ピラカンサとは
学名 | Pyracantha |
分類 | バラ科 トキワサンザシ属 |
和名 | トキワサンザシ、タチバナモドキ |
英名 | Firethorn |
ピラカンサと聞いてもピンとこない方も、画像を見れば思い当たる方も多いことでしょう。日本では生け垣などにもよく利用されている、赤や黄色の実がたわわに実る常緑の低木です。ピラカンサや、ピラカンサスと呼ばれることもあります。
種類
ピラカンサはいくつかの植物の種類の総称です。最も多く栽培されている種類がトキワサンザシ(学名:Pyracantha coccinea)、黄色い実をつける種類がタチバナモドキ(学名:Pyracantha angustifolia)、トキワサンザシよりもやや小ぶりの実ながらたっぷりとつける種類がヒマラヤピラカンサ(学名:Pyracantha crenulata)です。
原産地
ピラカンサの原産地はヨーロッパおよび中国です。いずれのピラカンサも常緑で、耐暑性、耐寒性がともに高く、成育旺盛で刈り込みにも負けないため、育てやすく、生け垣などにも人気の植物です。
花言葉
そんなピラカンサの花言葉は6つあります。順にご紹介しましょう。
- 美しさはあなたの魅力
- 愛嬌
- 燃える思い
- 快活
- 慈悲
- 防衛
ボタニ子
ピラカンサの特徴
耐暑性、耐寒性がともに高いために育てやすく、さらには赤い実と常緑の葉の美しさから観賞価値も十分なピラカンサですが、その他にも魅力はたくさんあります。四季を通じて楽しませてくれる点をご紹介しましょう。
特徴①美しい花をつける
ピラカンサの開花期は5~6月ごろです。小さな梅のようなかわいらしい5枚の花びらの花を無数につけます。冬の寒い時期に常緑の葉を楽しませてくれたあとは、春の終わりから梅雨にかけて開花時期が訪れ、美しい青空に映える見事な花で楽しませてくれます。
特徴②長く美しい実を楽しめる
小さな白い花1つ1つから赤(種類によっては黄色)の実をつける時期は10月の秋口になります。ピラカンサの特徴であり、魅力の1つはこの美しい無数の実の美しさですが、さらに加えてその結実期が長いというのも魅力でしょう。10月ごろから実を付けはじめ、寒い冬を超えて3月ごろまで見ることができます。雪や霜とのコントラストが大変美しい瞬間です。
特徴③トゲがある
観賞価値の高いピラカンサですが、枝にトゲがあることを忘れてはいけないでしょう。剪定や刈り込みを行う際には手袋などをし、安全に気を付ける必要があります。枝が伸びる速度も比較的早いので、お隣の敷地などの境界に使用する場合はマメな手入れを行います。一方で、生け垣などに防犯効果も期待する方にはおすすめしたい特徴でもあります。
特徴④毒性がある
ピラカンサは葉や実などに毒性を用います。青酸系の毒(アミグダリンと呼ばれる青酸配糖体)を持ち、多量に摂取した場合には嘔吐や胃腸障害などの症状が現れることもあります。1粒程度では問題はないとされる声もありますが、万が一のことを考えて気軽に口に入れるのはやめておきましょう。
寒い冬を超えると毒性は消える?
あれほどまでにたわわに実をつけていると、鳥たちがたくさん訪れて実をついばむ様子が観察できそうですが、秋口には鳥たちは実を食べようとしません。しかし、ピラカンサの毒性は寒い冬を超えるにあたり、弱くなります。鳥たちもピラカンサの毒性について十分把握しているのでしょう。冬の訪れとともに鳥たちが赤い実をついばみに庭に訪れることもあるかもしれません。
ボタニ子
基本情報や特徴を確認できましたね。ではいよいよピラカンサの育て方について詳しく見ていくことにしましょう。
ピラカンサの基本的な情報を確認した後は、その魅力と特徴についてみていきましょう。