キバナコスモスとは
夏から秋にかけて、ピンクや白の一般的なコスモスに似た黄色やオレンジのコスモスを見かけます。これはキバナコスモスという花です。キバナコスモスは比較的育て方が簡単で見頃も長く、初心者でも上手に花を咲かせることができます。ここでは種まきからの育て方を中心にご紹介します。
コスモスとの違い
種類が違う
キバナコスモスとコスモスはどちらもキク科コスモス属に属しますが、同じ種類の花ではありません。キバナコスモスはキバナコスモスという花を指しますが、コスモスは多くの場合オオバルシャギクという種類の花を指します。
コスモスよりも小さめ
キバナコスモスは、コスモスよりも背丈が低めで、花一輪の大きさも5cm前後と小さめなのが特徴です。キバナコスモスの葉はコスモスよりも鋭く割れています。コスモスよりも枝が横に広がりやすいのも特徴の1つです。
原産国・育て方はほぼ同じ
キバナコスモスとコスモスの育て方はほぼ同じです。キバナコスモスのほうが早く咲き始めるので、早めに種まきをします。またキバナコスモスもコスモスも外来種です。どちらも原産国はメキシコで、キバナコスモスは大正時代に日本に持ち込まれた外来種といわれています。
キバナコスモスの名前と花言葉
名前の由来
キバナコスモスのキバナは漢字で「黄花」と書き、学名は「Cosmos sulphureus」といいます。Cosmos(秩序のある調和がとれているもの、宇宙)はギリシャ語のKosmos(飾り、美しい)に由来します。sulphureusは英語で硫黄色という意味です。調和のとれた美しいコスモスという花に似た黄色い花という意味で、名前がつけられているのです。
別名
キバナコスモスは、別名「キバナアキザクラ(黄花秋桜)」といいます。コスモスの和名がアキザクラ(秋桜)で、コスモスとよく似ているところからきています。また、黄色の花びらなので「イエローコスモス」ともいいます。
英語名
キバナコスモスの英語名は、花びらの色から「Golden Cosmos」「Yellow Cosmos」「Sulfur Cosmos」「Orange Cosmos」などとつけられています。
キバナコスモスの花言葉
キバナコスモスの花言葉は「野生的な美しさ」です。コスモスはギリシャ語で「美しさ」という意味を持ちます。乾燥や夏の暑さにも負けず咲き誇る、野性的なイメージがある美しい花というところからつけられています。「幼い恋心」という花言葉もあり、これは黄色が好奇心や無邪気さをイメージさせるところからついています。
キバナコスモスの基本情報
繁殖力が強い1年草
キバナコスモスは繁殖力が強く、以前咲いたときのこぼれ種から翌年以降も自然に発芽・成長することが多いので、増やしやすい花です。また、保存して数年経っている種でもよく発芽します。乾燥に強く、夏の暑さにも強いのが特徴ですが、寒さには弱く、気温が10度以下に下がると枯れてしまいます。寒暖の変化のある日本では1年草として扱われています。
花の色は主に黄色で八重咲き
キバナコスモスの花びらは黄色やオレンジが特徴です。最近では品種改良されて赤い花びらのキバナコスモスも見かけるようになってきました。2色以上混ざった花びらのものなどありますが、基本は濃い単色です。八重咲きが特徴ですが、一重咲きの品種もあります。シンプルな一重咲きが多いコスモスよりも、華やかで印象的です。
真夏は黄色が濃くなる
真夏など暑さの厳しい時期は、黄色は濃くなり赤色が出にくくなることがあり、花びらの色が品種の色の通りにならない場合があります。
ボタニ子
次はキバナコスモスの開花時期と見頃について紹介します!
出典:写真AC