フイリヤブランとは?その特徴や種類と育て方のコツをご紹介!

フイリヤブランとは?その特徴や種類と育て方のコツをご紹介!

フイリヤブランは明るい葉色をもつ藪蘭の栽培種です。育てやすい初心者向きの植物で、斑入りの葉は日陰の庭が植え場所として適しています。地味な印象ですが、夏の終わりにかわいいムスカリに似た花をつけるフイリヤブランの魅力と育て方を解説します。

記事の目次

  1. 1.フイリヤブラン(斑入り藪蘭)とは?
  2. 2.フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の育て方
  3. 3.フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の増やし方
  4. 4.まとめ

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)とは?

出典:写真AC

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)は常緑宿根草の植物です。和風の庭の下草に植えられていることが多いので、ご覧になったことがあると思います。夏に小さな花をつけ、秋から冬にかけて実をつけます。他の藪蘭と比べると特徴的なのは緑の細葉に薄い黄色や白い線が入り、まるでオリズルランのような明るい印象です。

基本情報

学名 Liliope muscari
和名 斑入り藪蘭
科名 キジカクシ科
属名 ヤブラン属(リリオぺ属)
分類 草花
形態 多年草
開花期 8月~10月
草丈 20~40cm

科名はユリ科で分類されることもあります。

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の特徴

ヤブラン(藪蘭)は日本各地の山野に自生する常緑の多年草です。性質は丈夫で手がかからずに、庭の下草としたりグランドカバーとして利用されています。フイリヤブラン(斑入り藪蘭)はヤブラン(藪蘭)の中の栽培種の一つです。

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)葉の特徴

ヤブランもあまり乾燥したひなたを好みませんが、斑入りの種類は斑の部分は葉緑素がないために葉焼けを起こします。したがって日陰に植えた方が葉の斑の美しさが保てます。フイリヤブランの斑は黄色い斑や白い筋の斑があり、シェードガーデンが好きな外国人の愛好家もたくさんいます。

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)実がなるのか?

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の開花は藪蘭より、1か月位遅いです。ムスカリに似た咲き方で小さなカップ状の花芽を棒状につけます。実はつきますがヤブランよりは少な目で、冬に鳥たちが競うようにヤブランの実を食べにやって来ます。

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の種類

ゴールドバンデッド

出典:写真AC

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の代表的な種類で葉が長く美しく、黄色やクリーム色の縦じまが入ります。花の色はうす紫色です。

シルバードラゴン

灰色がかった葉に白い筋が入った、おしゃれなシェードガーデンに向くフイリヤブラン(斑入り藪蘭)です。こちらの花色は薄いピンク色です。

ボタニ子

ボタニ子

つぎのページで育て方を伝えますね!

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の育て方

栽培カレンダー

植える場所

基本的にはあまり植える場所は選びませんが、大きな庭木の下などで夏場は半日陰になるくらいが葉の斑入りの美しさを保てます。しかし日がまったく当たらないと株が徒長して見苦しくなることがあります。木漏れ日くらいが最高の場所だと思います。

用土

鉢植えの土

鉢植えの用土は基本的には草花用の培養土が便利です。自分で配合する時は小粒の赤玉土7に対して腐葉土3をブレンドして使います。

地植えの土

地植えの場合はまず植える場所を掘り起こし、掘り出した土と腐葉土を3割程度まぜて土づくりをします。

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植え付け

鉢植えの植え付け

まず、鉢底にネットをしいてから鉢底石を2cmほど入れます。培養土を6割ほど入れてから苗を植え、周りに培養土をすきまなく足していきます。ウォータースペースを3cmほど取っておくとよいでしょう。

地植えの植え付け

植える場所を掘り、取り出した土と腐葉土を混ぜ合わせます。掘った穴に苗を植えてから混ぜ合わせた土を穴にいれ、周囲にも土を足しよくなじませましょう。

植え替え

Photo byAnnRos

鉢植えの場合は2年ごとで新しい土に替えると同時に鉢も大きくします。地植えの場合は基本的に植え替えは必要ありませんが、株が大きくなりすぎた場合は株分けをします。

水やり

Photo byPainter06

鉢植えの水やり

あまり加湿にならないように、乾いたらたっぷりと水をあげましょう。ただ、夏に乾きすぎる時は水やりも朝晩の涼しい時間に行います。昼間の暑い時間は水やりを避けましょう。鉢の中が熱湯状態になりダメージが大きく枯らすこともあります。

地植えの水やり

水やりは真夏以外は必要はありませんが、夏に雨が少ない時は朝晩の涼しい時間に水をあげましょう。

肥料

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市販の腐葉土には元肥が入っているので、植えてしばらくは肥料は必要ありません。完全に根づいてからは春と秋にゆるやかに効く「緩効性肥料」を追肥として与えます。

日常の手入れ「切り戻し」

切り戻しは必要作業

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)は基本的に丈夫で手間いらずですが、下葉が枯れたときは切り戻しをしてを清潔にします。蒸れ予防にもなり夏の暑さが来るまえに行うとよいでしょう。また冬に刈込んで切り戻しをすると春先にきれいな新しい葉が育ちます。

フイリヤブラン(斑入り藪蘭)の増やし方

増やし方「株分け」

フイリヤブランの増やし方は株分けでおこなう

フイリヤブランの増やし方は、植え替えの時期と同じで春か秋に株分けで増やすことができます。手で分けるのですが、それぞれの株に3~5芽つくようにして分けるとよく増え、あまり小さく分けると育ちがわるくなります。鉢植えか地植えで植え付けとおなじ手順で株分けを行います。

まとめ

出典:写真AC

日陰の庭を美しい斑の入った葉で、明るくいろどるフイリヤブラン(斑入り藪蘭)は育てやすく手間もかかりません。日当たりに悩んで、植える植物が思い浮かばないときに植えてみてはいかがでしょうか。

西澤千鶴
ライター

西澤千鶴

子供の頃、父が買い求めたシンビジウムの「マリリンモンロー」当時珍しかったうす紫色のばら「ブルームーン」がガーデニングの原点です。プロの料理人としての活動後、大好きな料理につかうハーブや夏野菜を育てて楽しんでいます。

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