ヤマブキ(山吹)とは?その特徴と育て方をご紹介?見頃の季節はいつ?

ヤマブキ(山吹)とは?その特徴と育て方をご紹介?見頃の季節はいつ?

日本に広く分布しているヤマブキは、近所の公園でも見かけることがあります。古くから日本人に愛されていたため、和歌にも数多く詠まれています。育て方も簡単で、自宅の庭で毎年花を楽しんでいる人も多いですね。本記事ではヤマブキの特徴や見頃の季節をご紹介します。

    記事の目次

    1. 1.ヤマブキの特徴とは
    2. 2.ヤマブキの種類は2種類
    3. 3.ヤマブキの名前の由来は「山振り」と「山春黄」
    4. 4.ヤマブキの育て方
    5. 5.ヤマブキの名所
    6. 6.太田道灌のヤマブキ伝説
    7. 7.まとめ

    ヤマブキの特徴とは

    春になると黄色い花を咲かせるヤマブキを、近所の公園で皆さんも見かけたことはあるのではないでしょうか。目に入るやまぶき色はとても鮮やかで、桜とともに春の季節が進んだことを知らせてくれます。ヤマブキは北海道から九州まで広く日本に分布していてバラ科ヤマブキ属落葉性の低木です。花は一重咲きと八重咲きがあります。万葉集に詠まれるほど古くから親しまれるヤマブキは、別名「面影草」とも呼ばれています。

    ヤマブキの開花時期

    ヤマブキの開花は4月から5月です。ソメイヨシノが花吹雪になるころ、桜の木の足元で黄色の花を美しく咲かせます。しなやかな枝に花をたくさん付けて風に揺らす姿が美しい晩春の花です。

    ヤマブキの見頃

    ヤマブキの見頃は4月下旬から5月上旬です。花持ちは良く比較的長く咲いています。そのため、観光名所にもなる場所が全国に数多くあります。初夏の風の中に揺れるヤマブキを眺めて、一日過ごしてみるのもいいですね。

    やまぶき色の由来になった

    やまぶき色の由来はヤマブキの花です。平安時代にはすでに使われていた伝統色名です。平安時代には女性の重ね着の配色美「襲色目(かさねいろめ)」の1つにもなりました。「花山吹」の襲色目は春の柔らかい雰囲気を表現しています。また、小金色が似ているところから大判、小判の隠語としてやまぶき色は用いられていました。

    ヤマブキの種類は2種類

    一重咲きヤマブキ

    一重ヤマブキはヤマブキの基本種です。晩春に満開になる姿は多くの人を癒してきました。日本が原産国のひとつでもあり、日本全国の公園や丘陵地、低山などで見ることができます。

    一重ヤマブキの特徴

    樹高は1mから2mほどになります。枝はしなやかに細く、葉っぱは縁がギザギザしています。葉の全体に毛が生えているためザラザラとした触感があります。また、ヤマブキの葉は表の色が濃い緑色に対し裏は淡い緑色が特徴です。一重咲きの花は5弁です。開花時期は4月下旬から初夏にかけて咲きます。9月頃に暗褐色の実を付けます。

    白い花はシロハナヤマブキ

    白いヤマブキを見たことがありますか。こちらは「シロハナヤマブキ」と呼ばれる白い種類のヤマブキです。花びらが4枚の「シロヤマブキ」とは別種になるですが、混同されやすいですね。花びらの数が5枚と4枚で見分けて下さい。

    八重咲きヤマブキ

    八重咲きのヤマブキは一重咲きに比べて、生育が旺盛で直立の株は大きく育ちます。花の大きさは2~3㎝と一重咲きと変わりません。一重ヤマブキより少し遅く開花します。木全体に花を咲かせる姿が美しく古来から日本人に愛されています。

    八重咲きは実が付かない

    八重咲きヤマブキに実は付きません。雌しべは花弁化していて、雄しべは退化したためです。そのため、地下茎を伸ばして成長していきます。

    ヤマブキの名前の由来は「山振り」と「山春黄」

    ヤマブキの名前の由来は諸説ありますが、有名なものは2つです。

    山振りが訛った説

    ひとつは「山振り:ヤマフリ」が由来とされています。細くしなやかな枝が風に揺れる様子からかつて「山振り」と呼ばれ、いつからかヤマブキに訛ったという説です。

    山春黄が変化した説

    2つめは「山春黄:ヤマハルキ」が由来とされる説です。開花の時期になるとたくさんの黄色い花を咲かせる様子から「山春黄」と呼ばれていました。これがいつのまにかヤマブキに変化したとされています。

