イワベンケイとは
高山に自生するイワベンケイは最終氷期から存在しており、現在まで残った植物といわれています。火山には生えないため厳しい環境でも残ったと考えられており、栄養の少ない岩場などでも育つ強い植物です。
イワベンケイの概要
イワベンケイとは、ロディオラやロディオラロゼアと呼ばれている5cm~35cmほどの大きさの植物です。雄と雌の株があり、雄の株は黄色い花を咲かせます。雌の株は花弁がちいさく、秋にはかわいらしい赤色の果実が実ります。季節によってイワベンケイのいろいろな変化を楽しめるでしょう。
イワベンケイに似た花もある
イワベンケイに似た花を咲かせる植物もいくつかあります。
- エゾノキリンソウ
- キリンソウ
- ホソバイワベンケイ
- ミツバベンケイソウ
イワベンケイの名前の由来
イワベンケイは漢字で「岩弁慶」と書きます。由来としてあげられるのが岩場に自生しており、根っこを抜いても枯れないため、強いイメージの「弁慶」とつけられたという説です。ほかにも枝や茎を切ってもすぐに枯れないからなどの説もあります。
生息地
イワベンケイの生息地は寒い地域で、日本では主に北海道や本州の一部高山で自生しています。世界的には北半球の亜寒帯や鉱山などに自生し、主に北アメリカの東部やヨーロッパのアルプス山脈などに広く分布します。
ボタ爺
特徴
イワベンケイの特徴としてあげられるのが、バラの香りによく似た香りがすることです。花から香るのではなくイワベンケイの根を乾燥させるとバラのようなかぐわしい香りがします。バラの香りに由来して、ある地域ではローズルートと呼ばれており、香りを楽しみたいかたに人気です。
ボタ爺
ほかにも葉っぱが肉厚で根や茎が太いなどの特徴もあるのじゃ。
ボタニ子
雄の株と雌の株で花の咲き方が違うのも特徴ですよね。
成分
イワベンケイにはロザビン類という成分が含まれています。これはイワベンケイだけに含まれる特有の成分です。ほかにはサリドロサイドなどの成分も含まれており、脳内物質や脳内伝達物質の活性化に作用するといわれています。
ロザビン類はどんな成分なの?
ロザビンは脂肪を分解する酵素を刺激し、働きを高めるなどの効果が期待できる成分です。またロザビンやサリドロサイドはグリコシド配糖体と呼ばれ、脳内の活性化を促すともいわれています。
ボタニ子
イワベンケイにしかない成分が注目を浴びているんですね。
イワベンケイの効果・効能
多くの効果や効能があるイワベンケイですが、正しく知ることでどのようなときに摂取すればいいのかがわかります。
効果・効能①気持ちが落ち着く
イワベンケイには、幸せホルモンと呼ばれているセロトニンを増やす効果が期待できます。セロトニンが不足する影響としてあげられるのが、気分が落ち込んだり寝付けなくなったりするなどの症状です。イワベンケイを摂取してストレスを和らげ、気持ちを落ち着かせましょう。
効果・効能②集中できる
セロトニンは精神的な疲労を和らげる効果が期待できる特徴があり、さらに脳機能の向上を促すともいわれています。そのため集中力を高め、デスクワークや勉強などをするときに利用すれば効果を発揮してくれるでしょう。
効果・効能③ダイエット
イワベンケイには、ストレスを感じると分泌されるホルモンであるコルチゾールを抑える効果効能があります。コルチゾールが抑えられることで血糖値の急激な変動が起きにくくなるため、暴飲暴食の予防が可能です。
効果・効能④疲労回復
イワベンケイには体力を向上させる効果があるといわれており、摂取すると疲れにくくなる効果が期待できます。運動前に飲んでおけば体力が向上し、疲れづらくなるでしょう。また持久力もアップするため、定期的に運動をする人には最適です。
効果や効能⑦老化予防
イワベンケイには免疫力を高め、血糖値を下げる効果があるといわれています。肉体の老化を予防し、皮膚や内臓などが衰えないように抑制できるとされる植物です。
効果や効能⑧記憶力アップ
イワベンケイは脳のエネルギーや脳内伝達物質の働きを向上させる効果があるといわれています。摂取することで記憶力をアップさせられるかもしれません。学生など記憶力をフル稼働させなければいけないときに利用するのもよいでしょう。
効果や効能⑨高山病予防
体や精神の負担を減らす効果があるといわれるイワベンケイは、高山病の予防や改善にも効果的です。高山に登る前に利用したり、高山病にかかったりしたときに摂取しましょう。
中国チベットなどでも自生しており、紅景天とも呼ばれ漢方にも用いられておるのじゃ。