ガジュマルはどんな観葉植物?
ガジュマルは、太くて存在感のある幹に可愛らしい丸い形の葉が咲く観葉植物です。きっと、すこしでも詳しくガジュマルのことを知っておけば、より興味と愛着がでて、育てるのが楽しくなりますよ。今回は特徴や魅力と合わせて、正しい育て方、剪定方法や仕立て方をご紹介します。
基本情報
和名 | ガジュマル |
英名 | Chinese Banyan、Malayan Banyan |
科 | クワ科 |
属 | イチジク属 |
原産国 | 沖縄、台湾、インド、オーストラリアなど |
適温 | 5℃以上 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | あり |
沖縄にパワースポットがある
沖縄にはガンガラーの谷というパワースポットがあり、ここは沖縄を代表する観光名所のひとつです。「ウフシュガジュマル」という何千年もの間、生えているガジュマルがあることから、その場所は「森の賢者」とも呼ばれており、沖縄のおだやかな雰囲気のなかで存在感を放っています。空から地に向かってカーテンのように生えている無数のガジュマルの根が特徴的で、そこにキムジナーという妖精が住んでいると慕われています。
風水とも相性がいい
ガジュマルは別名で「多幸の木」「幸福の木」とも呼ばれていて、風水とも相性がいいです。枝や茎から飛び出す気根から生命力を強く感じることから、部屋に置くと健康運があがるとされています。作り方も育て方もかんたんなので、風水に取り入れやすいですね。
ガジュマル盆栽の作り方
ガジュマルを盆栽にすることで、和の落ち着いた雰囲気をインテリアとして楽しめます。ガジュマル盆栽の作り方はシンプルなので誰でも簡単にできて、さらに手入れも簡単なので、ミニサイズからおおきくなるまでの生長を楽しみたい方にぴったりです。ここでは、その盆栽の作り方を細かくご紹介します。
必要なもの
ガジュマル盆栽を作るときは、下記のものを準備します。
- 鉢
- 鉢底に敷くネット
- 鉢底石、赤玉土
- ケト土
- 苔
- はさみ
- スコップ
- じょうろ、霧吹き
作り方
1.ちょうどいい鉢を用意する
楕円鉢、丸鉢、箱型などたくさん鉢の種類がありますが、基本的にはすきなかたちを選んで大丈夫です。ただし、生長したときにガジュマルが窮屈にならないように深さのある鉢がおすすめです。サイズは、ガジュマルがまだ小さければ、ミニサイズの鉢が根腐れの心配がないのでよいでしょう。
2.鉢のサイズにあう鉢底ネットを敷く
土がこぼれないように、100円ショップや園芸ショップに売っている網目の黒いネットを鉢底に敷きます。鉢の底穴が隠れるくらいのサイズがあれば充分です。
3.土こぼれ防止のため、鉢底石か赤玉土を敷く
鉢底に敷いたネットの上に、鉢底石か赤玉土を土こぼれ防止のために敷きます。鉢底石は小さすぎると鉢底から出たり、土が底まで入ったりするため、ひとつひとつの石のサイズが大きい石を選びます。また、赤玉土であれば1~2センチくらいのものがちょうどよいといえます。
4.土は「ケト土」を使う
ガジュマル盆栽の作り方はいろいろありますが、苔と相性のいい「ケト土」という粘土状の土をつかうと手入れしやすくなります。水を加えながら泥の手前くらいの固さになるまで混ぜて、鉢底石や赤玉土の上に石がみえなくなるくらい入れます。
5.苔はすきなぶんだけ入れる
ガジュマル盆栽に必要不可欠なのは「苔」です。苔の量は好きな分量だけ敷いて大丈夫です。園芸店などのお店や自然から取ってきた苔を、ガジュマルや鉢のバランスを見ながら敷きます。緑や赤など苔色もたくさんあるので、お好みの苔を選びましょう。
あると手入れがはかどるもの
ガジュマル盆栽の植え替えをするときや、ケト土をならすときに必要な「スコップ」、剪定や仕立てをするときに必要な「はさみ」、水やりにかかせない「じょうろ」や「霧吹き」を用意しておきます。どれもあると日々の手入れがはかどります。
ガジュマル盆栽の育て方
ガジュマルは初心者でも簡単に挑戦できる観葉植物ですが、育て方を間違えるとすぐに枯れてしまいます。元気で立派なガジュマルを育てられるように、手入れや育て方について細かくご紹介します。
置く場所
日当たりのいい場所がベター
ガジュマルは耐陰性もあるため日陰でも育ちますが、日光を浴びるほど健康に育ってくれるので、なるべく日当たりのいい場所に置きます。ただし、直射日光を浴びすぎると、人が日焼けするようにガジュマルも葉焼けしてしまうため、浴びすぎないよう注意が必要です。
風が強いところは要注意
ガジュマルは強い風に直接あたりすぎると葉が傷んだり、葉色がまだらになったりするので、夏場に室内で扇風機やエアコンをつけるときは、風が直接あたらないように鉢を移動します。
水やり
水やりの頻度は季節によって変える
多湿を好むガジュマルにとって、水やりは生長するために必要不可欠です。そのため「水をたっぷりあげる」ことが基本です。しかし、ガジュマルは春~秋に生長をして冬には生長が止まるため、そのペースにあわせて、春~秋のあたたかい時期は毎日たっぷりあげる、冬の寒い時期は土が乾いたらあげるようにして手入れします。
根にはじょうろ、葉には霧吹きがおすすめ
しっかりと根まで水が届くように、根本やちかくの土にむかってじょうろで水やりをします。じょうろの先端は細いタイプだと根本に水やりしやすいのでおすすめです。また、葉にはほこりがたまりやすいため、定期的に霧吹きを使って葉をきれいにします。そうすることで葉にツヤがでてきれいに保てます。
水やりのしすぎはよくない
高温多湿が好きなガジュマルは、たくさん水やりをするという育て方が基本ですが、水やりしすぎると根腐れの原因になるので注意が必要です。とくに冬は、土の表面が乾いていても土の中まではかわいていない場合があるため、心配な場合は土の中に指を入れて確認すると判断しやすいでしょう。
気温
屋内でも屋外でも気温は5℃以上を保つ
もともと熱帯~亜熱帯地域、日本だと沖縄にいたガジュマルは、あたたかい場所をこのみ、さむい場所が苦手です。そのため、0℃を下回ると生長できず栄養不足で葉がきいろくなり落ちてしまいます。元気に生長してもらえるよう、気温は余裕をもって5℃以上を保ちましょう。
出典:BOTANICA