?

日本の在来植物であるヒヨドリジョウゴですが、名前を知らない人は多いのではないでしょうか?見た目に可愛く、それでいて有毒であったり、漢方になったり。そんなヒヨドリジョウゴについて、花や実の特徴、分布、名前の由来など詳しくご紹介します!

記事の目次

  1. 1.ヒヨドリジョウゴとは?
  2. 2.ヒヨドリジョウゴの特徴
  3. 3.ヒヨドリジョウゴは毒草?薬草?
  4. 4.ヒヨドリジョウゴの名前の由来
  5. 5.まとめ

ヒヨドリジョウゴとは?

日本全土の山野に分布している、つる性多年草のヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)。真っ赤に色づく小さな実は、冬枯れの野に美しく映え、人々の目を引きます。しかし、『ヒヨドリジョウゴ』という名前を知らない人も多いのではないでしょうか?まずは、ヒヨドリジョウゴの基本情報から見てみましょう。

ヒヨドリジョウゴの基本情報

分類 ナス科ナス属
形態 つる性の草本・多年生植物
和名:鵯上戸、漢名:白英、学名:Solanum Iyratum
分布 東アジア~東南アジア。日本全土の山野に生育する。
開花期 8~9月
花色 白色、紫色
果実鑑賞期 10月~冬

ヒヨドリジョウゴの分布

ヒヨドリジョウゴは東アジアから東南アジアに広く分布しています。日本国内では全土に分布しており、主に山野(森林と人里の境目など)に生育しています。また、街中や公園で見られることもあります。名前は知らなくても、近くで目にしているかもしれませんね。種が鳥や土に運ばれて、家庭の庭やベランダのプランターから突然生えてくることもあるんですよ。

ヒヨドリジョウゴの特徴

花の特徴

8mmほどの白い花びらが5枚、反り返って咲くので雄しべが良く見えます。5裂した花冠の基部には緑色の斑点があり、黄色い雄しべと白色の花びらとの3色の組み合わせが、暑い季節に涼しさを演出してくれます。小さく可憐なお花がいくつも咲いて、とても可愛いですね。

紫色の花を咲かせる品種 (ムラサキヒヨドリジョウゴ)もあります。淡い紫色の花びらと濃い紫色の雄しべがやはり涼し気で、夏に嬉しいお花ですね。白い花びらのヒヨドリジョウゴと、二つの品種が仲良く一緒に咲いていたら可愛いでしょうね。

葉の特徴

ヒヨドリジョウゴは春に腺毛に覆われた柔らかな新芽を吹きます。葉は朝顔の葉のように3~5裂になっているものから、卵型のものまであり、葉の長さは3cm~10cmで、全体に腺毛が密生しています。いろいろな植物が紅葉する頃、ヒヨドリジョウゴの葉は傷みが目立ち始めますが、葉が紅葉しないからこそ赤い果実が際立って美しく見えるのでしょう。

果実の特徴

葉は紅葉しませんが、1cm弱ほどの果実は熟すと真っ赤になります。周りが紅葉している季節に、そして冬枯れの野に、とても鮮やかに映える真っ赤な果実は、とても美しいものです。ヒヨドリジョウゴの実というと赤い実を想像しますが、果実が黄色く熟す品種 (キミノヒヨドリジョウゴ)もあります。

赤と黄色の品種が混生していたら更にきれいでしょうね。果柄が広がって果実に付いている姿がナスに似ていると思いませんか?これを見ると確かにナス科なのだと納得できます。ほおずきの実にも似ていますが、そういえばほおずきもナス科ですね。

ヒヨドリジョウゴは毒草?薬草?

ヒヨドリジョウゴには新芽から果実まで有毒成分が含まれています。反面、中国では白英と呼ばれ、漢方にも使われています。有毒でありながら薬にもなるヒヨドリジョウゴの性質について詳しく見てみましょう。

ヒヨドリジョウゴの毒性

見た目が可愛らしいヒヨドリジョウゴですが、実は毒を持っています。摘んで口に入れないよう、注意しましょう。

有毒部位 全草・果実
有毒成分 ステロイドアルカロイドの一種、ソラニン。
ジャガイモの新芽に含まれることで有名な有毒成分です。
中毒症状 嘔吐、下痢、頭痛、運動中枢・呼吸中枢麻痺。

ヒヨドリジョウゴの薬効

ヒヨドリジョウゴは、中国では白英と呼ばれ漢方薬に用いられています。有毒な成分を持つ植物が薬用に用いられることは漢方の世界ではよくあることですが、不思議ですね。日本でも福島地方で古くから民間療法 (帯状疱疹・ヘルペスの治療)に使用されています。

中国名 白英
漢方・生薬名 白毛藤
薬効部位 全草・果実
薬効 解熱、解毒、利尿、抗腫瘍作用および、のどの渇き、帯状疱疹、ヘルペスなどの改善

※薬用に用いられますが、有毒成分を含んでいるため民間療法での使用は注意が必要です。

ヒヨドリジョウゴの名前の由来

ヒヨドリジョウゴを漢字で書くと『鵯上戸』です。上戸というのは酒好きの人のこと。つまり、ヒヨドリたちが果実に群がって食べる様子を、お酒好きの人たちがお酒を飲んで騒いでいる姿になぞらえて『ヒヨドリジョウゴ』と呼ばれるようになりました。しかし実際は、ヒヨドリがヒヨドリジョウゴの実を食べている姿はほとんど見られず、1月や2月になっても真っ赤な実が残っています。現実とは違う『由来』も面白いですね。見た目は美味しそうなヒヨドリジョウゴの実。どうしても、小鳥たちが群がってついばむ様子を想像してしまいますね。

まとめ

ここまで、ヒヨドリジョウゴの特徴や分布、名前の由来についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?今までヒヨドリジョウゴをご存知なかった方も、野山や道端で見つけたら足を止めて観察してみてくださいね。腺毛に覆われたふわふわの新芽や、朝顔に似た葉、花、実もとってもキュートですよ。

杉浦 麗
ライター

杉浦 麗

ガーデニング、植物、緑、お茶、犬猫が大好きです!

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