パンジー・ビオラの切り戻しのコツは?適切な時期や切り方を解説!

パンジー・ビオラの切り戻しのコツは?適切な時期や切り方を解説!

秋に植えると、冬から春に開花するパンジーとビオラはガーデニングにおすすめです。最初の花が開花した後、1月~2月に切り戻しをすると、3月に新芽が付き4月下旬まで開花します。パンジーとビオラの切り戻しのタイミング、やり方、切り戻す位置、徒長について解説します。

記事の目次

  1. 1.パンジーとビオラってどんな花?
  2. 2.パンジーとビオラ【ガーデニングカレンダー】
  3. 3.パンジーとビオラ【秋の仕事】 
  4. 4.パンジーとビオラ【冬の仕事】
  5. 5.パンジーとビオラ【春の仕事】 
  6. 6.【パンジーとビオラ 切り戻し】コツと注意
  7. 7.【パンジーとビオラ 切り戻し】まとめ

パンジーとビオラってどんな花?

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スミレ科スミレ属のパンジーとビオラは、9月にタネをまくと、真冬の12月から、4月まで花を楽しめる一年草の草花です。草丈は5~20㎝、黒以外の色が全てあると言うほど、花色が多く、花の形は5弁花、八重咲もあり、小花や大輪、花弁がフリルのようなものまで、形や大きさも多種に富みます。パンジーとビオラの原種についてと名前の由来と花言葉をご紹介します。

パンジーとビオラ【原種について】

パンジーの原種

パンジーは、ヨーロッパ原産のサンシキスミレと中央アジア原産のアルタイスミレ、イギリス原産の黄色の花が特徴のスミレ、ルテアが原種です。現在みられる、パンジーの元になっているのは、イギリス海軍の提督ガンビア卿の庭師トムソンが、19世紀前半に作り出した品種と言われます。

ビオラの原種

ビオラは、南ヨーロッパ原産のスミレ、コルヌータとルテアが原種です19世紀後半にできた品種です。ビオラは原種に近く、小さな花がたくさん咲く品種として作られました。パンジー、ビオラ共に、20世紀にはいると様々な品種が作り出され、今では花の大きさでは区別がつかなくなっています。

パンジーとビオラ【名前の由来と花言葉】

学名は「ビオラ・ウィットロッキアナ」です。属名のビオラはラテン語で、スミレをあらわすギリシャ語のイオンからきています。ウィットロッキアナは、スウェーデンの植物学者ウィットロックに因みます。冬のガーデニングには欠かせない花、パンジーとビオラ、それぞれの名前の由来と花言葉をご紹介します。

【パンジー】の名前の由来と花言葉

パンジーの名前の由来は、フランス語で思考と言う意味のパンセ。花を下向きにして咲くパンジーが、頭をかたむけ考えごとをしている人の姿と似ていることからきています。花言葉は「物思い」「思い出」です。

【ビオラ】の名前の由来と花言葉

小さいという意味のあるビオラ、属名のビオラが由来です。花言葉は「少女の恋」「私の事を思ってください」など、真冬に小さな花をかたむけて咲くビオラを、愛らしい乙女の姿にたとえています。

パンジーとビオラ【ガーデニングカレンダー】

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パンジーとビオラの秋から春の生育サイクルとガーデニングのポイントをまとめました。

ガーデニングカレンダー 9月~4月

パンジーとビオラ ガーデニングカレンダー
  生育サイクル 主な作業
9月 タネまき~発芽 水やり・肥料/土・コンテナ・肥料の用意
10月 本葉が出る 植えつけ/苗の購入
11月 本葉の成長 水やり・肥料/徒長した株の切り戻し
12月 最初の開花 水やり・肥料・花がら摘み
1月~2月 切り戻した株の成長 切り戻し・植え替え・水やり・肥料
3月~4月 開花~結実(けつじつ) 花がら摘み・害虫の駆除(くじょ)・タネとり

