七宝樹とは
七宝樹は、南アフリカが原産地の多肉植物です。ぐんぐんと上に伸びる少し変わった見た目をしています。季節により葉が色づき、開花もするという魅力があります。漢字表記では「七宝珠」とも書かれることがあり、読み方も「しちほうじゅ」「しっぽうじゅ」と二通りです。
七宝樹の基本情報
属名 | セネシオ属、キオン属 | 科名 | キク科 |
園芸名 | 七宝樹(しちほうじゅ、 しっぽうじゅ) |
英名 | candle plant |
別名 | アルティラックス | 耐陰性 | 弱い |
耐暑性 | 低い | 耐寒性 | やや強い |
七宝樹の特徴
七宝樹は、矢印にも見えるとがった葉、つらなった太い茎が特徴的です。下の方の葉は枯れていき、先端に葉が集まった状態であることが多いです。また秋になると葉先が紫からピンクに近い色に色づきます。冬型の多肉植物で寒さに強い傾向があり、他の多肉植物と比べるとやや水を欲しがります。
七宝樹の花言葉
セネシオ属の多肉植物には「健やかな健康」、七宝樹には「枯れない愛」という花言葉があります。七宝樹は、成長して伸びた先から筒状に小さな白い花が咲くのが特徴です。開花時期は春ごろとされていますが、11月の秋ごろから1~2月の冬にも咲くことがあります。
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七宝樹の育て方
初心者にとっては七宝珠の育て方はやや難易度が高めです。まずは水やりから植え替えの方法まで基本的な七宝樹の育て方と七宝樹が好む環境を知りましょう。
水やり
七宝樹の水やりは、季節に応じて変わってきます。春から梅雨頃までは半月に1回ほどで、土が乾燥したのを確認してからたっぷり与えます。夏の暑い時期は、日中は水を与えないようにし、夕方の気温が下がったころに少し与えるようにしましょう。秋から冬にかけては、土の表面が乾燥しているのを確認してから与えるようにしましょう。
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春と秋が七宝樹の成長期なので、水を与えた分だけ成長してくれます。
置き場所
七宝樹の置き場所には、日当たりのよい場所を選ぶようにしましょう。ただし、猛暑日はカーテン越しなどに移し直射日光を避けるようにします。また、湿度が高いと腐りやすくなるため、風通しがよく、雨水にあたらない場所を選ぶようにします。梅雨や夏など季節に応じて置き場所を変えるようにしましょう。
用土
根腐れを起こしにくいように、七宝樹の用土は水はけのよいものを選びます。赤玉土を5、軽石を2、腐葉土を3などの割合で水はけのよい用土を作りましょう。
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育てる環境に合わせて、用土の比率は自分で変更してみるのもオススメです。
肥料
肥料は春と秋の時期に与えるようにしましょう。緩効性の化成肥料を2ヵ月に1回与えます。与える量は少量で問題ありません。液性肥料を与える場合は、根腐れを起こさないように半分の量に薄めて1ヵ月に1回与えるようにします。
手入れ
七宝樹は春から秋に、カイガラムシ、ワタムシ、ヨトウムシ、アブラムシなどの害虫が発生することが多いです。季節の変わり目に殺虫剤を使用すると予防と駆除ができます。また葉に付いた害虫を見つけたら、つまようじなどで取り除くようにしましょう。ヨトウムシは葉に産卵するため、鉢にネットをかけるなどして予防しましょう。
植え付けと植え替え
七宝樹は根を1cmほどに切りそろえ、2日ほど切り口を乾かしてから植え替えます。植え付け・植え替えの時期は春、もしくは秋に行うようにし、夏は避けるようにしましょう。冬の植え替えも可能ですが、根にダメージを与えないように行う必要があるので、なるべく避けるようにします。
増やし方
七宝樹は株分け、もしくは挿し芽で増やすことができます。時期は七宝樹が元気のよい春、もしくは秋です。七宝樹は他のセネシオ属の多肉植物と比べ、根元から株を生じるので株分けがしやすいです。挿し木のようにくびれた茎の部位を折り、切り口を乾燥させて挿し芽でも増やすことができます。葉挿しでも可能ですが、成功率が低いです。
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株分けとは、元の株から根や茎をいくつかの株に切り離して、新しい株を作ることです。この新しい株を使用して植物を増やしたり、見栄えを整えたりすることができます。
次のページでは、七宝樹の葉を枯らさないコツをご紹介します。
七宝樹のキュウリのような茎も、咲かせる花も特徴的ですね!