エビネの育て方!植え付け・植え替えから増やし方まで解説!

エビネの育て方!植え付け・植え替えから増やし方まで解説!

エビネは毎年4月〜5月にかけて花を咲かせる蘭の種類です。栽培して楽しみたいけれど、育て方はなかなか難しそうですね。そこで、ここでは初心者にも育てられるエビネの簡単な育て方や増やし方などを詳しくお伝えしましょう。ぜひお試しください。

記事の目次

  1. 1.エビネ(エビネ蘭)の特徴
  2. 2.エビネの植え付け
  3. 3.エビネの育て方のコツ
  4. 4.エビネの植え替え
  5. 5.エビネの増やし方
  6. 6.エビネの病害虫対策
  7. 7.まとめ

エビネ(エビネ蘭)の特徴

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エビネ(エビネ蘭)の原種は山野に自生する野草です。多年草で毎年4月〜5月頃に開花して、色とりどりの可愛い小さな花をいくつもつけて、私たちの目を楽しませてくれる花です。花色も豊富で寄せ植えにして楽しめます。開花期は春先ですが、葉っぱはほぼ一年中緑色です。時に枯れたりしますが、春になると再び新芽を出し、花を楽しむことができます。では、エビネの基本情報からお伝えしましょう。

エビネの基本情報

学名 Caianthe discolor
ラン科
ラン目
エビネ属
エビネ
和名 エビネ(海老根)
別名 ジエビネ、ヤブエビネ
性質は多年草で、絶滅危惧種となりました。日本や中国の江蘇省、貴州省に分布しています。

エビネの種類

Photo by sunoochi

エビネは原種と交配種があります。原種は大きく分けて以下の5種類があり、この原種を交配したものがまた2種類あります。

エビネの原種

エビネの原種は大きく分けて5種類ありますが、ここでは簡単に名前と花色のご紹介をしましょう。

  1. ジエビネ(花色は褐色、緑、赤、黒、稀に黄色)
  2. キエビネ(花色は黄色)
  3. キリシマエビネ(花色は白から紫、唇弁が淡い桃紫色や淡い黄色)
  4. サルメンエビネ(花色はだいたい緑黄色で赤褐色のフリルがあります)
  5. ニオイエビネ(花色は淡い桃紫色、稀に濃い紫色か白色の個体があります)                
それぞれ、自生する地域や分布、性質も種類ごとに異なります。

エビネの交配種

5種類の原種が野生で自然交配した自然交配種と人工的に交配した人工交配種があります。

エビネの植え付け

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はじめてエビネを栽培する方のために、植え付けに必要なものをご説明します。原種の春咲きのエビネは初心者でも比較的簡単に栽培できることでしょう。

植え付けに必要なもの

鉢・プランター

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それでは、まず最初にプランターや鉢をご用意ください。エビネを植える時は、今までより少し大きめの鉢をご用意ください。プランターなら植える株の間隔を広げて植えましょう。エビネが大きくなれる余裕のスペースを作ってあげましょう。

用土

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用土は自分で合成するのもよいかもしれませんが、初心者はエビネ用の土が売られていますので、それを利用すると簡単でおすすめです。一般的なエビネの土の配合の例ですが、赤玉土・鹿沼土を同量合わせ、腐葉土を全体の5分の1程混ぜるとよいでしょう。

鉢底石

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鉢やプランターで植えるなら鉢底石が必要です。水はけをよくするので根腐れの防止に役立つでしょう。

エビネの苗

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エビネの苗は、ポット入りが売られていますのでそれを購入するか、自宅にすでにあるならそれを株分けして植えるのもよいでしょう。苗を植えるときは根をほぐし、よく泥を洗って枯れた所や傷んで弱った根っこなどを取り除いてから植えましょう。

エビネの育て方のコツ

育て方①追肥

出典:写真AC

エビネを植えつけた後に、すぐに植物用の追肥を少量パラパラと株全体にまきます。新芽のほうに集中してまかないようにしてください。また花が終わってから液体肥料を薄めて数週間おきに数回まくとよいでしょう。ただし夏と冬は避けます。また、緩効性の固形肥料を与えるのもよいでしょう。

育て方②水やりの仕方

出典:写真AC

水やりは基本、土が乾いたらたっぷりあげるようにします。夏は早朝か夕方遅くに水やりしましょう。または、打ち水などをして鉢の温度の上がり過ぎを避けます。冬は水やりは控えめにしましょう。

