園芸種としてのネジバナ
ネジバナは日本に普通に自生しているラン科の野草です。ですが、人気さの高さから園芸種としても出回っています。ここでは、園芸種としてどんなネジバナがあるのか紹介します。
小町蘭
小町蘭とは、ネジバナの園芸品種の一つで葉に斑が入る種類です。入る斑としては、黄色が多く、人気もある品種です。小町蘭の下に名前がつけられているのもあり、「春雪」「無銘」「名残の月」「福王」「聖」などさまざまな園芸品種があります。白い花を咲かせる園芸品種のネジバナもあり、白い花を咲かせるネジバナも人気が高いです。
ネジバナの育て方・手入れの仕方
ネジバナは、人気があるため園芸店などで購入することができます。ネジバナを育てたことのある人は園芸店などで購入して育てたという方が多いのでないでしょうか。ここでは、ネジバナはどんな育て方をすればいいのか紹介します。
育てる場所
育てる場所は、日当たりの良い場所で育てます。ただし、夏は日差しが強すぎる季節なので半日陰に置くのが好ましいです。夏以外も、ずっと半日陰で育てるとう育て方もありますが、その場合は花付きが悪くなることがあります。冬は、霜の当たらないところで管理してください。
用土
用土は園芸店などで販売している培養土を使います。ただ、培養土には肥料が入っているので、この肥料を薄めるためにも赤玉土を追加しましょう。培養土に入っている肥料はネジバナには過剰すぎて、ネジバナの草丈が大きくなってしまいます。
水やり
ネジバナは水ぎれを起こすと枯れてしまいます。そのため、水を絶やさないようにしましょう。土の表面が乾いていたら、たっぷりと水をあげてください。雨が降らないかぎり、必ず1日に1回は水やりをするようにしましょう。とくに、開花時期では水をきらしてしまうと一日で花が下を向いてしまうため、水ぎれには要注意です。
鉢植えの水やり
地植えの場合は、開花が梅雨の季節と被ることもあり、水やりをそれほど気にかけなくても大丈夫ですが、鉢植えの場合は乾燥に注意してください。冬の季節も水ぎれには注意が必要です。
肥料
ネジバナの育て方では、肥料をあげることは基本的にありません。ネジバナを育てる際には肥料は不要だと思っていていいでしょう。もし肥料を与えるとしたら、生育をみて開花後花が終わったあとに液体肥料をあげてもいいでしょう。あまりに与えすぎると草丈が大きくなってしまうので、草丈を大きくしたくない育て方をしている場合は注意が必要です。
植え付け・植え替え
植え替え・植え付けは1年ごとに行います。植え替え・植え付けを行う際は、ネジバナの根が乾燥しないようにスピーディーに行う必要があります。そのため、根についている土を落とさないで行うのが最良です。また、根をとくに大きな根を傷つけないように行いましょう。植え付け・植え替えを行う季節は、春か秋の季節が望ましいです。
病害虫
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ネジバナはかかりやすい病気などはありません。ですが、一つだけ気を付けてほしい病気があるのでネジバナにくる害虫と一緒に紹介します。
ウイルス病
ウイルス病とは、葉がねじれてしまったり、不規則にまばら模様が入ってしまう病気です。ウイルス病の厄介なところは、治癒できないというところです。ウイルス病にかかってしまったら、最終的に全部枯れてしまいます。お手入れ最中にウイルス病にかかった株を見つけたらすぐに捨ててください。
アブラムシ
アブラムシは、ウイルス病の媒介となる害虫です。アブラムシが寄生すると、花茎がゆがんでしまうことがあります。お手入れ最中などにアブラムシを見つけたらすぐに駆除してください。
ナメクジ・カタツムリ
ナメクジ・カタツムリはネジバナの新芽を食べてしまうことで知られています。そのため、お手入れの最中などにナメクジ・カタツムリを見かけた場合はすぐに駆除してください。
育て方のポイント
育て方・お手入れの仕方のポイントはとにかく、水ぎれを起こさないことです。ネジバナは湿ったところに自生しているので乾燥には注意してください。特に夏の水ぎれには注意が必要です。水やりやお手入れを怠るとあっというまに枯れてしまいます。水ぎれはどんなネジバナの品種であろうと要注意です。
ネジバナの増やし方
ネジバナには2つのの増やし方があります。どんなやり方かというと、種から増やすことと、株分けで増やす方法です。その2つのやり方はどんな方法なのか、行う季節を説明します。
種からの増やし方
種からの増やし方は、開花後果実の中に入っている種子を取っておくことから始まります。ネジバナは開花後から種が熟すまでの期間があまりありません。なので、種子を取る場合は開花したときから気にして観察しているようにしましょう。さやが黄色くなってきたら種子を採取できます。
種まき
種まきをするときは、親の株元にまくのがいいでしょう。ネジバナは、ラン菌と共生しているので、初めての場所にまくとうまく共生ができずに芽がでないことがあるからです。
株分けでの増やし方
株分けでの増やし方は、そんなに難しくありません。春か秋の季節に植え替えをする際に一緒に行うと効率がいいです。
やり方
やり方は株を分けるだけなので、ハサミもナイフもなにも必要ありません。素手で簡単にわけることができます。やり方は、土から引っこ抜いたネジバナを3本~5本の茎で一株になるように分けるだけです。太い根を傷つけないように、株分けするのがポイントです。無理やり分けるのではなく、自然に分けるのもポイントです。
株分けとは
株分けは、基本は親からの形質を受け継ぎ、同じものができますがネジバナは形質が維持できないことも多いです。なので親株と葉の形が違うなどが起こり得ます。葉の形が違ってもお手入れ方法は同じです。
まとめ
ネジバナは、人間の一番身近に自生しているランの仲間です。人気もあり、ネジバナを育ててみたい!と思ったら、ラン菌と共生しているので自生しているネジバナを取ってくるのではなく、販売しているものを購入したほうがうまく育つかもしれません。お手入れを怠らずにネジバナを楽しんでくださいね!
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出典:写真AC