ビバーナム・ティヌスの剪定方法
剪定時期
剪定は花が終わったら早い段階に終わらせます。花芽が作られるのは夏です。剪定時期を間違えると花芽がついた枝を切ってしまい翌年の花が咲かなくなってしまいますので、注意が必要です。またどこで切っても芽は出ますが、なるべく不要な枝を枝元から切り落とす透かし剪定で花芽を残しましょう。
剪定位置
自然樹形でキレイに樹形が整います。花芽が多く欲しい場合は、長く伸びた枝をわき芽10個ほど残して剪定すると、花つきが多くなります。また剪定した箇所でわき芽が伸びていくので、枝が込み入ってしまった場合は枝を根元から切り落とす透かし剪定がおすすめです。
剪定のポイント
- 来期の花芽を残すため剪定時期は花後すぐ。
- どこで剪定しても大丈夫だが花芽を残すためにできるだけ透かし剪定で。
ビバーナム・ティヌスの挿し木の方法
挿し木の時期は4月から5月に
できるだけ成長したての新しい枝を使い行います。もし先端に花芽がある場合は挿し木の負担になるのでカットします。挿し木は芽を2節ほど含めて10センチほどにカットします。葉は多いとやはり挿し木そのものの栄養状態の負担になるので2枚を残して取り除きます。切り口から3センチほどをメネデールに浸け発根を促し、園芸店で購入できる挿し木用の清潔な用土を3号ポットくらいの鉢に挿します。
明るい日陰で管理
挿し木をして一週間位は明るい日陰で保管しましょう。また水切れを起こさないように注意してください。カラカラに培養土が乾いてしまうとせっかくの発根促進が無駄になってしまいます。また水をあげるときは挿し木が倒れないように水圧を調節してください。残した葉の様子を見ながらその後徐々に日向に移動させ様子を見ながら管理してください。一月ほどしたら根鉢を逆さまにして発根を確認しましょう。しっかりと根が回っていたら大成功です。
挿し木のポイント
- 時期は4月から5月頃。
- 発根促進剤を使おう。
- 清潔な挿し木用培養土を使おう。
- 水切れは厳禁。
ビバーナム・ティヌスの害虫対策
葉を食害する害虫「サンゴジュハムシ」
食害した後茶色い痕が残る
サンゴジュハムシは小さな茶色の甲虫で、その幼虫も同じく葉を食害します。幼虫は最大で1センチメートルくらいまで成長し、柔らかい芽に集中します。食害された葉は外観が著しく悪くなります。小さな害虫なので、発見が遅れてしまい葉がぼろぼろに食べられてから気づくことも。葉に不規則な小さな穴が開いている場合や芽が黒くぼろぼろになっている場合は注意が必要です。地植えの場合は目が届かず発見が遅れることがあるので注意してチェックしましょう。
捕殺または薬剤を使用しよう
見つけ次第捕殺し、スプレー式の害虫駆除剤をしようしましょう。また土に混ぜるタイプのオルトランなどの害虫駆除用の薬剤を使用すると、アブラムシなどの他の害虫も一緒に防ぐこともできます。地植えの場合、土に混ぜるタイプの使用では周囲の植物に野菜やハーブなどの食べる植物がないか確認しましょう。
サンゴジュハムシの駆除
- 春先の新芽をチェック。
- 見つけた幼虫は早めに駆除する。
- オルトランで予防。
樹液を吸う害虫「カイガラムシ」
成虫は殻に覆われている
カイガラムシは体長が1ミリから10ミリの白い虫で樹木に寄生して樹液を吸って生きています。春先に繁殖し始め増殖し植物を弱らせます。まだ幼虫の時期は農薬が有効ですが、成虫になると固い殻に覆われて農薬が浸透せず全く効果がなくなってしまいます。
もしカイガラムシをみつけたら
ブラシで擦り取りましょう。使い古しの歯ブラシなどで十分ですが、もし大量に発生している場合は、お掃除用の大きなブラシなどで一気に擦り落としてください。その上で、カイガラムシに有効な害虫駆除用の薬剤を使用するといいでしょう。
風通しを良くしよう
葉や枝が密集して過失気味になるとカイガラムシの繁殖に適してしまいます。また隠れやすくなるので、気づくことができず大量に繁殖してしまうことがあります。カイガラムシが大量に繁殖するようであれば、あまり密集させず、風通しがよくなるように剪定をしてあげましょう。鉢植えであれば風通しの良い場所へ移動してあげましょう。
カイガラムシの駆除
- できれば幼虫のうちに退治する。
- 成虫を見つけたらブラシで擦り落とす。
- 発生しないように風通し良くする。
まとめ
魅力的な樹木、ビバーナム・ティヌスに少しでも興味を持っていただいたら嬉しいです。鉢植えでも庭木として地植えでも生垣としても利用でき、蕾、花、実ととても楽しみの多い樹木です。ちなみに私も庭の落葉樹の足元に、樹高を低く調整しながら育てています。道路にも面しているので生垣としても機能している優秀な子です。是非育てて季節ごとに楽しんでみてはいかがでしょうか。
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出典:写真AC