タカノツメとは?
タカノツメとは、北海道の北部及び沖縄を除いた日本全国に見られるウコギ科の植物です。主に、山に自生しており、15mほどの高さまで成長します。
基本情報
分類 | ウコギ科・タカノツメ属 |
生活型 | 落葉広樹・小高木 |
学名 | Evodiopanax innovans |
別名 | イモノキ |
花期 | 5月~6月 |
高さ | 4m~15m |
名前の由来
名前の由来は、とがった冬芽の状態が鷹の爪を思わせる様から名づけられました。香辛料の鷹の爪よりも、太く力強い印象があります。
タカノツメの特徴
葉や実の特徴
枝の先に3枚一組で葉を付ける(三出複葉といいます)のが通常ですが、なかには単葉のものもあります。葉は薄く光沢があり、葉脈は目立ちません。実は直径8mmほどで、熟すと黒くなります。3月~5月には小さな黄緑色の花をつけますが、小さいため見つけにくいかもしれません。
樹木の特徴
樹木は雌雄異株という種類で、雄花を付ける樹木と雌花を付ける樹木がそれぞれ生えます。樹皮は灰褐色、表面は滑らかです。材は白くてやわらかく、野菜のイモにも例えられます。和名のイモノキはここからつけられました。
樹木の利用方法
タカノツメの材はやわらかく加工しやすいのが特徴です。下駄や経木、マッチ棒や箸に用いられています。
タカノツメの見分け方
タカノツメによく似た樹木にコシアブラがあります。コシアブラは香りが強く独特の風味を持ち、山菜のなかではタラノメと並んで人気のある種類です。
コシアブラとの見分け方
よく似た植物のコシアブラとの見分け方は、難しくありません。葉を見れば比較的簡単にわかります。コシアブラの葉が5枚一組なのに対し、タカノツメは3枚一組です。またコシアブラより、葉の色が濃く艶がある点も見分けるポイントです。
タカノツメの楽しみ方
タカノツメの若芽は山菜として、食用されます。コシアブラに比べると若干香りが薄く、苦みもありますが、この苦みを好まれる方も多いです。山菜ごはんや、天ぷら、汁物、和え物、炒め物など幅広く活用できます。収穫はやわらかい新芽を根元から折ることで簡単に採れます。
まとめ
山菜採りなどで山に入ったときに、タカノツメを探してみるのも楽しいでしょう。秋になると葉が淡く黄色に変化するため、赤く染まった木々の中にアクセントとして映える姿も見事です。食べるだけでなく、見て楽しめるのもタカノツメの魅力といえるでしょう。