花魁草とは
花魁草の特徴
花は?
花魁草は北アメリカ原産、ハナシノブ科クサキョウチクトウ属の多年草です。生育場所は草地や庭植えです。花の色は白とピンクがあり、花弁は5枚で先が5つに裂けています。花の大きさは1センチから3センチほどあります。円錐状にたくさん花が咲きます。
葉や実は?
葉の縁はギザギザしており、卵の形をしています。高さは60センチから100センチほどあります。実は熟すと下部が裂け、種子が散布されます。全体的に丸くて可愛らしいフォルムをしていますね。
花魁草の開花時期
花魁草には一年草と宿根草があり、それぞれ開花時期が異なります。一年草の開花時期は3月から7月、宿根草の開花時期は6月から10月です。一年草は開花時期に適切な手入れを施すと次から次へと花が咲きます。
花魁草は正式名称ではない…?
花魁草にはいくつか別名があります。一つ目は、クサキョウチクトウです。この別名の由来は、花魁草がキョウチクトウに似ていることから来ています。二つ目は、宿根フロックスです。別名と書きましたが、宿根フロックスの名前での方が多く流通しています。
宿根フロックスが正式名称
花魁草が正式名称なのではなく、宿根フロックスの方が正式名称なのです。花魁草という名前は日本での呼ばれ方です。また、宿根フロックスの「フロックス」は、ギリシャ語で火炎を意味する「phlogos」から来ています。
花魁草の由来
そもそも花魁の意味は?
先ほど紹介した通り、日本で花魁草と呼ばれている花は宿根フロックスのことです。宿根フロックスは、華やかに咲く姿がまるで花魁の髪型のようだった、また花の匂いが花魁のつける白粉のようだったことから、花魁草と呼ばれるようになりました。ちなみに、「花魁」というのはかつて吉原遊郭の中でも位が高く、美貌と教養を兼ね備えた遊女が、そのように呼ばれていました。
花魁草の花言葉
花魁草の花言葉は、「合意」「一致」「同意」「協調」です。花言葉の由来は、茎の先に小さな花が集まって咲く花魁草の姿にちなんでつけられました。他にも「あなたの望みを受けます」「あなたの気に入れば幸せです」などがあります。全体的に明るい花言葉ばかりですね。ビジネスの場などに適しているかもしれません。
花魁草の育て方
ここからは、花魁草の育て方について紹介したいと思いますすが、花魁草の育て方は種類によって異なります。
育てる環境
花魁草の育てる環境は種類ごとに異なります。
種類 | 鉢植え | 庭植え |
パニキュラタ種 | 日なた~半日蔭 | 日なた~半日蔭 肥沃な地 |
ストロニフェラ種 | 日陰 | 半日蔭 少し湿り気のある環境 |
スブラタ種 | 日なた | 日なた 斜面、ロックガーデン |
ドラモンディ種 | 日なた | 日当たりのよい肥沃な地 |
水やり
鉢植えは、表面が乾いてきたらたっぷり水やりをしましょう。ただ、スブラタ種は過湿に弱いので水の与えすぎには注意をしてください。庭植えは、ストロニフェラ種は乾燥に弱いので真夏に乾燥が続いた時にはたっぷり水やりをしましょう。その他の種類はほとんど水やりをする必要はありません。
肥料
鉢植えは3月から6月、9月から10月に施します。ドラモンディ種は土地の肥えた場所を好むため、定期的に肥料を施し肥料切れを防ぎましょう。
用土
水はけ、水もちのいい土が適しています。スブラタ種は鉢内の通気を保つことが大切なので、素焼きの鉢に植えたり鉢底石を入れるなどしましょう。庭植えは特に肥料は必要ないです。
植えつけ
花魁草は丈夫な植物なので、あまり手をかけなくても大丈夫です。
増やし方と時期
増やし方は四つの方法があります。それぞれの品種に合った増やし方があるので紹介したいと思います。
株分け | 種まき | 根伏せ | さし芽 | |
パニキュラタ種 | 3~4月 | 10~11月 | 3~4月 | |
ストロニフェラ種 | 5~6月 | 5~6月 | ||
スブラタ種 | 5~6月 9月 |
|||
ドラモンディ種 | 3~4月 9~10月 |
するべき作業
切り戻しと花がら摘みを行いましょう。切り戻しは6月から8月、梅雨時に行うことで蒸れによる病気を防ぐことができます。パニキュラタ種は花が少なくなった時に行うと、二番花が咲きやすくなります。花がら摘みは特に3月から10月に行うと良いです。散った花びらを放置したままにすると病気の原因になってしまうのでこまめに行いましょう。
まとめ
花魁のように艶やかな花魁草。一目見ただけで吸い寄せられてしまいそうなほど美しい花です。毎日見ることができたら素敵ですよね。丈夫な花なのであまり手をかけずとも育ってくれるので、一度皆さんも育ててみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC