ラッパスイセンの増やし方
ラッパスイセンの群生はとても美しいものです。少ない球根を増やして、群生を作ってはいかがでしょうか。ラッパスイセンの球根の増やし方、花後の種について解説します。
増やし方①球根で増やす
ラッパスイセンは花後の葉が栄養を作り、球根に力を蓄えて分球していきます。球根での増やし方の手順を見ていきましょう。
花が枯れたら
花が枯れたら、花柄と子房(膨らんでいるところを手でちぎって取り去ります。取り去ることで、種を作るエネルギーを球根に溜められます。葉が枯れるまでは、乾燥したら水やりをします。植え付け場所や鉢の置き場は、夏に半日陰になるような木の下などを選んでおきましょう。
球根を掘り返す
葉が2/3ほど黄色〜茶色になって枯れたら、球根を掘り上げます。深植えにしてあるため、傷つけないよう大きく掘り起こしてください。掘り起こした球根は半日陰で風通しのよい場所で乾かし、土をていねいに落としておきましょう。葉は完全に枯れたら取り除きます。
子球を分ける
球根を掘り上げたら、親球と子球を分けます。まだ小さい子球は太らせる必要があるため、親球と一緒に乾燥させずに、そのまま植え付けておきます。分球をしないとそれぞれの球根が育ちません。
球根の保存
掘り上げた球根は、消毒をすると病気の予防になります。掘り上げた球根はベンレート水和剤などの薬剤にネットに入れたの球根を30分ほど浸け込み、陰干しをします。そのまま風通しがよく、日の当たらない場所に吊るしておきましょう。保存する球根の置き場所はそのまま吊るしておけば大丈夫です。消毒は秋の植え付け前でも構いません。
増やし方②種から増やす
スイセン属は花後に子房が膨らみますが、園芸種のほとんどは種を作ることはありません。しかし原種系のナルキッソス・バルボコディウム(上の画像)は種を作るため、種から増やせます。種が採れたら、そのまま用土にまきましょう。種は翌年の秋〜冬に発芽し、開花するまでに3年くらいかかります。
ラッパスイセンの飾り方
栽培したラッパスイセンは、切り花でさまざまは飾り方を楽しめます。モダンなフラワーアレンジでも和の生花でも春らしい雰囲気がつくれるでしょう。上の画像はスイセンをたくさん束ねたアレンジです。
上の画像はラッパスイセンの生花です。和風の飾り方でも、ラッパスイセンは上品にまとまります。つぼみを覆っていた茶色の薄い包をていねいに切り取り、茎を折らないように気をつけて生けましょう。
近年は球根の水耕栽培も人気で、モダンな飾り方の1つです。ガラスの器に入れて育て、根っこや球根も観賞します。しかし球根の根が生える部分のみが水に接するように育てるなど、ラッパスイセンを水耕栽培するにはやや難しさがあります。
まとめ
ラッパスイセンは古くから人に愛されてきた球根植物です。丈夫で初心者でも栽培できる美しい花は、切り花としても楽しめます。オリジナリティあふれる飾り方で、部屋に春を呼び込みましょう。種類もたくさん作られているため、お気に入りの色や形の花を選んで育ててみてください。