フデリンドウって?
フデリンドウの特徴
筆竜胆(フデリンドウ)には、青色と紫色の二種類あります。茎の高さは5~10センチほどあり、葉の縁は卵型で分厚いのが特徴です。花弁の先は五つに長く裂けている部分と、五つに短く裂けている部分に分かれています。また、実は、熟すと下部が裂けて中にあった種子が散布されます。
生息地は?
東アジアに広く分布しており、日本では、北海道から九州にかけて乾いた山地などに生息します。なお、多摩丘陵で30年ほど前までは、群生していたのですが今では急速に数が減っていき、限られた場所でしか発見されなくなっています。
フデリンドウの育て方
育てる場所
日当たりがよく、水はけのいい場所で育てるといいのですが、夏になると葉が焼けてしまうので、夏場は明るい日陰で育てましょう。
水やり
水切れに弱いので、葉のあるときには、たっぷりと水やりをするといいです。発芽率はあまりよくなく、開花までには二年ほどかかります。
フデリンドウは薬用として用いられるのか
リンドウが胃に効く薬とされているので、同じリンドウであるフデリンドウも薬として用いられるのか?と思った方がいるかもしれませんが、フデリンドウは薬には使われません。また、毒性なども報告されていません。
フデリンドウの由来とは?
まず、筆竜胆の「竜胆」の方は、「リンドウ」の根の部分を口に含むと、苦い味がしたためそれを竜の胆の味にたとえたことが由来です。また、「筆」は、文字通り花が閉じたときの様子が筆にそっくりであることが由来です。
フデリンドウの花言葉
フデリンドウの花言葉には、「高貴」「誠実」などがあります。それぞれの由来はフデリンドウの色から来ています。
紫色のリンドウ
「高貴」は、紫色のリンドウの花言葉です。紫は、冠位十二階において最上位とされている色であることからもわかると思いますが、高貴の象徴とされているため「高貴」という花言葉がつけられました。
青色のリンドウ
「誠実」は、青色のリンドウの花言葉です。青のクールなイメージ、天空に向かって真っすぐ咲くフデリンドウにちなんで実直さを意味する「誠実」という花言葉がつけられました。花言葉に明るい意味が多いので、プレゼントに適しているかもしれませんね。
ハルリンドウとはどう違うの?
ハルリンドウは、フデリンドウと大きさが殆ど変わらず、よく似ています。二つの花はどうやって見分けることができるのでしょうか。
ハルリンドウとフデリンドウを見分ける方法
一つ目は、ハルリンドウとフデリンドウは生息する環境に違いがあります。先ほど紹介した通り、フデリンドウは乾いた山地などに生息します。それに対し、ハルリンドウは湿気の高い場所に生息します。次に、茎の長さに違いがあります。ハルリンドウの茎は1センチもなく、茎に沿って花が咲くので姿が全く異なります。
コケリンドウとは?
コケリンドウの特徴
リンドウには、コケリンドウという種類もあります。コケリンドウは、茎の高さは2~10センチほどで、リンドウ科の越年草であり、葉は卵形をしており、フデリンドウと似ています。本州、九州、東アジアに分布し、日当たりのよい乾いた草地に生息します。こちらも、フデリンドウとは花の大きさが大分違うので、簡単に見分けがつきます。
コケリンドウは花が小さいのがポイントなのね。
コケリンドウの由来と花言葉
コケリンドウの「コケ」の由来は、花になる直前の新葉が連なる様子が、まるでコケのようだからです。また、コケリンドウの花言葉は「清らかな心を忘れずに」という意味です。
最後に
さて、いくつかのリンドウについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?同じリンドウでも、生息する場所や大きさなどそれぞれ異なる特徴を持っていましたね。リンドウを見かけたとき、どの種類か見分けるのも楽しそうになってきませんか。それぞれ花言葉にも意味の違いがあるので、それを理解した上で、花を眺めるのもきっと面白いでしょう。
大きさは似ているけれど、フデリンドウもハルリンドウも、それぞれ特徴があって、見分けるのは意外と簡単かもしれないわね!