シュガーバインとは
シュガーバインという植物を知っていますか?かわいらしい5つに分かれた葉をもつ観葉植物で、名前に「シュガー」と入っている通り、ほのかな甘い香りが楽しめるのが魅力です。つるを伸ばして成長していくので、上から吊るして育てるときれいな見た目になります。そんなシュガーバインの育て方や剪定方法、水挿しや挿し木での増やし方などをご紹介します。
シュガーバインの基本情報
科名 | ブドウ科 |
属名 | パルテノキッスス属 |
別名 | パルテノシッサス・シュガーバイン パーセノシッサス・シュガーバイン |
原産地 | オランダ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
シュガーバインの特徴
シュガーバインは、みずみずしい緑色の葉が美しい観葉植物です。シュガーバインを日光にたくさん当てて育てると、まれにピンク色の小さな花を咲かせることがあります。常緑性の性質を持っているので、いつでもフレッシュな印象の観葉植物として人気です。
シュガーバインの名前の由来
シュガーバインは甘い香りがするのが特徴ですが、名前の由来もその甘い香りが由来となっています。「シュガー(砂糖)」と「バイン(つた)」という意味が合わさって付けられた名前で、葉だけではなく、つたの部分からもほのかな甘い香りがする観葉植物です。
シュガーバインの花言葉
シュガーバインの花言葉は「すこやか」です。この健康的で縁起のよい花言葉から、風水や贈り物にも人気があります。常にきれいで新鮮な緑色の葉を楽しめることから付いたとされる花言葉で、シュガーバインの性質にぴったりな素敵な花言葉です。
シュガーバインの育て方
シュガーバインは観葉植物のため、室内であれば初心者でも簡単に育てることができます。直射日光や、雨ざらしにされることが苦手なので、地植えで育てることは難しい植物です。そんなシュガーバインの育て方をご紹介していきます。
育て方①置き場所
シュガーバインを育てる適温は25℃前後といわれています。そのため地植えで育てるとなると、冬は暖かい地域で霜などに気を付ければ可能ですが、夏を越すのは難しい場合があります。地植えではなく、鉢植えで育てて室内で温度管理をする方がおすすめです。室内のレースのカーテン越しなど、柔らかな太陽の光が当たる場所が向いています。
育て方②用土
ホームセンターなどに売っている「観葉植物用培養土」が適しています。また、赤玉土と腐葉土を同じぐらいの分量で混ぜたものに、ピートモスを少量加えた用土を使用することも可能です。
育て方③植え付け
シュガーバインを室内で育てる場合には、温度管理の必要がないため、いつ植え付けを行っても構いません。しかし、地植えで育てる場合はシュガーバインの耐寒性が弱いため、冬に植え付けを行うと枯れてしまう恐れがあるので注意が必要です。そのためシュガーバインの地植えの植え付けは、暖かい春が向いています。
育て方④水やり
シュガーバインは温度管理も大切ですが、水の管理も重要です。水を与えすぎてしまうと、シュガーバインが根腐れしてしまう原因になります。しかし、水が不足すると、葉が乾いて枯れてしまいます。そのため、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをして、また表面が乾いてくるまでは水やりの必要はありません。
冬場は霧吹きで管理しよう
冬場にシュガーバインを室内で育てると、土の中は湿っている状態でも、エアコンなどの風で土の表面だけが乾いている場合があります。この状態で水やりをしてしまうと根腐れの原因となってしまうので、霧吹きを使い、葉に表面に水を与えるように管理するのがおすすめです。
肥料
肥料は基本的に必要としない植物といわれています。健康に育っている場合には肥料を与えませんが、大きく育てたいときなどには液体肥料を1ヵ月に1度与える程度で大丈夫です。与えすぎると根腐れの原因となってしまうので、注意してください。