育て方③夏越し・冬越し

夏越しのポイント

出典:写真AC

エビネは花が半分咲き終わったら茎をねじって葉っぱからちぎりとります。すると根っこがぐんぐん伸びていきます。エビネは水が不足すると枯れやすくなります。しかし、だからといって毎日たっぷり水やりしたり、新しくできたバルブ(根株についている丸い塊のようなもの)が見える頃に葉っぱに直接水をかけたりすると、夏越しできずに枯れたり腐ったり病気が入ったりします。できるだけ風通しのよい場所でやや日陰で夏越しさせるようにするとよいでしょう。

冬越しのポイント

出典:写真AC

エビネを冬越しできるようにするためには、日当たりよく、風通しもよい所がよいです。できれば鉢やプランターを環境がよい場所に移してあげてください。しかし、冷たい北風が直接当たる所は苦手でしょう。エビネが枯れずに冬越しできるようにするためにも、寒さに弱い品種は、特に寒い地域の寒い日などは玄関に入れたり、地植えでも風が直接あたらないように風よけの工夫をしたりするとよいでしょう。

エビネの植え替え

植え替えの時期

出典:写真AC

エビネを植え替える時期は鉢植えなら2年に1回程、地植えなら数年に1回程行うとよいでしょう。植え替えの目的は、根腐れ防止や病気の予防などのためです。

植え替えるときに必要なもの

出典:写真AC

鉢なら、植え替えたいエビネの株よりひとまわり大きなものを用意してください。地植えなら一旦掘り起こしますから、大きなスコップを用意するとよいでしょう。新しい用土も準備してください。また、バルブを切り分けるハサミなどもあるとよいでしょう。

植え替えの手順

鉢植えのエビネを植え替えるときは、鉢の底に鉢底石を鉢の5分の1くらい入れてから用土を少し少なめに入れます。次にエビネの株を入れますが、苗やまだ小さい株でなければ根鉢はあまり崩さずに植えましょう。また、株を入れるときはエビネの新芽が広がりやすいスペースを開けてあげましょう。土を加えてバルブが半分くらい見える深さに植えます。植えたらたっぷり水やりをします。

エビネの増やし方

出典:写真AC

エビネの増やし方には株分け、種を植える、古いバルブをミズゴケに植えて増やすといった方法があります。しかし、株分け以外では最初の株より小さな株に育つことでしょう。

バルブの切り分け方

エビネの株は新芽がついたバルブと古いバルブがくっついていますから、新芽にバルブを2個程つけてハサミで切り分けます。残ったバルブも2個ずつ程に切り分けましょう。このうち新芽がついている新しいバルブは植え替えます。残った古いバルブはミズゴケに植えます。ミズゴケに植えるときはミズゴケから全体の半分くらいバルブが見えるくらいに植えます。そうすると数か月で新芽が生えてきますから、それを植え付けるとよいでしょう。

エビネの病害虫対策

エビネの主な病気と害虫

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主な病気はウィルスによる感染症です。治療法はなく、一旦病気にかかったら株や用土は処分するしかありません。使用したハサミやスコップなどは消毒液を用意して数分浸すなどしてから他の作業をするようにします。ウィルスの感染が疑われる場合は一鉢ごとに用具の消毒をし、もし捨てられる用具ならできるだけ廃棄しましょう。また、エビネの主な害虫はアブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、ヨトウムシ、ナメクジなどです。

薬剤散布

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エビネの病気の種類は見分けがつきにくいです。しかし、アブラムシなどの害虫対策は、アブラムシがつくまえに枯れた葉っぱを除去したり、黒くなった袴を取ったり、雑草を抜いたりしてエビネを守ってやるのが一番です。またアブラムシなどがつく野菜や花の傍に植えないようにしましょう。それでも駄目なときは害虫に合った薬剤を散布しましょう。

まとめ

出典:写真AC

エビネの栽培方法についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。現在絶滅危惧種となっているエビネですが、山野に自生するその花を大切にして後世に残しながら、自宅でも美しいエビネをもっと楽しんでみましょう。

nahinamuta
ライター

nahinamuta

毎日、庭の野菜や鉢植えの植木や花の水やりや手入れをするのが日課です。季節の移り変わりが楽しみです。宜しくお願いします。

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