パンジーとビオラ【秋の仕事】 

秋のガーデニングは9月のタネまきからスタート。タネから育てた苗は10月に植え付けます。日当たり、水はけなど生育環境を整えて植え付けると、徒長や花が咲かないなどの問題を防ぐことができます。11月は成長期です、購入した苗の植え付けは11月上旬までにおこないましょう。水やりに加え、肥料を上手にあたえることが大切です。
 

秋の仕事 9月

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9月の主な仕事はタネまきです。タネ、タネを植える容器、土、コンテナ、遅効性肥料(ちこうせいひりょう)、液体肥料を用意します。土は、草花用や、パンジービオラ用の培養土を使います。平均気温が20℃を下回ったらタネをまきます。タネは5~10日で発芽します。本葉が出たら、小さい鉢に植え替え、日当たりの良い場所に置きます。

秋の仕事 10月

本葉の数が5~6枚になったころが、植え付けのタイミング。用意した培養土に苗を植え付けます。苗から育てる場合は、10月に入ってから購入します。直植えする場合は水はけ、日当たりがよく、西日が強く当たらない場所を選びます。コンテナ植えも直植えと同じ条件の場所におきます。コンテナの素材は、水はけの良い素焼きがおすすめです。

秋の仕事 11月

株の成長期です。苗の植え付けは、11月上旬ころまでに済ませます。購入した苗が徒長(茎が細く長く伸びてしまうこと)している場合、新芽(脇芽)の上の位置で切り戻します。植え付け後のコンテナは、日当たりのよい場所へ置き、乾いたらたっぷり水やりをし、液体肥料を10日に1回くらいあたえます。

パンジーとビオラ【冬の仕事】

12月になると開花が始まります。冬の間、花を咲かせるには、花がら摘み(咲き終わった花を摘みとる作業)と肥料が大切です。冬の仕事で重要なのが、切り戻しです。切り戻しのタイミングは最初の花が終わる時期、1~2月ころです。切り戻しは、切る場所を間違えると花が咲かない原因になるため、やり方には注意が必要です。

ボタニ子

ボタニ子

切り戻しのやり方は【パンジーとビオラ 切り戻し】コツと注意に詳しく解説しています!

冬の仕事 12月

最初の花が咲きはじめます。土の表面が乾いたら水をたっぷりあげ、10日に1回くらい液体肥料をほどこします。この時期に欠かせないのが、花がら摘みです。花がら摘みのポイントは、花色が悪くなったら摘み取ることです。花を摘み取る位置は花の根元、やり方は指先でねじって茎を切ります。花が結実(けつじつ)しないよう注意しましょう。

ボタニ子

ボタニ子

12月に実をつけてしまうと株が疲弊(ひへい)して花が咲かない原因になります!

冬の仕事 1月~2月

この時期に切り戻しをおこないます。コンテナ植えの場合、植え替えのタイミングです。切り戻しのあと、コンテナは日当たりの良い場所で管理します。寒い日は、コンテナの位置を軒下などに動かし霜よけをします。2月になると、成長期に入ります。液体肥料を10日に1回くらいほどこし、3月までに株を大きく育てます。

パンジーとビオラ【春の仕事】 

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1月から2月に切り戻した株は、3月に入ると新芽が育ち、つぼみがつきます。3月下旬から4月上旬に、新しい花が咲き咲き始めます。この時期は特に、アブラムシ、ナメクジなどの害虫です、見つけたら早めに駆除しましょう。花がら摘みと枯れた葉の掃除、水やり、肥料の管理をきちんとすると、4月下旬ころまで花を楽しめます。

春の仕事 3月

3月も引き続き水やりと肥料の管理をします。3月中旬に花が咲き始めます。4月までの間、茎がピンと伸び、葉の色が濃く株に元気があるときは、液体肥料をあたえる間隔を開けても大丈夫です。肥料をあげすぎると、茎が徒長したり、根ぐされをおこし花が咲かない原因となるため注意が必要です。

春の仕事 4月

1~2月に切り戻した株は、4月下旬まで花を楽しめます。タネを採らない場合は、花がら摘みを続け最後まで花を楽しみましょう。タネをとる場合、4月上旬以降は花がら摘みをおこなわず、実をつけさせます。熟した実は上向きになります。このタイミングで、実がはじける前に茎の根元の位置から切りとり、箱の中などで実からタネをはじけさせます。

ボタニ子

ボタニ子

採取したタネは、秋のタネまきまで、空きびんに保存しましょう。

春(3月~4月)は害虫にも注意!

