カラスムギとは
カラスムギの基本情報
名前 | カラスムギ、からす麦、烏麦 |
学名 | avena fatua |
分類 | イネ科カラスムギ属 |
分布 | 原産はヨーロッパから西アジア |
オート麦の原種となった植物
カラスムギは、ヨーロッパから西アジアにかけてを原産とするイネ科の植物です。日本ではムギなどの畑作とともに伝来したとされる帰化植物であり、日本各地で見られる雑草として知られています。その後別種のカラスムギが明治初期に持ち込まれました。実は食べることができ、健康によいとされるオート麦(エンバク)の野生種なのです。
身近にある雑草
カラスムギは、畑や、路端、河川敷や荒れ地など、どんな場所にでも生える強い雑草です。その種子はとても多く、凄まじい繁殖力があり、また農薬にも耐性を持ちます。一回でも畑に侵入してしまうと、その年の収穫を諦めなくてはならないほどの被害をもたらす雑草です。特に麦畑では厄介な邪魔者として有名で、カラスムギを防除しようと農薬を撒くと、大事な麦まで枯らしてしまいます。
名前の由来
カラスムギ(烏麦)には、「人が食べられない麦」「鳥が食べる麦」という意味合いがあります。植物の名前に「カラス」など、動物の名前が付く植物の多くは食用に適さないものが多いのですが、食べられます。カラスムギが栽培化されたものをエンバク(燕麦)と呼びます。これはエンバクの穂が燕(つばめ)の飛んでいる姿に似ていることから名付けられました。
カラスムギの特徴
カラスムギは、強い繁殖力が特徴で、迷惑な雑草としての一面もあります。葉や茎の見た目にはこれといった特徴はありません。しかし、特徴的なのは、小穂(稲穂のような部分)と呼ばれる部分です。茎から垂れ下がり、長い芒(のぎ)のある、細い釣鐘のような形をした小穂を持ちます。カラスムギは、6月ごろに小穂が熟し、脱落することが知られています。