エリゲロンとは?
エリゲロンはあまり名前の知られていない植物ですが、花色が白色からピンク色に変化する姿がかわいらしく、野草や園芸植物として日本でも多く栽培されています。エリゲロンは非常に多様な種類の品種が世界で広く分布しており、生命力の強さから非常に育てやすい植物です。今回は、エリゲロンの種類や特徴について詳しくご紹介します。
エリゲロンの基本情報
分類 | キク科 ムカシヨモギ属(エリゲロン属) |
学名 | Erigeron |
別名 | ゲンペイコギク(源平小菊) 源平菊 ペラペラヨメナ |
形態 | 常緑草花 多年草 |
原産地 | 北アメリカ |
草丈 | 5~100cm |
エリゲロンはアメリカを中心とした丘陵や岩場に自生し、全世界に広く分布しています。耐寒性、耐暑性ともに強く、ロックガーデンでも大きく成長するほど生命力が高いため、非常に育てやすい植物です。世界中で200種類以上の品種があり、種類によって花色や開花時期などの特徴が異なります。草丈は、種類によって大きく差がありますが、15~40cm程度の比較的小さな株に成長する品種が多いです。
エリゲロンの名前の由来
エリゲロンとはギリシャ語で「早い老人」という意味です。エリゲロンの花は寿命が短く、花が終わった後に白い綿毛をつける様子から、エリゲロンと名付けられました。また、別名のゲンペイコギク(源平小菊/源平菊)の由来は、白色と赤色(ピンク色)の花を同時に咲かせる様子が、源氏と平家の白旗と赤旗に関連付けられたことから、ペラペラヨメナは、ヨメナによく似た花を咲かせる葉の薄い植物との意味からきています。
エリゲロンの特徴
エリゲロンは、小さな菊のような形の花をたくさん咲かせるのが特徴です。開花時期が長いことやこぼれ種で自然と大きく育つことから、園芸植物として人気があります。エリゲロンは白色から赤色(ピンク色)に変化する花がかわいらしいと紹介させていただきましたが、実は花色はそれだけではありません。種類によって花の色や開花時期、草丈の大きさなどが異なります。エリゲロンの葉や花の特徴と花言葉について詳しくご説明します。
茎・葉の特徴
茎は細く、根元付近で分岐して地面と平行に這うように伸びるのが特徴です。石垣の間やロックガーデンなどの過酷な環境でも育ちます。葉は全体的に平たく薄いです。地面付近は、葉柄から3~5裂した葉をつけ、先端に近づくと、先のとがった細長い葉をそれぞれ互生でつけます。
花の特徴と開花時期
エリゲロンの花は、白色から赤色(ピンク色)に変化するものが多いですが、種類によっては青色、黄色、オレンジ色、紫色などの花を咲かせるものもあります。種類によって異なりますが、エリゲロンの開花時期はおおよそ5~11月です。菊によく似た花の形をしており、中心の黄色い部分は筒状花と呼ばれる花の部位、花びらのように見える部分は舌状花と呼ばれる花の部位で、これらが合わさって1つの花が形成されています。
エリゲロンの花言葉
エリゲロンの花言葉は「遠くから見守ります」「移り気」です。「移り気」の花言葉は、エリゲロンの花色が白色から赤色に変化する様子からつけられました。「遠くから見守ります」の花言葉は、別名である「源平小菊」の由来に似ています。白色と赤色(ピンク色)の花が混じり咲く様子を、源氏と平家の旗色に例え、遠くから源平合戦を見守る様子を連想させることからつけられました。
ボタニ子
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出典:写真AC