ヘゴとはどんな観葉植物
ヘゴの木は熱帯で生育するシダ植物で、その独自の見た目から観葉植物としてとても人気があります。日本で流通している種類は沖縄から南西の熱帯地域が原産ですので、湿度を好み育てやすいことも特徴です。細かい根を無数に伸ばし茎を形成することから、気根を伸ばすつる性の観葉植物を這わせる支柱としても使用されています。
ヘゴの種類
国内で流通しているヘゴの木は数種類あります。大きく特徴は変わりませんが、それぞれの違いについて解説します。また、観葉植物をチェックすると「ヘゴ仕立て」というものを見かけることがあるのではないでしょうか?ヘゴ仕立ての支柱も同じヘゴですので、併せてご紹介します。
マルハチ
マルハチは鉢植えで多く流通している種類ですので、大きさも管理しやすく観葉植物に適しています。葉が落ちた跡が「丸に逆さ八」の模様に見えることから、この名前がつきました。この模様はヒカゲヘゴでも見られます。厳密にはマルハチとヒカゲヘゴは別の種類ですが、特徴が似ていることから同じ種類として流通している場合もあるようです。
ヘゴシダ
ヘゴシダも観葉植物として鉢植えで流通しています。特に湿気を好むので、葉や茎に霧吹きで水を与える習慣が必要ですが、他のヘゴと同様、管理はしやすいです。観葉植物の支柱として使用されるのも、このヘゴシダが多いです。
ヘゴ棒
こちらは観葉植物としてではなく、ガーデニング用品としての扱いになります。細かい根の絡んだ茎が、ポトスなどのつる性の観葉植物の気根を這わせることに向いていて、高さを出すアレンジ(ヘゴ仕立て)に必要なアイテムになっています。伐採され加工された後も生きていて、水分の調節をすることから、這わせた植物の気根が役割をうまく果たすことができます。支柱として使用するヘゴにも霧吹きで水を与える必要がありますが、繰り返し使うことができるのもポイントです。
ヘゴの育て方
ヘゴの管理は比較的簡単ですが、日本の気候に合っているというだけであって、育て方にはいくつかのポイントがあります。きれいな緑色の葉が特徴の観葉植物ですので、上手に管理して観葉植物としての役割を長く果たしてもらいましょう。
置き場所
ヘゴの育て方で注意する一つ目は日当たりです。シダ植物であるヘゴは耐陰性がありますので、屋内でも窓際などに無理に置く必要がありません。逆に直射日光に弱いのでカーテン越しなどの半日陰に置くようにしましょう。屋外に置く場合は、日陰を選ぶと安心です。
水やりのタイミング
ヘゴは熱帯植物ですので、乾燥に弱く、水切れを起こすと簡単に枯れてしまいます。育て方の最大のポイントはマメに水やりをすることです。特にヘゴは幹や葉も乾燥させないようにする必要がありますので、幹の先端から根元に水を与えて、雨を降らすようにするか、霧吹きを使用するなどして全体に水がかかるようにしましょう。また根元に水を与えて、別に葉水をするという方法もよいでしょう。季節によって必要な水の量が変化しますので、次の季節ごとの管理についても参考にしてください。
季節ごとの管理方法
ヘゴは奄美大島や沖縄より南西の地域に生育する植物ですので、暑さには強いですが、寒さには弱い植物です。季節の変化が大きい日本では、季節を越えるためにヘゴも準備が必要になりますので、コツを理解して、対策をはじめる時期を間違えないようにしましょう。
夏越しのコツ
耐暑性は高く、乾燥に気を付ければ夏越しは比較的簡単に行えます。直射日光やそれによる乾燥に非常に弱く、簡単に枯れてしまうため水切れには十分に注意し、日陰やカーテン越しの窓際などで管理するようにするとよいでしょう。気温が15℃以上になる季節は成長期ですので、土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えます。土だけでなく、葉水を与えるのも忘れないようにしてください。
冬越しのコツ
ヘゴは耐寒性が低く、冬越しするために必要な最低温度は5℃以上必要ですので、屋内の温かい場所で管理しましょう。霜や雪の心配のない地域では屋外でも可能ですが、ビニールシートで囲むなど、少しでも温かくなる工夫をすると安心です。気温が15℃以下になってくると成長が緩やかになりますので、秋ごろから水やりを少しずつ減らしていきましょう。土の表面が乾いてからさらに2~3日後に与えるのが目安になります。冬は水分を減らすことで、樹液で内部が満たされ耐寒性をあげることができます。
まとめ
観葉植物として人気のあるヘゴについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?日当たりと水分に気を付ければ、比較的簡単に育てることができますし、葉の美しさは屋内でも映えること間違いなしですよね。コツをつかめば、上手に育てることができるので、今まで難しいと思っていた人や、屋内に日当たりの良い置き場所がなく観葉植物を諦めていた人なども、ぜひチャレンジしてみてくださいね。