3月に入り暖かくなり、雨が多くなってくるとアブラムシやナメクジなどの害虫に注意が必要です、見つけたらすぐに駆除しましょう。害虫を防ぐには日当たりと風通に良い場所に置くことが基本です。農薬は使いたくない方には、木酢液(もくさくえき)がおすすめです。駆除と忌避(きひ)両方に効果があり無害です。

【パンジーとビオラ 切り戻し】コツと注意

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ここでは、パンジーとビオラのガーデニングに大切な、切り戻しのやり方のコツと注意をくわしく解説します。

切り戻しって何?

切り戻しとは、花の咲く期間が長い植物が、生育の途中で株に元気がなくなることを防ぐため、株を切り詰める作業のことです。切り戻すことで、株の形を整え、新芽を増やし、花を長く楽しめます。また、中々花が咲かない株の場合、切り戻しすると新しいつぼみがつきます。切り戻しは株の風通しをよくし、病害虫を防ぐ効果もあります。

切り戻しに最適な時期は?

12月に咲き始めた花が咲き終わる、1~2月ころが切り戻しのタイミングです。茎の根元をかき分けてみると、脇から新芽(脇芽)が出ています。新芽(脇芽)が出てきていることを確認して切り戻しをおこないます。

徒長した株の切り戻し

肥料のあたえすぎや、水やりが少なすぎたり、日当たりのわるい場所で育てると、茎が太くならずに長くのびます、このことを徒長と言います。徒長すると、花が少なかったり、つぼみがついても花が咲かない原因になります。徒長したら、時期に関係なく切り戻しをおこないます。

切り戻しの注意点

切り戻しをするときに大切なのは、切り戻しするタイミングと切る位置です。位置をあやまると、花が咲かない、花数が少ないなどの原因となります。

切り戻しの適切な位置は?

草丈15~20㎝くらいになった株の、茎をかき分け根元を見ると、葉の出ている少し下に小さな新芽(脇芽)が出ています。切り戻しのやり方の注意点は、必ずこの新芽(脇芽)の上の部分で茎を切ることです。位置を間違えて、新芽(脇芽)を切ってしまうと、春に花が咲かない原因になります。ポイントは、草丈の3分の1を目安にします。

ボタニ子

ボタニ子

切り戻しの上手なやり方を覚えて、春にたくさん花を咲かせましょう!

切り戻し後の管理

3月、切り戻した株は、午前中に日が当たる場所にコンテナを置き、乾いたら水をあげます。切り戻した後の肥料のやり方は、初めは遅効性肥料(ちこうせいひりょう)をあたえ、その後は液体肥料を10日に1回くらいほどこします。茎や葉の色が濃くハリがあり元気に育っている場合は、肥料をあげる間隔を空けましょう。

【パンジーとビオラ 切り戻し】まとめ

  • 切り戻しのタイミングは1~2月。徒長した株は、時期に関係なくおこなう。
  • 切り戻しの位置は、根元の小さな脇芽(新芽)の上、目安として根元から5~10㎝の高さ。
  • 熱湯で消毒した清潔なハサミでおこなう。
  • 切り戻しあとは、日当たり、水やりの管理が大切。
  • 切り戻した直後は遅効性肥料(ちこうせいひりょう)を、その後は液体肥料をほどこす。
  • きれいな花を咲かせ続けるには、水をあげるときに花がらつみや枯葉の処分をすることが大切。

伊織さとみ
ライター

伊織さとみ

好きな園芸家はポール・スミザーさん。夢は、小さくても良いからターシャ・テューダーさんのような庭を持つこと(夢ですが、、)。今はベランダガーデンで愛する植物を育てる日々。植物については、まだまだ勉強中です!つたない記事ですがお読みいただけると嬉しいです。

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