    ヤマブキの育て方

    ヤマブキは日本に広く自生している植物です。育て方も比較的簡単で、毎年美しい花を楽しめます。切り花にして部屋の中に飾ってもいいですね。

    育て方のポイント

    育て方のポイントをいくつかご紹介します。

    植え付け

    植え付けの時期は2月・3月、10月・11月が最適です。掘りあげた土に堆肥や腐葉土を混合して植え付け場所を作ります。ヤマブキは根が粗いので丁寧に掘りあげて下さい。また、植え付けた後、頼りない場合は支柱をします。

    植え付け場所

    極端に乾燥しない場所で、日当たりがよければヤマブキはそれほど場所を選びません。西日や直射日光を避け半日陰を好みます。低木ですが、数年で枝数を増やし広がるため広めのスペースがあるといいでしょう。1枝の寿命は2~3年です。

    水やり

    極端な乾燥に弱いのですが、地植えのヤマブキには水やりの必要はありません。鉢植えの場合、表土が乾燥したらたっぷりと水を上げて下さい。

    増やし方は挿し木・株分け

    ヤマブキは挿し木と株分けで増やすことが出来ます。根付くまでに少し時間が必要ですが、どちらも簡単な方法です。挿し木の時期は6月上旬から7月下旬に行います。挿し木用土や赤玉土などに挿し木して、日陰に置いて下さい。

    肥料

    肥料の過肥は必要ありませんが、花付きが悪くなった場合は有機肥料を与えて下さい。

    ヤマブキの剪定

    ヤマブキの剪定は特に行わなくても自然に形が整います。株元から次々と新しい枝を出して成長するため、植栽から5年以上経過すると枝が混みあってきます。枝が混みあってきた場合に間引き剪定を行って下さい。古い枝を地際で剪定をすると、新しい枝の成長が促進されます。また、茶色く枯れてしまった枝も地際から剪定しましょう。注意すべきは枝の途中からの剪定です。途中から刈り込むと枯れることがありますので、必ず地際から剪定して下さい。

    ヤマブキの名所

    ヤマブキの名所をご紹介します。散歩の途中で見つけるヤマブキも綺麗ですが、群生したヤマブキを見に行ってみませんか。外出にはちょうど良い季節がヤマブキの見頃です。

    名所① 京都「松尾大社」

    京都では最古の神社とされる「松尾大社」は、関西随一の規模を誇るヤマブキの名所でもあります。4月半ばからゴールデンウィークにかけて花が見頃となり、多くの観光客が訪れます。境内の一の井川周辺に約3000株のヤマブキが咲きそろいます。

    名所② 埼玉県入間郡「やまぶきの里」

    後述の太田道灌の「ヤマブキ伝説」縁の地といわれています。園内には約3000株のヤマブキが植えられています。季節になるとヤマブキをはじめユキヤナギ、ハナミズキが競うように次々と開花していきます。趣のある園内でヤマブキの黄金色がひときわ目を引きます。

    名所③ 京都市「京都御苑」

    京都御苑は広大な敷地を持つ国民公園です。葵祭や時代まつりの行列が出発する場所としても有名ですね。御苑の北にある縣井戸付近で、後鳥羽院などによりヤマブキの名所と歌を詠まれています。また、遅咲きの里桜とのコラボレーションも見事です。

    太田道灌のヤマブキ伝説

    太田道灌のヤマブキ伝説は有名なお話ですね。「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」1086年「後拾遺和歌集」にある和歌です。貧しい農家の娘が、太田道灌に向けて「蓑を持っていないので貸すことが出来ません」とこの歌になぞって八重咲きのヤマブキを差し出しました。太田道灌はその場でヤマブキの意味が分からずに、蓑を貸さないとは何事だと怒りました。その後家臣から内容を聞かされて無学の自分を恥じ、学者の勉強に励んだという逸話です。ヤマブキがこの時代にすでに日本に存在していたことがわかりますね。

    まとめ

    やまぶき色の由来にもなっているヤマブキは、古来から冬の寒さに終わりを告げる春の色だったのでしょうか。梅や桜の足元で風に揺れるヤマブキは清楚で高貴な花として愛されてきました。古き京都の境内にはヤマブキの名所が数多く残っています。また、最近ではアレンジフラワーなど切り花でも楽しまれています。

    watayuki
    ライター

    watayuki

    東京から福島県に移住して2年が経ちました。ガーデニングとほんの少しの自家菜園を楽しんでいます。自宅の周りに自生している植物から、自分で植えた野菜までを観察して記事の役に立つようにしています。自然に囲まれた環境を生かしていきたいと思います。よろしくお願いします。

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