シュガーバインの剪定
シュガーバインは成長すると下の方に付いている葉が落ちてしまうので、バランスや見た目が悪くなってしまいます。きれいな見た目にしたり、成長しやすくしたりするためには、剪定をするのがおすすめです。剪定に適した時期や方法など、シュガーバインの剪定について詳しくご紹介します。
剪定時期
育成期に剪定を行うと、シュガーバインが枯れる恐れがないので安心です。そのため春の時期(4月〜6月)と、秋の時期(9月〜10月)がシュガーバインの剪定に適しています。夏や冬に剪定してしまうと、シュガーバインが弱ってしまい枯れることがあるので向いていません。
剪定方法
シュガーバインは強剪定の必要はありません。枯れてしまった葉や、傷んで見た目の悪くなってしまった葉を切り落とす程度で大丈夫です。また、樹形を整えたい場合には、自分の好みの形に剪定しても構いません。剪定すると、切った節のところから新しい芽が生えてきて成長していきます。
シュガーバインの水挿しでの増やし方
水耕栽培という方法で、コップやガラス瓶などに水を入れ、その中にシュガーバインを挿して増やしていく、水挿しによる増やし方をご紹介します。
水挿しの方法
- シュガーバインのつるを5〜7cmほどカットする
- 水に挿したときに浮いてしまわないよう、下部の葉を切り取り「挿し穂」を作る
- コップやガラス瓶に3cmほど水を入れる
- 挿し穂を水に挿して根がでるのを待つ
- 水を毎日入れ替えて、日当たりの良い場所で管理する
シュガーバインの挿し木での増やし方
シュガーバインは春と秋の育成期に、挿し木で簡単に増やすことができます。シュガーバインの挿し木での増やし方は以下の通りです。
挿し木の方法
- つるを、葉の先から6cmほどのところでカットする
- 上の葉だけを残し、下に生えている葉を切り取り「挿し穂」を作る
- 育苗ポットに培養土を入れたものに、挿し穂を植える
- たっぷりと水を与える
- 日当たりがよく、風通しの良い場所で育てる
- 根が伸びたら大きな鉢に植え替える
シュガーバインの病気と害虫
シュガーバインは、室内で育てられることが多いため、病気や害虫被害を受けにくい植物といわれていますが、油断は禁物です。シュガーバインで注意したほうがよい病気や害虫被害は以下の通りです。
病気①うどんこ病
葉の表面が白っぽくなってしまうと、うどんこ病にかかっている可能性があります。葉にカビ菌がついて繁殖してしまっている状態なので、放っておくと枯れてしまう恐れがあるので注意が必要です。白っぽくなってしまった葉を残しておくと、他の葉に感染してしまうので、うどんこ病にかかった部分を切り取り対処します。
病気②灰色カビ病
灰色カビ病は、シュガーバインの葉だけでなく、茎やつるの部分にも発症する恐れのある病気です。灰色カビ病にかかってしまうと、葉や茎などが褐色になり、枯れたような見た目になります。混み合っている葉を剪定し、通気性をよくすることで予防することが可能です。
害虫①カイガラムシ
カイガラムシは葉や茎の部分など、シュガーバインのさまざまな場所につく害虫です。カイガラムシに汁を吸われると、その部分からすす病やこうやく病につながってしまう恐れがあります。また、新芽の成長を妨げることもあるので注意が必要です。
害虫②アブラムシ
アブラムシは集団で寄生することがある害虫のため、見つけたらすぐに殺虫剤での対処が必要です。また、アブラムシの予防策として、園芸用のシルバーテープを利用すると、光るものが苦手な性質をもっているため、アブラムシが寄り付きにくくなります。
まとめ
シュガーバインの育て方や剪定方法、水挿しや挿し木での増やし方などをご紹介しました。シュガーバインはつるを伸ばし、みずみずしい葉をたくさん付ける魅力的な観葉植物です。育て方も簡単で人気があります。ぜひシュガーバインを育ててみてはいかがでしょうか?
出典:写真AC